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day16―性格によって瞑想の獲得方法が異なる

Park, Y. J., & Park, Y. B. (2012). Clinical utility of paced breathing as a concentration meditation practice. Complementary therapies in medicine, 20(6), 393-399.

呼吸瞑想による生理的変化と性格・気質との関係
(完全に自分の研究向け論文)

#100daysOfAbstract

背景

呼吸瞑想は瞑想の中でもよく用いられている。今回はPaced Breathing(PB)による生理的変化を測定するとともに、性格・気質との関係性について調べる。

方法

PBは、音に合わせて息を吸ったり吐いたりすることで、一定のリズムで呼吸する方法。58人に、自発的な呼吸(統制条件)とPBをそれぞれ15分ずつ実施してもらう。その間EEG、HRVを測定。
性格・気質についてはTemperament and Character Inventory(TCI)を使用。

結果

統制条件とPBでlog値に有意差があったのは、high-frequency alphaが全領域、low-frequency alphaがfrontal, parietal領域、LF/HF比であった。
性格との関係では、high-frequency alphaとnovelty seeking(新規追求性)に負の相関、Betaとself-transcedence(自己優位性)に負の相関、parietalのtheta, low-frequency alphaと忍耐強さに負の相関が見られた。

考察

他の実験と同様、瞑想によるhigh-frequency alphaの上昇、LF/HF比の減少が観測された。
性格との統合考察として、新規追求性、忍耐強さ、自己優位性が低い人は、より覚醒しているだけでなくより警戒しているモードになっていることが考えられる。

所感

相関調べる方法で自分もやってみようかと思うくらい、最近こういうパターンの研究が多い。相関調べても回帰があるとは限らないけど、何かしら結果を捻り出すには有効そう…(笑)
性格によって瞑想の方法に違いが出るというのはそれはその通りで、自分の研究の考察にも書き加えたい項目。

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