猫田による猫田のための、モノローグ。
モノローグ。
独白。
モノローグってつまりなんだってふと思って、
調べてみたら演劇用語なんだそうだ。
一般的に使われる言葉のような気がしていたけれど。
と思ってさらに調べてみたら、
登場人物の心の声を表す言葉として、
漫画表現の一つとして使われているそうだ。
言われてみれば確かにそうだ。
登場人物が自分の意思に関わらず、
著者作者演出家の意図によって、
読者観客視聴者に対して、
一人称視点で感情思想を伝えること。
それがモノローグという表現手法で、
日常的な意思疎通には使われないものってことになる。
つまりモノローグで言葉が語られているときには、
その性質上そこに嘘が存在しないってことに、
いや、ならないな。
必ずしもそうではないな。
少なくとも登場人物その本人にとっては、
きっと真実が語られているに違いないのだけど、
でもそれが万人にとっての真実とは限らない。
とか言い出したらそもそも、
万人にとっての真実というものが存在するのかどうか…。
ひとの数だけ真実が存在しているという説を、
聞いたことがある気がしている。
あれ?聞いたんだっけ?
なんとなくそういうことを考えたんだっけ?
…とまあ私の記憶力がおぼつかないのと同様に、
各々の記憶力もそれほどあてにならないのだろうし。
だからひとの感情思想が聞こえたところで結局、
それを鵜呑みにしていいわけでもないんだろうな。
まあ、
日常生活でひとの感情思想が、
読み取れも聞き取れもしないのだから、
取り越し苦労以外の何物でもない。
今のところは。
今のところ異能力を手に入れる予定はないし。
余談だけれど感情を読むといえば、
『サトラレ 嘘つきたちの憂鬱』という好きな漫画があって。
感情を読むでなく読まれてしまう人が存在している、
そういう世界の話なのだけれど、
私はいつも最終巻で泣いてしまう。
ひとの感情を悟ってしまうよりも、
悟られる方が気が楽かもしれない。
なんていうのは冗談です。