知識ゼロからの調べ方
最近、高校生とお話しをする中で、知識のないことについてゼロから情報収集をして体系的に理解することは結構難しいのだな、ということを改めて実感したので、私がおすすめする情報収集の方法について書いておこうと思う。
本人はしっかり調べている
最初に言っておくと、その高校生はとんでもない高校生だった。見ず知らずの私に非常に丁寧な文章で「メディアリテラシー」について聞きたいことがあるから話をする時間がほしい、と連絡をくれたのだ。Zoomで話をしてみると、特に学校の課題というわけではないが、自分の興味関心に従って調べているのだという。最近は学校で「探究学習」が行われているが、彼女のこれこそ「探究」だと思った。
情報収集の落とし穴
そんな彼女なので、この分野への知識と同時に、自分の意見も持っており、私も楽しい時間を過ごすことができた。でも最後に彼女が「自分は知識不足だということがわかった」というようなことを言っていて、はたしてそうなのだろうか、と考えた。話をする中で、彼女が色いろなことを調べていることが感じられたからである。そこで私は「どうやって調べているのか」と聞いてみた。すると「Googleで検索しています」と言う。なんだか色いろ納得した瞬間だった。
インターネット検索が活きる場面
インターネット検索の良いところは、知っていることをより深められるところだ。前提として、自分の知りたい情報を得るためにはどんな検索ワードを使用すれば良いのかわかっている必要がある。また、体系的に書かれたWEBサイトがないわけではないが、WEB上には断片的な情報が載っていることが多い。なのでピンポイントで情報収集をするには適しているが、物事の全体像を理解することには適さない。彼女はたくさんの情報を持っていたが、その情報どうしがつながっておらず、断片的なものだったために「知識不足だ」と感じたのだろうと思った。
本という選択肢
私は何か気になるタイトルの本を一冊読んでみることをおすすめした。そして、そこで気になったワードをインターネットで検索したり、本の最後に載っている参考文献があれば、気になった本をまた読んでみる。そして、もし何冊か読む場合は著者の経歴も気にしてほしいと伝えた。
本だから良質な情報が載っている、とは思わないが、商業出版本はある程度体系的に整理されて書かれているので、「ベースとなる、とりあえずの知識」を取得するのには悪くないと思う。また、インターネット上の情報よりは著者が明確なので、理解をより助けてくれる。
インターネットと本の得意不得意を知る
これは、実際に弊社インフォハントの授業でお伝えすることもある内容だが、改めてこのことをお伝えすることで悩みが改善するであろう方に出会って、お伝えすることができたことが嬉しい。
稀に学校の先生から「生徒に図書館を利用するように促してください」と頼まれたりするが、インターネットと本の使い分けについて話をすれば、生徒も図書館を利用したいと思うのだと思う。インターネットが普及した今でも、本は有効な情報収集手段のひとつなのだから。
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