【海外サッカービジネス④】 英国女子スーパーリーグ 収支データ紹介
皆さんこんにちは。Mikiです。
サッカービジネス分析レポートとして代表的なデロイトの「フットボールファイナンスレポート」を日本語訳し紹介するシリーズ、これまでヨーロッパの5大リーグとプレミアリーグのデータを紹介してきました。
今回は近年盛り上がりを見せているイングランドの女子サッカーリーグ「ウィメンズ・スーパーリーグ」のファイナンスデータを見ていきたいと思います。
一緒に海外サッカービジネスを勉強しましょう!
引用元:Annual Review of Football Finance: Europe's Premier Leagues
レポートは以下よりダウンロードできます。(PDF、全て英語)
イングランド女子サッカーリーグ(WSL) 収支データ紹介
2022/23シーズンのWSLクラブの総収入は4,800万ポンドで、前シーズンより50%増加した。
イングランド女子代表がEURO2022で優勝した後の最初のシーズンで、WSLのクラブ総収入は2020/21の総収入の2倍以上になった。
WSL12クラブの収入の増加は、商業収入と試合日の収入の改善、UEFAコンペティションに出場するイングランドのクラブの分配金の増加、クラブの企業グループからの収入の増加によるところが大きい。
WSLのクラブの平均収入は、2021/22年度の270万ポンドから、2022/23年度には400万ポンドとなった。WSL全体では依然として大きな格差があり、収益上位4クラブがリーグ総収入の66%を占めている。
商業収入は引き続き成長の主要な原動力となり、WSLクラブの総収入の35%を占め、リーグのクラブの将来の財政成長にとってスポンサーシップと商業パートナーの重要性を実証した。
2022/23シーズンは、UEFA女子EURO2022でのイングランド女子代表選手の活躍やスター選手のメディア露出の増加を受けて、スタジアム収入が増加した。リーグ全体のクラブがメインスタジアムの利用を増やし、マッチデーの内容を充実させた結果、平均観客動員数は5,616人(前シーズンの平均1,923人から約200%増)となった。
放映権収入は720万ポンドで、WSLクラブの総収入の15%を占めた。2022/23シーズンがWSL国内放映権とUEFA女子チャンピオンズリーグ(UWCL)放映権ともにサイクル半ばであったため、前年比の伸びは限定的であった。
女子スーパーリーグクラブの総収入 - 2020/21から2024/25(百万ポンド)
Mikiのワンポイント補足
近年、イングランドを始めとする欧州全体での女子サッカー人気は著しく伸びています。更なる人気向上を目指すためにビジネスの観点からリーグのマネジメントも大切になってきますが、今年からイングランドの女子リーグWSLの運営母体がイングランドサッカー協会(FA)から独立し、新たな法人が新設されたことが発表されました。
以上、ウィメンズ・スーパーリーグのデータを紹介しました。
今回の記事をもって本シリーズは終了となります。
今後も「海外×サッカー×ビジネス」をテーマに、プレミアリーグを中心とした欧州サッカーの海外記事を日本語で投稿予定です。次回からは以下STEPOUTのnoteにて更新していきますので、興味のある方はぜひこちらをフォローしてお待ちください!
読んでいただき、ありがとうございました!
STEPOUTについて
STEPOUTは、「海外×サッカー」をコンセプトに、人々がサッカーをきっかけに海外に飛び出していくことを応援するプラットフォームです。
“Step out for a new challenge”
新しい挑戦へ向けて、新たな一歩を踏み出そう。 「海外×サッカー」をキーワードに、皆さんの新たな挑戦を応援します⚽️🔥
Miki's Profile
兵庫県出身。高校2年時にニュージーランドへ初めての単身留学を経験。高校卒業後アメリカへ渡り、ノーステキサス大学で運動生理学と心理学を専攻。 帰国後、スポーツメーカー・ミズノ株式会社で3年間法人営業として働いた後、イギリスのリバプール大学院にてサッカー産業MBA(経営学修士)を取得。愛知県社会人サッカーチーム「Nagoya International FC」代表。TOEIC955点、IELTS 7.5点 (TOEFL換算105点)。
STEPOUTでは英語・留学に関するサービスを展開しています。
サービスに関する問い合わせ・質問など、以下フォームよりお気軽にご連絡ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?