令和7年度 横浜国立大学 理工学部 数物・電子情報系学科 情報工学EP 編入体験記(合格しました)
編入をしようと決めた動機
今の知識、技術で実社会に出て働くことを考えたときに自分のしたい仕事ができないと感じたから。
行っていた勉強
3年
特にはなし。しいて言うなら、英語の勉強と称して、エ〇漫画を英語で読んでいました。これには多少の効果がありました。余談ですが、これを常習的に授業中にも行っていた結果、授業中にこの行為をクラスの全員に晒されるという珍事が発生しました。
4年前期
夏休みにTOEICを受けました。
英語について
TOEICは夏休みに入る前は金フレの730点を目指すなら覚えておきたい単語まではほぼ完璧にしました。夏休みに入ってからは2週間ほど時間があったのですが、あるだけの公式問題集を解きました。リーディングはこの期間ではあまり成長が見られませんでしたが、リスニングは2週間でおそらく150点くらいは伸びたと思います。コツは外国人の発音をなぜ自分が聞き取れないのかを考えることで、大抵は前の言葉と次の言葉のおしりと頭がくっつくことと、発音されない音が原因ですが、それも決まりがあります。youtubeでそれを解説している方がいて助かりました。それを意識しながら、リスニングの問題を解いて、解けなかったところはなぜ聞き取れなかったのか分析するという作業をひたすら繰り返しました。
ホロライブENで学ぶ英語の音声変化【リスニング勉強】というチャンネルの方です。この頃はそれに加えて海外のプロゲーマーの配信を見てみたり、youtubeでTOEICのコツ解説をしている人の動画をたくさん見ました。
TOEICは775点でした。たまたま少しいいスコアだったのでここで英語の勉強は終わりです。
4年後期
4年後期に入って、数学の勉強を始めました。
数学について
数学は編入徹底研究と編入過去問特訓の二つを受験するまでにはそれぞれ2~3周したが、横国の数学のテストはかなり傾向が分かりやすいため、横国に関して言えば過去問を繰り返し行って、時間配分や形式に慣れることのほうが重要だと思います。横国の数学は簡単な部類でほかの大学ほど苦労はしないはずです。過去問は数物、専門それぞれ約10年分を2回解きました。とはいえ、編入徹底研究と過去問特訓はやっていいと思います。
5年前期
5年に入って、数学に加えて物理と専門の勉強を始めました。そして、過去問をやりました。
物理について
物理は、物理のエッセンスを1周したあとに、大学生の初等力学を3周やりました。物理のエッセンスは高校生向けの易しい内容ですが、物理を思い出すのには使えると思います、やってもやらなくてもどちらでもいいとは思います。大学生の初等力学は大学編入の過去問も取り扱っているような珍しい参考書でかなりおすすめです。
横国の物理の話をすると、こちらは数学とは違ってさほど傾向らしい傾向が見当たりません。大学生の初等力学をマスターすることをおすすめします。しかし、横国の物理には大学生の初等力学をマスターしていたとしてもおそらく分からないであろう様子のおかしい問題が存在します。2023年度と2022年度の物理はかなり難しく教授が大学院入試と編入学入試を間違えたとしか考えられません。取れて5割程度でしょう。一応、高専の物理の先生に教えていただいたのですが、難解で本番はそこは捨てるつもりでいました。
専門(論理回路、プログラミング(C言語、Java))について
専門は、基本的に参考書はあまり読まずに、過去問をやって分からなかった問題などを友人や、研究室の先生に尋ねて勉強していました。ですが、Javaの問題を解くにあたって、オブジェクト指向について理解しておくとかなり楽になります。そのために一冊本を読みました。
