「仕合わせ」 - 自由と、臆病と、仕合わせと。

メディア芸術論

メディア・アート（Media Art）と総称される20世紀後半以降の新たな芸術表現分野を中心に、メディアと芸術文化・社会・産業との関わりについて概観する。先端メディア技術と芸術表現の連携は、古典芸術の種々のジャンル（絵画、音楽、演劇）を、デジタルメディア（マルチメディア）によって統合してきた。デジタル情報に一元化されることで、さまざまな芸術の境界は融解し、それまで分化していた諸芸術の統合が喚起されている。芸術のオープン・イノベーションが加速する中、非西欧的芸術の表現拡張が抱える課題と可能性についても理解を深める。

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対話による物語創作とフォトロマン超短編映像の制作

他者との対話を通じ、意外な連想、記憶の隙間の発見、などを楽しみながら物語の種を集める。
対話の相手として、札幌市立大学の学生以外の他者を一人定め、あらかじめ用意したお題8つをカードにして提示しながら、話を切り出していく。
対話は、相手の話を聞いて、物語の種を集めることに注力する。話を聞きながら、気になったフレーズやキーワードを、とにかく即興的に書く。
物語の種をもとに、短い物語を創作する。フィクションかノンフィクションかは問わない。
写真のリアリティや写真表現の特徴を存分に活かし、フォトロマン（写真+ナレーション+音楽）のスタイルによって、創作した物語を映像化する。

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制作期間

1週間

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映像作品

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作品概要

対話相手がキーワードから語ってくれた出来事や思い出、印象をベースに、そこに付随する対話相手の印象と自身の印象を加え、物語を仕上げた。

この作品で大切にしたことは、「しあわせ」ということが何かということである。

「しあわせ」には「幸せ」と「仕合わせ」がある。この「仕合わせ」には、“間がいい” だったり、“運がいい” という意味を持ち合わせていて、現代では「仕合わせ」=「幸せ」というように、ほぼ同義の語句として扱われている。

この作品では「仕合わせ」という表記にしている。この仕合わせは「めぐりあわせ、機会、天運」という、もう１つ意味を持っている。「しあわせ」とは何か、と考えたときに、もちろん一人で噛みしめる事のできる「しあわせ」もあるかもしれないが、誰かとの巡り合わせによって、天運によって降り注ぐ「しあわせ」もあると思う。そのことをしっかりと言葉として表現できるのが、「仕合わせ」と考える。

そして、その「仕合わせ」を考えたときに、例えば後者の「しあわせ」の場合、誰かと巡り会わなければならない。逆のことを言えば、誰かとの別れを迎えた時に、その「しあわせ」はどうやら忽然と姿を消してしまうらしい。その消えてしまう「しあわせ」とか、「仕合わせ」に対して、臆病になっていると、また「仕合わせ」になることができないのだと思う。それが「仕合わせ」のすべての流れではないだろうか。

「仕合わせ」には、「間がいい」という意味もある。この間とは余白のことと捉える。余白は、単なる隙間だったり、邪魔者だったり、余りでもないし、余計なものでは全くない。余白というものは、伸びしろである。例えば、日常のことで言えば、いきなり忙しくなった時に、余白がないと容量オーバーで仕事が回らないし、それ以前に、自分が一息つく余裕がない。余白というものはそういうものである。余白があるから、日常が豊かに過ごせるのだと思う。空間的な、時間的な、心理的な余白が、人間には必要なのだと思う。

この作品では、私なりに、これらのことを含めている。余白のある日常からもたらされる「しあわせ」と、そこにはない「仕合わせ」と、自由と、臆病と。あなたなりの「仕合わせ」とは何か、考えてみてもらえると幸いである。

また、作品を制作する上で、これらそれぞれの観点で、写真の構図や、時間配分、音の微妙な強弱も気にかけた。そして、一つずつ現れる画面とその表情と音から、受け手なりの「仕合わせ」を感じられるように、気づけるように、工夫を凝らしてみた。

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物語概要

自由と、臆病と、仕合わせと。

毎日が自由になったことで、行動が自由になり、考えも自由になり、思いつきでいつだって何処に行くことも自由。
好きな店で好きな辛いものを食べても、好きなコンビニで好きなほろ苦いスイーツを食べても、ふらっと立ち寄った店で、好きな梅酒を飲んでも、あれもこれも自由。

思いつきで東京に弾丸旅行したって、誰に何も言わず、行き先も告げず、勝手にどこへ行っても、あれもこれも自由。

自由 = しあわせなのか。
「仕合わせ」とは何か、ということについて、あなたなりの考えを持ってみてほしい。

そして、自由と臆病は隣り合わせということ。
自由になるということは、どういうことなのか。何に臆病になったのか。「仕合わせ」の先にあるものをふと思い起こしてみてほしい。

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対話時のメモ・キーワードのまとめ

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絵コンテ・ストーリープロット