当たり前のことを当たり前にやる
中学生か高校生のころに、いわゆるビジネス本や自己啓発本にただはまりしていた時期がある。一日一冊のペースで3ヶ月くらい読み続けた。いつかわたしはすごいビジネスマンになるんだ、とおもっていたかはもう覚えていない。どれもこれも似たような内容が書かれる中で「原価計算をちゃんとやろう」と書かれていたことをよく覚えている。例示されていたのは、カツ丼屋さんのカツ丼で、そもそも原価計算が出来ていないから適正は価格が出せていない、そこの見直しを一個ずつやろう、という話だった。カツ丼やさんが、カツ丼を売るのに、原価計算をしないなんてことがあり得るのか?!と驚きながら読んだ。
自分が店をやるようになって、そういうことはままあるのだ、ということを知る。新本は仕入れ価格がわかりやすいし、売値も決まっているから問題にならないし、珈琲も使うのは珈琲豆だけだから価格が出しやすい。ただそこにたとえばサンドイッチをメニューに入れようとおもうと、ずいぶん混乱してくる。そもそも野菜もパンもソーセージも値段は変わってくる。ロスも出る場合もある。その中で美味しく満足できるもの、原価と労力と見合う価格、スムーズに出せる設計とおもうと途端に考えるのが面倒になり、いつか出そうと開店の日からおもいながら、庭文庫はいまだに軽食類のメニューを出せずにいる。
当たり前のことを、当たり前にやれることは、ものすごい能力だ、とおもいはじめているこの数年。そういうふうにやりたいが、やれない。でも今日はお昼もお夕飯も作れたし、歯も磨いたし、自治会の会議も出た。
最近、佐久間宣行のオールナイトニッポンをめちゃくそ聴いている。彼の作るテレビ番組(ゴットタンなど)は全っ然肌に合わなくて全く好きじゃないけれど、ラジオはくやしいかな、面白い。その佐久間さんプロデュースのアイドル、ラフラフの百億点!百億点!が頭の中に流れている。
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