書籍「ネットでいじめられたら、どうすればいいの?」へのイラスト
河出書房さんから2024年7月25日に発売された
14歳の世渡り術シリーズ
「ネットでいじめられたら、どうすればいいの?」
5人の専門家と処方箋を考えた
私は表紙と本文イラストを描かせていただきました。
いじめという難しいテーマ。
ご依頼を頂いた際に、先に本文の初校を送ってもらったのだけど
著者である春名風花さんの「はじめに」の文章を読んで、私は胸が詰まってしまいました。
こんな思いをする子供がいてはいけない。
SNSなんて私の子供時代には無かった。
夕方まっくらになるまで友達と外でせっせと泥遊びをしてる昭和な子供時代だったから、インターネットやSNSがある今の子供たちは便利さや楽しいこともあるだろうけど、生きやすいのか生きにくいのか友達付き合いも昔より難しい時代なのかもしれんなと思う。
この本は、「5人の専門家と処方箋を考えた」と書かれているように、弁護士、いじめ探偵、精神科医などの専門家らと著者である春名風花さんが対談しながらいじめに関して考えた本になっている。
第1章のミュージシャン篠塚さんと春名さんとの対談内容は、篠塚さんの過去の経験やその時に思っていたこと現在の自分の考えなども語られており、私は篠塚さんの過去の経験内容にショックと衝撃を受けながらも、自分の子供時代を思い出し深く考えさせられた。
いじめにあっている子にどう接するのがその子のためなのか、私は分かっているようで分かってなかった。
第2章はyoutuberたかまつななさんとの対談。
第3章はいじめ探偵の阿部泰尚さんとの対談。
第4章は弁護士の田中一哉さんとの対談。
第5章は精神科医の松本俊彦さんとの対談。
いじめにあっている人の気持ちを分かってくれる味方がこんなにもいるんだ1人ではない、と少しは力になれると思う。
考えてみたら子供のネットや学校だけではない、大人の社会でもいじめというものは情けないことに実際起こっている。
いじめにあった人は、自分が悪いのかな?とつい自分を責めたり、
相談する人も場所もなく、狭い世界の中で一人抱え悩んでいる人は多いんじゃないかなと思う。
また、子供の頃のイジメが大人になった今も癒えていない人はたくさんいるのではないかとも思う。
この本は14歳くらいの世代に向けた書籍で「ネットでいじめられたら~」という内容ではあるけれど、そんな人たちにも何か届くメッセージが含まれていると思う。
また、イジメにあっている人に対して友達や家族はどう接することが相手の支えや力になるのか、そしてSNSについても子供が始めたいならば親子でしっかりどういうものか話し合わなければいけないものだなと…私も子の親として大変考えさせらる一冊でした。
書籍は文字も大きく会話形式なので大変読みやすいです。
今は夏休み真っ只中…14歳だけでなく、小学生高校生の年齢で悩んでいる子どもたちや、また親も大人にも、たくさんの人にこの本が届きますように。