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消化試合は甘美な耽美を審美する

 大洋ホエールズファン歴が長いせいか、消化試合観戦には慣れっこになっている。

 今日の日本海リーグ第33回戦で2対4と6連敗目を喫し、残り7試合で12勝19敗2分、例え全勝したとしても得失点差で来月末に行われる独立リーググランドチャンピオンシップに駒を進める事が望み薄になった、富山GRNサンダーバーズ。

今日の敗戦で優勝への道は絶望的

 アウェイで6試合、ホームで1試合の残り試合日程ではコアなファンか、選手達のご親族や関係者のみが足を運び、プレーへの目が一段と厳しくなる。

 独立リーグと言う位置付けでは、金科玉条の様に”目標は10月のNPBドラフトに選ばれます”と繰り返されるが、実際はその候補は数人の選手に絞られる訳で、残り1ヶ月、他の選手との温度差は例え表面には現れなくても漂う筈。

来季もチームに残るのか、クラブや社会人も含め他チームに移籍するのか、現役引退し新たな道に進むのか。

この選手達によるプレーを見れるのも、あと僅か

選手達のその隠された思いはプレーとして伝わってきて、ボールの追い方やスイングを凝視し、感じるのもこの時期の楽しみの一つ。

 推しの選手を注視し、その甘美なプレーに浸るのも消化試合の王道だが、来季に向けて作戦面が変わるのもこの時期のお楽しみ。
エンドランやスチールの多用、外野陣の守備位置変更など、選手の可能性を探る意図を感じるのも楽しみ。

今シーズン登録さえされなかった投手がブルペンに入ったり、野手が新たな守備位置にトライしたり、そんな新しい風を感じるのも楽しい。

 応援団席から少し離れ、バックネット裏でまるで自分が首脳陣になったかの様な心持ちで、火曜日からの試合を楽しもうと思っている。
 消化試合こそ、審美眼が研ぎ澄まされるデマンド。

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