猫田による猫田のための、地下鉄。
途切れない地下鉄に
吸い込まれ吐き出され
ああ 他人ばかり
―ポルノグラフィティ『EXIT』より
地下鉄といえばこちらの一曲。
猫田調べ。
私の地元には地下鉄は存在していません。
もしかしたらあったのかもしれないが、
私は確認していないし、
おそらくなかったのだと思います。
京都には縦横に地下鉄が通っていて、
烏丸線と東西線という名前がついています。
烏丸線を南北線に
するわけにはいかなかったのだろうかって、
今ふと考えたところ。
卒業してから早数年。
地下鉄を利用する機会が格段に増えました。
何なら定期券も買いました。
地下鉄に乗っている時間はいつも、
あまり変わり映えしなくて、
スマートフォンで何かを見ているか、
乗り込んでくる人をぼんやり見るしかありません。
つまらない。
地下がつまらないわけじゃなくて、
地下は暗くて何も見えないから、
窓の外の光景をそもそも捉えられないし、
捉えたとしても壁ばかりだろうから。
見上げる気にもなれない。
地下を走る鉄道よりも、
地上を走る鉄道の方が好みです。
しかしいつも乗っている地下鉄も、
同じような時間に乗っているからこその、
発見があるのだろうと思います。
私はまだ何も見つけられていません。
強いて言うなら夕方の地下鉄で、
時々乗り合わせる親子がなんだか素敵だということ。
朝乗り込む地下鉄の最後尾の車両は、
たいていいくつかの空席が出来ていて、
私が座っても何の問題もないこと。
今まで見たこともなかった広告が、
車内に吊りさがっていること。
地下に入ること以外は電車と変わらないのだから、
およそめぐり合わせる乗客に関すること、
つまり他人に関することしか、
発見できないでいます。
列車にもっと詳しかったら、
そんなこともなかったのかもしれない。
しれないが、
私は列車に詳しくない。
しかし地下鉄に楽しく乗るため、
地下鉄について知ろうとも思わないのは、
明らかに怠慢なのである。
地下に潜る前に雨が降ると良いですね。
なぜかってそれは、
濡れた車体をみた人が、
地上で強い雨が降りだしたことに、
気づくことができるから。
さて降りよう。
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