
遺言日記 「久しぶりに会った夫のニコニコ顔が怖かった。」
別居中の夫が退職したので、健保の手続きの為に市役所へ行くことになった。
何度も転職したのに自分で手続きしたことがないというので一緒に行くことになった。
一緒に行動するのは10年以上ぶりかも。
夫は約束した日にちゃんと来た。
それも時間通りに。
約束を守った夫にびっくりした。
車も新しい車になってた。
なんでスバル車?
(以前はト○タじゃなければ車じゃないって感じだったのに)
車から降りてニコニコしながら後ろのドアを開けた夫。
(タクシーか)
夫の車には何度も乗ったけど
ドアを開けてくれたのも初めてだったし
助手席以外に座ったのも初めてだった。
健康保険料が高かったので社会保険の任意継続にした。
それでも二人で20000円になる。
こないだの58000円もらっておけば良かったかも・・・
帰り際、
「会社で積み立ててくれていた50万円あるからあげる」という
「あげる」という言葉に引っ掛かった。
今までは夫の給料からあっちこっち支払っていたけど、もう給料は振り込まれないので
「この50万円からあなたの生命保険や健康保険を払うんだよね」と確認した。
「うん。 俺のケータイは俺の年金で払うことにしたから」
夫はニコニコしながら答えた。
いいよ。
別に・・。
子供らも大きくなったから大丈夫。
もう夫のケータイが料金不払いで通じなくなっても困らない。
わたしは「ありがとう」は言わなかった。
本当は自分の分の健康保険もここから払うつもりだけどそれも言わない。
わたしはわたしでズルい。
ズルくなったのです。