日記_先生の教え方が良すぎてメモ
子がバイオリンを習い始めてもうすぐ三ヶ月。
週に一回レッスンに通っているのだけど、毎回先生の教え方が良い。良い!
子に負担なくレッスンが進むのだ。でも甘やかしているわけでもない。言葉の選び方や気づきの促し方にいちいち感動している。忘れないように先生の教え方ポイントをメモメモ。
注:先生が実際にそう意識しているかは聞いていないので分からない。あくまで私の勝手な解釈なのでご了承を!
ポイント① ダメ・できてないと言わない
どこかつっかえるとつい言ってしまいそうなセリフだけど、先生が口にしているのを聞いたことがない。
レッスンの時はわたしは同席していて、子の背後でじっと座っているのだけれど、指を間違えたり、フレーズを間違えたりするとつい「ッッッ!」っと反応しそうになってしまう。
でも先生はいたって涼しい顔。
「違うよ」「あ、ダメダメ」とかで中断したりもしない。そして曲を弾き切った後にも「あそこが上手くできなかったね」とも言わない。
弾き切ったら「弾き切ったね!」素敵に弾けたところがあれば「ここのところ、素敵だったね!」と具体的に出来たことろを言葉にして伝えてくれる。
ポイント② 直し方も合わせて指摘する
さて、では間違えたところをどう指摘しているのかというと
「ここのところ、こっちのお指さんが動きたくなっちゃうね」
「腕さんが(アップのところを)ダウンに行きたくなっちゃうね」
と上手い具合に「そうなっちゃうのは指や腕のせい」にしていた!
改善すべきポイントの焦点をグッと絞ることで、”悪いのは私ぜーんぶ”というより”直すべきは私の一部”という印象に。
そしてその改善点を
「〇〇ちゃんはお歌知っているのにね、指さんと腕さんはまだなんだねぇ」
と、フレーズは頭で覚えているけど指や腕がまだであるという段階だよ、とできるようになる段階のどこにいるかを伝えていた。
そして直し方としては
「〇〇ちゃんはお歌よく知っているから指さんに教えてあげてね」
「最初はゆっくり教えてあげてね」
「前の曲のここの部分とおんなじようにやってみるといいかも」
これまでで出来ていること(例:フレーズを覚えている、前回の曲もゆっくり練習したら弾けるようになった)を踏まえて、実際に出来るようになる方法(例:フレーズを指に教える、ゆっくり練習する)を提示してくれている。
私がよく言ってしまう「練習しなきゃ」というフレーズは出てこない!
練習と大人から言われると「やらなきゃいけないタスク」のイメージが強いんだろうか(もしくは私がそのイメージを与えてしまっていたか)。あ、それとも意味が曖昧すぎてやることがわかりにくいのかな。はー反省。
先生は
・間違えた場所と原因
・できるようになる道のりのどの過程にいるか
・習得する方法
これを具体的に、わかりやすく伝えているんだなぁ。
できるようになるのを阻むような余計なことを言っていない。(すごい)
ポイント③間違いに動じない
これは慣れなんだろうか?
私は音が違ったりテンポがずれたりするといちいち反応してしまう。「あーっ」とか「ダァッ」って声に出しちゃうこともあるし、我慢してるつもりでも眉が動いたり口が動いたり手を開いたり。弾いてる側からするとうざいだろうなーっと思いつつ、やってしまう。
これじゃ私、ダメな時ばかり指摘してくる相当イヤな奴!
先生はほんと動じない。眉毛も動かさない。子が不安になって先生をチラッとみても「大丈夫どうぞ続けて」の顔しかしない。
いいところも悪いところも同じように聴いてくれて、ちょっとおぼつかなくなるとスーッと助け舟を出してくれる。その舟の出し方がさりげない!テンションが変わらないのだ。すごい。
先生は「今失敗している人」ではなく「これから弾けるようになる人」を見ながらレッスンしているように思う。間違えることも折り込み済みだから、一つ一つの間違いに先生は動じない。動じないから、子は先生の前で間違えることに抵抗がなさそう。
うーん、プロだなぁ。
・・・
生徒募集をしている一番近い教室を選んだのだけれど、子が安心してレッスンを受けられる先生でよかった。
家で練習するときはまだまだ私が口なり顔なり出てしまうけれど、心の中に先生を住まわせて落ち着いて付き合う練習をしよう。
習い事って、面白いね。