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ネグロス島へ 慰霊の旅...➉

4月14日 バコロド

パタッグ村の気持ちの良い朝。夜は寒いくらいだった。
ヨンヨンが早速、寄ってきて挨拶してくれる。その後、私と娘を案内してくれて、キャンプ場の奥の滝まで連れて行ってくれた。
娘の言うように、立ち止まっては私達を待っていてくれ「こっち面白いよ、来なよ。」と言っている様だった。あぁ、日本に連れて帰れたら、、

でも、ヨンヨンはこっちで暮らした方が絶対幸せだと思う。ヨンヨンに鎖なんて似合わない。

昨日のMARNIの「宿の中で待っていればいいわ。」という言葉を私は信じてはいなかった。東南アジアの乗り合いジープの1分1秒を争う殺気だった雰囲気を知っていたからだ。
キャンプ場のゲートをわざわざくぐって、私たちをピックアップするために数分を費やしてくれるなんて、想像もつかない。ロイヤルじゃあるまいし。

結果的にはそれは正解だった。彼女は生まれてから今まで一度も乗り合いジープに乗ったことがない、いわゆるお嬢様だった。

11時に宿の前を通ると言っていたので、10時半に宿の前で待つ。
全然来ない、、、しびれを切らし、キャンプ場から市内へ向かう車をヒッチハイクしてみるも、素通り、、、(当たり前か、、、)

小学生くらいの男の子がカゴを抱えて坂道を登って来る。カゴの中には塩味のもち米にシライ市で採れた黒糖が添えてある。買って食べると、最高に美味しかった。 

11時40分にやっとジープがやってきた。たくさんの人を乗せていたが、何とか3人乗り込む。荷物は車上へ。犬も乗っていた。

ジープは1時間ほど走り、シライ市へ到着。バス,タクシーに乗り換えて、セブ島に帰るための夜行バスのチケットを買うために南バスターミナルへ。
今夜11時30分のチケットを予約する。

ただいま昼の3時半、バスの時間まで8時間以上。街なかの広場に戦争で亡くなった人たちのモニュメントがあったので、祈りを捧げ、目の前の教会へ。日曜日なので、ミサが行われていた。 

街なかの教会
作り物みたいで怖かった、鳥さん

バードウォッチング・サンクチュアリで時間つぶし。。。 ネグロス島の野生動物がたくさんいた。

閉園の5時まで粘ったが、バスの時間まであと、6時間、、、 
西州庁舎の公園の芝生でくつろぐ。たくさんの人が芝生でピクニックしたり、思い思いの時間を過ごしていた。

散策をしていた息子が「バロットあったよ。」と。バロットとはアヒルの孵化する前の卵をゆでたもの。ベトナムで食べたときすごく元気になったので、さっそく買いに行く。 

屋台に盛られた卵は湯気を立てている。孵化寸前の卵は羽毛もあり、体も出来ているので、恨めしそうな顔をみながら食べるのも憚られ、1日~10日目くらいの卵を所望した。
屋台のお兄ちゃんは14日~17日目のバロットだと言う。なるべく若い卵が欲しくて、ジェスチャーで卵が産まれてヒヨコになるまでの演技を必死に繰り返すと、隣にいたおじちゃんに大ウケされた。

捨て身の訴えも虚しく、14~17日目のバロットをいただく。スプーンをくださいと言ったら、無かったらしく、隣のアイスクリーム屋さんのスプーンを貰ってくれる。こういう関係良いな。日本だと変に遠慮したりしそう。

なかなか、しっかり育った鳥さんだった、、、

子どもたちの所に戻って、一緒にたべる。スープは鳥ガラスープでとても美味しかったんだけど、汁が手についたところがかなり生臭かった。大切な命なので、羽毛は気になったけど、頑張っていただく。 
その後、体に力がみなぎった気がして、今夜の夜行バスの行程も何とか乗り切れそうな予感がした。 

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みんみん
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