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全てはエネルギー存在
先のnoteでも書いたが「エネルギーをめぐる旅――文明の歴史と私たちの未来」という書籍を読んた。
エネルギーというと思いつくものは、電気とか、ガソリンとかで、それ以上あまり深く考えたことがなかった。
しかし、この書籍を読んではじめてエネルギーについて学ぶことができた。
全ての存在はエネルギー
まず、その前書き。
この世に存在するものはすべてエネルギーの塊である、ということ。
アインシュタインの「E=mc²」という有名な公式もそのことを示しているらしい。
この式は、物質の質量mは、エネルギーEそのものであるということを示してい見ます。つまり、私たちが生きている「この世の中」は、実のところすべてエネルギーによって構成されているのです。
目に見え、手で触れることのできるこの机や椅子や、さらに食糧などだけでなく、目に見えない、電気や光や熱もすべてがエネルギーでできている。さらに、私たち自身もまた、エネルギーの塊であり、エネルギー体である、という。
この世のすべてはエネルギーで出来ているということです。物体も光も熱も、そのすべてがエネルギーの一形態なのです。・・・そもそも私たち自身も含め、身の回りにある事物のすべてがエネルギーの塊なのです。
このような観点はこれまで全くなかったため、驚きであり、物事を見る新たな視点を得ることができた。
エネルギー保存の法則
「エネルギー保存の法則」ということは文系人間の私でも昔、物理か何かで学んだことがある。
つまり、エネルギーというのは、減りもしないし、増えもしない、ということ。エネルギーは不増不減である。
つまり、エネルギーは形態を変えて、変換するだけで、エネルギーの総量そのものは常に一定である、ということである。
無からエネルギーは作り出せない。
さらに、本書で言及されていることは、無の状態からエネルギーは作り出せない、ということである。
これは考えたこともなかった。
無から有は作り出せないということです。つまり、いくら人類の英知を結集したとしても、エネルギーは何もないところから作り出すことはできません。・・・何もないところからエネルギーを作り出す永久機関は実現不可能であることが、理論的に証明されることになりました。
いかなる科学をもってしても、エネルギーをゼロから創造することはできない、ということである。
全ての存在は、エネルギーの塊であり、エネルギーで成り立っているということであるが、そのエネルギー自体はゼロから創造することはできず、エネルギーの形態を転換しているにすぎないということである。
すると、当然の疑問がわいてくる。
太陽エネルギーがエネルギーの根源
では、もとのエネルギーはどこから来たものなのであろうか?
本書で読んでわかったのは、すべてのエネルギーの根源は、太陽からのエネルギー、であるということである。
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私たち生物は、太陽から作り出す大きなエネルギーの流れの中に生まれました。そして、光合成や捕食を通じて太陽が放つエネルギーを貪欲に吸収していくことで、次代へその命をつなぐだけでなく、少しずつ進化の階段を昇り始めたのです。私たちは、大きなエネルギーの流れのなかで生きている、いや生かされているのです。古代文明の多くが太陽を崇拝しているのは、ただの偶然ではないでしょう。古代の人々は何によって私たちが生まれ、そして生かされているのかを、肌感覚で知っていたのです。
私たちは、太陽エネルギーが源泉となっているもので生かされ、存在している。
私たちが育まれているこの母なる地球もまた、太陽なくして存在できないのであろう。
すべてがエネルギーなのであるから、地球もまた巨大なエネルギーの塊であり、太陽のエネルギーが存在の源泉なのであろう。
すると、さらなる疑問が沸いてくる。
太陽のエネルギーの源泉は?
エネルギーをゼロから創造することはできない。
そして、太陽エネルギーがエネルギーの元である、というが、では太陽が発するエネルギーの元はどこに源泉があるだろうか?
太陽はエネルギーをゼロから創造することができるのであろうか?
ダークエネルギー、ダークマター
最新の宇宙物理学の研究からは、宇宙にはダークエネルギーやダークマターといった未知のエネルギーが存在することが分かってきた、ということである。
前書きにも言及されているが、最新の宇宙物理学には、ダークエネルギーやダークマターといった未知のエネルギーがあるらしい。
私たちは、地球に生かされ、そしてエネルギーの元である太陽の恵みによって生かされている。太陽系の中に位置する地球であるが、
さらに太陽系は、太陽系の属する天の川銀河に所属している。
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すると、思うのが太陽そのものも、さらにその上に属する天の川銀河からエネルギーを与えられているのかもしれない。
広大無辺な宇宙の中で、エネルギーの循環があるのではないだろうか。
私たちの現在の科学レベルではまだ認識しえないレベルのことなのであろう。
大宇宙の中の銀河→太陽→地球・地球に生きるすべての存在、とエネルギーが循環していると思える。
そう考えた時、きっと万物を生かす意思がそのエネルギーの根幹にあるものではないだろうか。それがダークエネルギーやダークマターにも通じるのかもしれないと思った。
話が飛躍してしまったが、あらためて、この太陽の恵みの中で生かされている「生」に感謝の思いがこみ上げてくるのである。
こんなこともまた、この書籍を読んで思いめぐらした。