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美しいバルール13 寮と高校生活

凛の通う定時制高校は、夕ご飯がわりに給食が出る。

前回までの話↓


高校生とはいえ、昼の仕事を終えてから来るので皆自由に使えるお金がそれなりにあった。「マックで食べてきたから給食いらない」「給食はマズくて食べれない」と給食を食べない同級生も結構いた。


が、凛にとっては給食は「メチャ美味しく贅沢なもの」。寮では質素な一汁一菜が基本でパスタはご馳走扱い。ゴハンのおかわり禁止。

だからみんな盛り付けが多い席に争って座る。一口食べて捨ててしまう給食を寮のみんなは何というだろう?

給食の山盛りの食べ残しを見ながら不思議な気分になった。

窮屈だった中学校と違い定時制高校の生徒も先生も個性的だ。紫のスーツにハイヒール。これから出勤かな?といでたちの生徒もいるし、男子だけどロングヘアできれいにお化粧した生徒もいる。

ドスの効いた声で生徒指導する体育の女先生ハラダは迫力満点。悪さをした男子生徒を片手で投げ飛ばした武勇伝がある。凛が学校で必死に合わせてきた「普通の〇〇」「平均的な〇〇」が存在しなくて面食らった。

「法に触れることをするな」「まっとうに自立しろ」「(できれば)学校の勉強ちゃんとやれ」ここのシンプルなルールなら凛にも守れる。学園祭で描いた看板が好評で、皆に褒められて自信もついた。

高校に慣れると、凛は施設の生活に違和感を感じるようになった。
所長と喧嘩して寮を飛び出したサトシは「あいつはダメになって戻ってくる」と言われたが所帯をもって真面目にやってると聞いた。

施設の細かい規則も窮屈だ。お菓子をこっそり食べたら夜通しの反省会。厳しい罰則に意味があるのだろうか。

実家から高校へ行き続ける自信はない。寮長は「まだ早い!きっと後悔するよ」と言ったがここから出てみよう!と強い気持ちが湧いてくる。

高校2年生だろうか、凛は寮長との喧嘩をきっかけに、ここを飛び出して実家に戻ることにした。

続きの話はこちらをどうぞ↓


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