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ジブン株式会社RADIOシーズン2【中編】理学療法士の視点から。

ジブン株式会社RADIOシーズン2【中編】のレビューです。今回は一つの対談を取り上げます。その対談は理学療法士のSonnyさんと、医師のきたかた院長の対談です。

私も医療従事者であり、理学療法士です。

そのため、Sonnyさんときたかた院長の話はとても心に深く刺さるものがあり、何度も聞き返しました。Sonnyさんときたかた院長が抱える医療従事者としてのジレンマが、強く伝わってきました。

例えば、手術は保存療法では対応できないほど状態が悪化したときの最終手段であると、きたかた院長は捉えています。私もそう思います。そして、Sonnyさんもそう思っています。しかし、保存療法で改善してしまうと病院の収益にはつながらないという現状があり、医師の思考も「手術ありき」になってしまいがちです。患者側も、「悪くなったら手術すれば良い。」と思っている人は少なくないように感じます。その結果、社会保険料は増加の一途をたどり、本来は回復の見込みがある人でも、安易に手術を選択するような状況が生まれているという問題を指摘されていました。

私自身も同じような問題意識を持っています。患者さんや利用者さんと話していると、「悪くなったら病院へ行けばいい」「先生が治してくれる」「薬を飲めば大丈夫」「痛くなったら湿布をもらいに行く」と考えている方が多く、運動や禁煙、食事改善を提案しても、実践しようとする人は、あまりいないように感じます。「分かっているんだけど。」なんて、笑っている人のなんと多いことか、、、!!

また、診療報酬の仕組みの問題も感じています。どれだけ勉強しても、診療報酬には反映されないため、「頑張るだけ損」と考える医療従事者も多く、その結果、理学療法士の質が低下してしまうのではないかと懸念しています。

Sonnyさんときたかた院長の対談からは、現在の医療の問題点や、医療従事者としてのジレンマが非常に明確に伝わってきました。そして、Sonnyさんは「予防の分野に興味を持っている」と話していました。具体的な考えについても話しており、とても刺激を受けました。

私自身も予防に関心を持ち始めていたため、この対談はとても参考になり、勉強になりました。また、理学療法士としての考え方や言語化力において、Sonnyさんとの違いを感じ、少し恥ずかしくもなりました。しかし、若い理学療法士が問題意識を持ち、新たなステップに進もうとしている姿を見て、「理学療法士もまだまだ捨てたものではない」と前向きな気持ちになれました。そして、私も負けじと頑張らねばと感じました。

私は、理学療法士としての専門性をどう活かしていくか、もっと具体的に考えていかなければならないと改めて感じました。それに加え、子育てと家事をメインで担いながら、どのように予防の視点で理学療法士として働いていくかも、しっかり考えていかなければならないと痛感しました。

この対談は、今後も繰り返し聞きたい内容です。学識の深さや考えの違いを感じ、少し恥ずかしさも覚えましたが、それでもこうした深い議論ができる若い理学療法士の話を聞けたことは、私にとって大きな学びになりました。

きたかた院長、Sonnyさん、本当に有意義な放送をありがとうございました。

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春野 さとみ【理学療法士×ワーママ】
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