寝不足の理由
どうも小説を書く才能はあまりないらしい、と感じてのnote執筆だと述べた矢先なのだが、ここ数日また小説を書いている。
それも寝る間を惜しむ勢いどころか、実際に書く手が止まらず就寝時間が遅くなる日々が続いており、さすがに寝不足がたたってきた。
日に数千文字のペースなので、学生時代最も量産していた時期に匹敵する。
こういう情熱はとうになくなったと思っていたので、何故またいきなりこうなっているのか自分でも理由を知りたいのだが、とんとわからない。
ただ閃いて書きたいと思ったから書いているだけである。
新人賞に応募する予定もないし、計画的に書いているわけでもないのでプロットすら作っていない。
プロットも作らずにとにかく書きたいから書くというだけでも、中高生の頃はそういえばこんな書き方をしていたなぁと懐かしく思うほどだ。
今書いているものは、すべてオリジナルBLである。これも不思議なもので、これまで挑戦はしても長続きしたためしがなかったジャンルである。それが今回は自分で書いておいて何だが、登場人物が実に愛しくて人に見せて回りたいほどだ。
いくつか書いている中で、内容、体裁ともに比較的まともなものをアルファポリスで公開しているので、BL作品に抵抗のない方は是非暇なときにでもご覧いただきたい。
ポルノ的なタイトルな上に規約上R18設定になっているが、今のところ過激な要素はさっぱりないし今後も過激な展開は考えていないので、一部の方の期待を裏切るようで申し訳ないと思っている。
性別以外に共通点のない人間同士が、正面からコミュニケーションを取ろうとする様が、書いていてとても楽しい。
世代も境遇もセクシャルも違う相手とひたすら向き合い、距離をつめていくだけの物語だが、恋愛や人間関係が描かれるときにすれ違いや衝突に焦点が当てられがちな流行作には昔から疑問を持つことが多かった。
人間関係の不和は現実だけで充分だと思っていたせいでもあるのだが、他人という絶対に理解しきれない存在といかに向き合うか、どうやってコミュニケーションの齟齬を埋め、お互いにとっての最良の関係性を築くかという過程と挑戦に関心があったし、そういう物語が好きだった。
エンタメとしてはどんなジャンルでも面白ければ何でもいいと思っているのだが、人と人が互いにより良い関係性を築こうとしている様子は、フィクションでも現実でも見ていて微笑ましいし胸が温まる。
『少年が~』もそういう物語のつもりである。
これまで書けなかったものが何故いきなり書けるようになったのかわからない以上、いつまで書き続けられるのかもわからないが、もしまだひとつの作品を形にできる力が自分にあったとしたら喜ばしい限りだ。
そしてそれが、誰かに何かを伝えられれば幸甚である。