#ひらがなまっする 千秋楽 「うちの子たち、すごいでしょ!」に救われた話
DDTグループの数ある興行の中でも異臭…異彩を放つシリーズ、“まっする”(ひらがなまっする)の最終回・千秋楽興行を見に行きました。
まっする自体を知ったのはプロレスを好きになった頃なので約1年前ですが、DDTからの退社が決まっているDDTゼネラルマネージャー今林さんのことはプロレスを好きになる前に「ぶらり路上プロレス」で知っていたこともあり、私のプロレス入口となったきっかけの一人である今林さんが演者として出てくるまっするを体感しておきたいな、と思ったのがキップ購入のきっかけでした。
まっするは劇中の出演者相関図と実際の人間関係が濃厚に絡まっていて、フィクションとノンフィクションの狭間にいる心地よさが夢の国に来た時の気持ちに似ていて好きです。舞浜の彼の国は千葉県であることは分かっているが非日常に招待された感じ。
今林さん退社に伴って、出演者・脚本のマッスル坂井さんからの今林さんへの愛が詰まった構成になっているなあと感じました。今林さんのご活躍を振り返るVTRは、若い頃の今林さんにマッスルとまっするの年輪が書き足されていく感じ、増していく円熟味があって、これはミスターDDTアーカイブで映像ディレクターの今成さん作だなあ思いながら観ていました。今林さんがめちゃくちゃ老けたとは言ってないぞ。
販売された台本で当該のシーンを確認したら本当に編集今成夢人だし坂井さんから特大の信頼投げっぱなし編集ジャーマンをくらってて面白かった。ありがとうゆめぴ。私の推しはずっと現役編集チャンピオンですわよ。
今林さん今までありがとう!と思うに違いないことまではキップを買った時点で想定できていたのですが、終演後には想定を越えた、温かい気持ちになっていて。
わたしはDDTグループを好きになったこと間違ってなかったなあ。
ほかほかした気持ちをお土産に下北沢を後にしました。帰りに鳥貴族行ってから。
格闘技やプロレスを知っている人に、私がDDTグループを好きという話をしたときは高い確率で飯伏さんやケニーさんの頃の話が返ってきます。私は現在進行形でDDTが好きで、勿論過去のDDTを下げて話すつもりは全くないけれど、私が好きな今のDDTが伝わってないことが切なくて。
人に話した時だけではなく、今この瞬間この人たちを好きでいることが間違っていたのかな、と思う機会がこの一年の間(プロレスを好きになってからの期間)とても多かったです。
プロレスは今から好きになるものではないと言われているような寂しさがありました。どこの趣味村にも新しい人を歓迎しない風潮はありますが、プロレス村は特にそれを感じていたり。
興行一つとっても楽しさと抱き合わせで寂しさがありました。
毎週たくさんの興行があって、決して安いとは言えないキップを買って足を運んで。こちらは会場で過ごす数時間を何日も前から楽しみにしているけれど、興行を作っている人は毎週いくつも興行を“こなして”いて、今日の日を楽しみにしている気持ちがこちらの片思いにすぎないのだと思ってしまうことがありました。私にとってはいつも記念日なのに、選手や団体にとってそうじゃないことを想像してしまう寂しさ。好きの熱の温度差を勝手に感じていました。ビッグマッチも三田線沿いの大会も楽しみに思う気持ちは一緒なのに。
まっするも前後に通常の興行があったことも影響して、どこまで両思いになれるのかな、また温度差で寂しくなっちゃうのかなあと少し覚悟をして足を運びました。
こんな寂しがりおたくでしたが、まっするはお客さんと出演者が限りなく両思いであることを感じました。本当に嬉しかった。
お互いの嬉しいことをお互いが分かっている演出や出演者からお客さんへのこころ配りがあって。スタッフさんや練習生、出演していない選手やインターンの方、突然遭遇した西永さんも含めて、いつも優しいですが特にひとりひとりを大切にして下さってる思いやり、良い時間を持ち帰ってもらおうとしている気持ちを感じて。DDTグループ大好きの気持ちをみんなで持ち寄っている、この日この時間が他の何にも代えられない愛しさがあることを共有しているように思えました。
今林さんが終演後の去り際に言った「うちの子たち、すごいでしょ!」に救われました。
DDTグループにいるみんなが“すごい”ことをいつでも大声で自慢したいくらい分かっているけれど、“すごい”ことを誇らしく思っているのがこちら側だけではなく団体側の人も同じ気持ちであることが嬉しかったです。大きさや理解度は違うかもしれないけど、共有出来ている好きの気持ちがあることがわかってグッときました。好きになってよかった。
“すごい”ことをわかっているからこそ、もっと今のDDTの素敵さに気づいて、一緒に幸せを共有できる人が増えてほしいなあと改めて感じました。
両思いであることは単に一対一の関係だけではなくて、好きになった人の周りまで愛せて信用できることだと思ってます。
私は好きになった選手もその周りの人も大好きだなと実感できて、好きが深まって、本当に素晴らしい興行に行けて良かったです。
まっするは今回で最終回ですが、これからも坂井さんpresentsのワークショップ的な興行が開催されてほしい気持ちでいっぱいです。何足も草鞋を履いている出演者の多いまっする、通常の興行の多忙さの中でも開催してくださって、嬉しいを持ち帰らせてくれて、好きを実感させてくださって、本当にありがとうございました。
初日のVOD配信も始まっているのでぜひ。(ちょっと長いですが、シーンの切り替え箇所があるので都度休んで良いと思います)
またいつか!💪
私がニコニコで暮らせます。