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イマドキの高校写真部(その2)

今回は「高校写真部って何してんの?」というお話です。が、あくまで私の経験の範囲内、ということで。列挙してみるとこんな感じでしょうか。

【ある写真部の1年】
・新入部員勧誘(4月)
・撮影会(5月)
・写真甲子園(5月) ※組写真による全国大会(団体・勝ち抜き戦)
・学校祭(6月)
・県東部コンクール(6月・10月・1月)
・夏季合宿(8月)※コロナで昨年は中止。今年はできるかな…
・県コンクール(10月) ※上位10作品が翌年の全国高校総合文化祭へ
・東海地区フォトコンテスト(1月) ※東海四県対象
・校外展(3月)※地元ギャラリーを借りて作品展

そのほか、コンクールの案内は毎週のように送られてくるので、応募したいものがあれば自由に。学校によってはこれらに作品集(写真集)やカレンダーの制作、自治体・商業施設からの依頼で撮影や展示などが加わります。

今の勤務校の写真部の場合、日常の活動は週3回程度。その中で撮影や作品選び、プリント作業など。時には顧問がレクチャーすることもありますが、聞かれれば答えるのが基本で、「こういう写真を撮れ!」とかと教え込むことはしませんし、ミーティングにも努めて口を出さないようにしています。土日などに活動することも原則としてなし(脱「ブラック部活」!)。

まとめれば、ただ写真を撮るだけでなく、いかに「作品」として発表していくかがポイントになると思います。

実は、コンクール(コンテスト)もその作品発表の機会の一つなのです。審査員はたいていプロの写真家の先生。(都道府県によっては教員が務める場合もあるようですが、それってどうなの?と思います)

コンクールに対する考え方は様々あると思います。とにかく勝つこと=入賞することこそがコンクールと心得て、なりふり構わず「傾向と対策」を練っている高校写真部も存在しますが、正直いってそういうやり方は好きになれません。

もちろん、入賞すれば嬉しいし励みにもなるでしょうが、それでは何か写真が入賞という結果を得るための道具になってしまうような気がしますので。写真のためにコンクールがあるのであって、コンクールのために写真があるのではない、と思うのですが…。

とにかく、大切なのは結果よりも「伝わる」写真を撮るために努力することだと思うのです。たとえば、校外展のお客様のアンケートに書かれた「視点がユニークでおもしろい!」「これからも頑張ってください!」という言葉は、どんな賞にも代えがたい大きな価値がありますよね。

あとは「部員たち自身が部活を作る」こと。写真で何ができるか、写真で何がしたいのか。それを考えることもまた写真部です。部活は顧問のものじゃなく、部員たちのもの。ある程度の活動の型は必要であるにしても「やらされてる感」がある部活なんて楽しくないですよね?

ところで、上記の記述をお読みになっていろいろ疑問がわいた方も多いことと思います。

「え?写真にも『甲子園』なんてあるの??」」「合宿!?写真部で?」

とか(笑)。その辺りはまたいずれ。


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