
ラクスルの5万円動画に学ぶ! 映像制作のコスパを高める視点とは?
映像制作を“コンパクト”にするには?
こんにちは、マイク(三澤拓哉)です。
今回は「映像制作には時間もお金もかかるけれど、どうすればできるだけコンパクトにできるのか」というテーマについて考えてみたいと思います。昨日、映像制作者の友人と話していて、改めて「映像づくりって本当に時間がかかる」という実感を共有しました。特に構成づくり(シナリオや絵コンテなど)に時間がかかる、という意見が出たんです。
映像制作の3つの工程
まず、映像が1本仕上がるまでには、大きく分けて以下の3つの工程があります。
準備(プリプロダクション)
クライアントと目的をすり合わせる
企画書や構成案、絵コンテの作成
機材や出演者の手配、ロケハン(撮影場所の下見) など
撮影
実際の映像を撮る工程。場合によってはスタッフやキャストが大勢必要
スケジュール管理や現場調整が求められる
仕上げ(ポストプロダクション)
編集、色味や音の調整、エフェクトやアニメーションの追加 など
納品前にクライアントチェック・修正対応
時間がかかるからこそ高コストに
これらの工程は、映像制作者の視点では”いつものこと”ですが、クライアント側から見ると「ちょっと撮るだけ」と思えてしまい、見積もり金額を高く感じることが多いようです。さらに、クライアントは社内で企画書や構成案をチェック・承認し、修正を依頼するフローを踏むため、コミュニケーション面でも時間が取られがち。結果的に、制作者・発注者双方にとって「映像制作=時間もコストもかかる」というイメージがついてしまいます。
“発信”と“分析”も見越す必要がある
ところで、現代では、ほとんどの動画がウェブ上で公開されるため、
どのタイミングで、どう発信するか
どのくらい再生され、何秒視聴されたか
そこから商品やサービスの売上にどの程度影響したか
といった「分析作業」も重要です。大手広告代理店などが間に入っているならともかく、直接やり取りをする映像制作者とクライアントの組み合わせだと、これらの分析を担う人がいないケースも。結果的に「せっかくお金をかけたけれど、何がどう効果に結びついたのか分からない」という事態を招き、映像制作への懐疑や迷いが増してしまうのです。
パッケージ化して“分かりやすく”する
こうした「費用や手間がかかる」敷居の高さを解消するには、映像制作をパッケージ化し、料金や内容を見える化することが有効ではないか、と考えています。
多くの映像制作会社のウェブサイトには「○○万円~」としか書いておらず、上限が見えない不安感があります。依頼前に「どのくらいかかるか想像できないから、ちょっと躊躇(ちゅうちょ)してしまう」という人も少なくありません。そこで、
テンプレート(セミオーダー)形式で基本構成をセット
金額も明確に提示
準備から発信サポートまでのフローをひととおりパッケージ化
すれば、クライアントが検討しやすくなるはずです。すべてフルオーダーメイドにしなくても、必要な要素を網羅しつつ、コストと時間を抑えられる“セミオーダー”形式なら、映像制作に初めて取り組む企業でも安心して発注できます。
新たな商品プランを検討中
実は私の会社でも、近々「1日映像制作プラン」のような形で、コンパクトなパッケージ商品をリリースしてみようと準備中です。たとえば印刷ネット通販のラクスルが行っている「5万円動画」サービスのように、
事前打ち合わせはオンラインや電話でサクッと
撮影と編集を1日で済ませる
その場でクライアントにチェックしてもらう
という形を取り入れると、制作日数を一気に圧縮できる事例があります。
もちろん、大手企業が提供する低価格サービスと同じ方法を単に真似るだけでは差別化が難しいので、映画監督としてのクリエイティブ視点を盛り込み、クオリティ面での価値を出せれば「もう少し価格帯を上げても選ばれる可能性がある」と考えています。今後は、この構想を実践しながら経過を報告していきたいと思います。
まとめ
映像制作には準備・撮影・仕上げの3工程があり、どうしても時間がかかる
クライアント側も社内調整や分析などに時間を要する
パッケージ化して料金や内容を明確にし、“セミオーダー”でコスパの良い映像を提供すれば、映像制作の敷居を下げられる
大手の低価格サービスに対抗するには、自分ならではのクリエイティブやサービス面で差別化が必要
私が運営するチャンネル「Mikeの映像ビジネス探求note」では、こうした「映像ビジネス」をリアルタイムで試行錯誤しながら発信していきます。次回も、お楽しみに。