言の葉
私は小さい頃からアニメが好きだった。
兄弟も多くて環境的な面もあるがいつも何かしら見て過ごしていたと思う。
まだ小学生の頃はオタクなんて言われるのもなく、ただ好きになったアニメを見て楽しんでいた。
中学に上がって、アニ◯イトさんによく行くようになった。新しい友達と好きなアニメや音楽を語るようになった。
読んでる漫画のアニメが決まった時嬉しかった。
声優さんは誰だろう?って考えてた。
好きの度合いが成長につれて大きくなって
ただ見るという状態から声優さんやOPなども細かく調べて見るようになった。
そんな中、仲の良い友達。
相方と呼んでいる友達いる。
その子も割と、アニメを見ていたし趣味も合う子だった。
お互い、漫画の単行本を買っていた作品がアニメ化することになった。
私は喜んだ。
声優さんは誰?OPは?どこまでやるの?
同じ気持ちかなって思ってた。
でも彼女の口から出た言葉は。
「アニメ化なんかしなくて良い。嫌だ。」
私はえ?ってなった。
喜ばないんだ。
楽しみじゃないの?
って。。
彼女曰く、作画やストーリーが漫画で完成しているから好きであって動くこと、声が付くことは正直嫌と言うことだ。漫画のままで動くわけででもなく、今まで自分が想像していた声でなくなる。それが受け付けないらしい。
私はアニメが好きだ。
作画がすごいと思うことも、
声優さんの演技力に感動することも。
作品にあったOPの歌詞に一人で悶えたり。
でも彼女の一言を聞いてからアニメ化が素直に喜べなくなった。結局、あのアニメは未だに見れずにいる。
人の感じ方や、考え方は本当にそれぞれ。
それを分かっていても、いざ言われてしまうと見れなくなった自分がいた。
好きなはずなのに、何か引っかかってしまう。
そんな自分はアニメ好きって名乗れないと思った。
一人の、一言。
言葉の影響力はすごい。
簡単に言えるからこと、伝えられるからこそ
使い方を間違ってはいけないな。
過去の自分、自分に素直に生きて欲しかったよ
好きなら好きを貫いて欲しかったよ
今もまだ、アニメ化した作品を見れない。
好きじゃないのかな。私。
そんなことを思い出して
また寝れない夜が更けていく。