横国の専門の話をするとこちらも明らかに傾向があることが分かります。ですが、こちらは毎年同じ傾向というわけではなく何年かおきに特定の教授が問題を作成していることによる傾向と考えられます。ですがかなり露骨です、おそらくですが教授は4人で、友人とはサッカー大好き、図形大好き、再帰教授、特徴が捉えられない人の共通認識でした。再帰は対策が必要で再帰関数の中で別の再帰関数を呼び出すという頭のおかしくなりそうなテストが出ます。よくこんなテスト作れるなと研究室の先生が感心していたのですが、受験者からしたらたまったものではありません。ですが、意外と慣れればなんとかなります。他の方たちも難しい問題や特徴的な問題を作成していますが、全員対策していけば何とかなると思います。
使った参考書
数学
編入数学徹底研究、過去問特訓
物理
物理のエッセンス、大学生の初等力学
専門
なぜ,あなたはJavaでオブジェクト指向開発ができないのか~Javaの壁を克服する実践トレーニング
C言語によるはじめてのアルゴリズム入門(少しだけ)
本番の試験内容
数学(推定7~8割)
線形代数
行列の固有値、固有ベクトル、対角化、標準形
標準形は横国では初めて出ました。普通に忘れていたので落としました。
微分方程式
すみません、詳細は忘れましたが、解法はいつもと同じような感じでした。
過去問の微分方程式よりは難しく難化傾向だったと思います。
数学は標準形以外は分かったので微分方程式が多少間違えていたとしても7~8割程度はあったと思います。
物理(たぶん0割)
物理は、今まで過去問では出ていなかった円運動に関してでした。横国の対策をしすぎたがために、今まで出ていなかった円運動の問題が出たときには、頭が真っ白になりましたが最後まで真っ白でした。
質点の問題なのに、なぜか剛体だと思った僕は慣性モーメントで問題を解き始めました。そのまま解き進め、一応最後まで解答しきって一息ついたあたりでテストが終わりました。そこで自分の致命的すぎるミスに気づきました。その時点で、落ちたと思った僕はこのまま大騒ぎして家に帰ろうかとも思ったのですが落ち着いて編入体験記を見て物理が2割でも受かっているのを見て専門10割をとることを誓いました。
よって、教授の恩情で部分点がないのならたぶん0割です。合格発表があった後、解答が公開されたので見てみたのですがまるで見覚えがありませんでした。
専門(10割)
勝った…、計画通り
本当にうまくいった専門です。対策が生んだ勝利といえます、過去問で対策したような問題達に毛が生えて出てきましたが走り出したペンは止まることを知りませんでした。公開された解答を見ましたが、大体書いたような気がする答えたちでした。
ので、たぶん10割。
そしてこれで横国はテストの配点を公開していませんが専門に大きめの傾斜配点があることを身をもって証明したといえるでしょう。
面接
面接官の先生は二人いました。質問内容は、
・志望動機
・テストの出来
・自分の長所、短所
・大学院行く?
とかだったと思います。うろ覚えですみません。そして、これらに加えて自分が話したやりたい研究の内容に即して個別の質問が飛んできました。例えば、〇〇っていう研究がしたいと言ったけど、具体的に今は何してる?などです。ここはありのまま話すしかないでしょう。完全な雑談ではなく、しっかりと面接という感じではありました。しかし先生たちの雰囲気はやわらかく、緊張はしましたが話しやすくてありがたかったです。
余談ですが、テストの出来に関して聞かれたときに、「物理オワタ\(^o^)/」と話したら、なにやら紙を見て、あっ…(察し)というような反応をされ、「でも専門はよくできたみたいですね?」的なことを言われたので面接をするときには採点は終わっていると考えられます。この言葉を頼りに、ワンチャンあると思いながら僕は2週間合格発表まで震えて待ちました。
結果
受かりました。一緒に受けた友人も全員受かって、めちゃ嬉しかったです。
後輩に伝えたいこと
この記事を見ている後輩には、横国を受けるときには専門の勉強に注力することをおすすめします。たぶん数学、物理は多少ミスっても専門で取り返せます。TOEICもたぶん飾りです。
そして、編入試験を共に乗り切る仲間を大切にしましょう、僕は彼らがいなければ落ちていたでしょう。
また、本番のテストで数学、物理でミスったときには僕の体験記を見返してほしいと思います。あきらめたら、そこで試合終了ですよ。
頑張ってください!