KS3PJ:体メンテナンスは欠かせない
Takeアスリート鍼灸院へ3週間ぶりに行く。
5月7日から3週間余り経った。二度目の施術でTake院長の「ご指導」は2時間にも及んだ。「言葉による施術」は全編ダメ出しだ。
その前に、5月25日までの月間トレーニング内容を記しておこう。
全体:39時間51分 480km 獲得標高1968m
キックスクーター:20時間54分 223km
バイク:7時間50分 153km
ラン:11時間7分 104㎞
もちろん、私の場合はランが一番少ない。狙ってやっているからだ。その気になると、あっという間に月間300キロ超えてしまうので、足で走るのを極力避けている。
マジで自転車だけでやると、月間走行距離は2000キロを超える。その練習時間と距離を減らして、ランに応用しようという目論見だ。
Take院長の強烈なダメ出しを食らう
今のままでは速過ぎる。キロ6分台はダメ。
もっと遅く、もっと遅くしてくださいと。
今はインプットすべき時なのに、アウトプットしている。
脚容量を2倍にするところなのに、今のままでは容量が増えないと。
反論の余地は、無い。
今迄の古いオイルを全部洗い落としてから、新しいオイルを入れて下さい、と。(その意味は後述)
つまり、まっさらな脚に仕上げてから、その上に負荷を徐々にかけて脚作りをして下さい、というわけだ。
いまは、キックスクーターで、2週間で見事に「脚のカタチ」は徐々に出来上がってきているが、それでは先に行って問題が出ますと断言された。
昨日、相撲部屋巡りランをやって、終了してから腸腰筋に強い張りを感じた。バランスが崩れている証拠だ。脚は強くなっても、ボディとの接合部分が弱い。
自転車と違って、マラソンは総合力なので、足、脛、大腿部、支える骨盤、そしてその間にある関節、どの部位も同じ状態でなければサブフォーやサブ3.5は出来ても、還暦サブスリーは無理だと言う。つまり、一番弱いところを基準にしてコンディションを組み立て、弱いところが無くなるように調整する、ということなのだ。
自転車は長年の経験から弱い部分を補って走り方を変えることが出来るし、変速機も付いている。ギアを変えて負荷を変えられるから、マラソン的に見ると「誤魔化せる」のだが、足で走る場合は変速機が無いから、誤魔化しがきかない、というわけだ。
上半身の不要なトレーニングは考えもの
また、上半身の不要なトレーニングはしない様に、と言われた。
腕の振りによるカウンターパワーで前進力の付加を考えていたが、それは不要!と断言された。そのために無駄な筋肉をつける必要は全くない、ウエイトバラストを手首に巻き付けたり、ウエイトを持って走ったり、といった事はやらない方がいいと諭された。体は軽い方が良いのだ。
衝撃に耐えらえれる体を作る
もう一つ、重要な指摘があった。マラソンはドンドンという振動を関節に掛けて走るスポーツで、その点が自転車と大きく違う。長時間衝撃に耐えられる関節を含めたカラダを作り上げないとだめだと。
確かに、自転車は回転運動なので関節への付加は10分の1だ。ここを疎かにしてはいけない。それは昨日の相撲部屋巡りランでも感じた。フルマラソンの距離は走れるけれど、それではサブスリーという記録は狙えない脚になるという訳だ。納得。
PDCAは一回転した。次は修正して2回転目だ
今回のTake院長との話し合いで、相当の軌道修正が必要な事が分かった。基本的にはこうだ。
・足で走るならキロ7~8分
・腕の筋力アップは不要
・走る衝撃を脚に与える
トレーニング方針をこれから修正する。
問題はこれを、どれだけの期間やるかだ。「ワックス掛け」は「雑巾がけ」の後にやって来る。楽しみだ。
インプット、アウトプットの意味
ここを理解しないと話にならない。説明しよう。
いまは器で言えば小さな器、サブフォー位の器が私だ。いまその小さな器にどんどん入れても溢れてしまう。より速く、そのうえ故障しないカラダにするには、その器の大きさを倍にしなければいけない。
アウトプットとは、その器に入ったエネルギーやパフォーマンスを出す行為だ。ゆえに使えば消耗する。それに対して、インプットは注入だ。バッテリー充電をイメージすると分かり易い。
電気自動車をイメージしよう。バッテリー容量が小さいと遠くまで走れない。速く走ると直ぐにバッテリーはお終いになる。これと同じだ。より遠くへ、より速く走る、それがマラソンサブスリーだ。
そのためには「インプット」の方法を変えること、「器の仕様変更」の為に特別な措置が必要だとTake院長は言う。
それがTake院長曰く「雑巾がけ」だ。
長年使ってきた脚には要らないモノがゴッソリ溜まっている。老廃物、疲労物質、炎症物質だが、それを丹念に、丹念に洗い落としてやる必要がある。それが「もっと遅く」という意味だ。クルマでいえばオイル交換だ。フィルターも交換して、ついでにフラッシングも行う、そんなイメージだ。
私の場合は59歳だから、相当の「汚れ」が溜まっている筈だ。それは理解できる。そのクリーンナップを促すのは血流であり、リンパだ。一度きれいに仕上がった脚に出来れば、栄養素も酸素も行き渡る。そうやって器を大きくする、と言うのだ。
身体を作っているのは、口から入るものだ。食べるもの、飲むものも、当然吟味していく必要がある。
LSDは自転車とマラソンで違う
マラソンは秋からが本番だが、マラソンと違って自転車のシーズンは11月中旬には終わる。自転車の世界では、この「雑巾がけ」をシーズン後の冬に行う。いわゆるLSDというやつだが、足で走るのと自転車では、やり方が根本的に違うようだ。
自転車は負荷を軽くするためにギアを落としてクルクル回すことで、末端までの毛細血管を刺激する。高ケイデンス(高ピッチ)で足を動かすことで、筋肉に負荷を掛けずに、血液循環を促す方法だ。心拍も出来るだけ上げないようにする。これと同じだ。外が寒くなれば室内で行う。ローラー台の出番だ。仕事しながらでも出来る。
自転車のLSDと同じことを、足で走る場合に、やる方法がこの「雑巾がけ」という訳だ。前回3週間前にTake院長へ伺ったにもその話は聞いたが、人間は一度言われただけでは分からない。特に一遍に沢山の情報がTake院長から降り注ぐので、項目の整理が追い付かない。つまり情報過多の状態に陥る。
ここはもう一度初心に戻って、トレーニング方針を組み直す。つまりPDCAが一度回ったので、次のPDCAを回す準備をしようという訳だ。これは面白くなってきた。
ここまでのストーリー
「還暦サブスリー」への挑戦① 宣言
「還暦サブスリー」への挑戦② トレーニング方針
ランナー諸君、チャリダーは次元が違うのだ
体幹トレーニング考
日々のボディケア
達成率0.0054%の意味
体幹トレーニング考
肉体改造計画のスタート
聴きもの:スマホでラジオ
走りながら聴くのにちょうどいい30分のお話です。
エルワンさんはフランス人。長年日本に住んで自然を愛で、歳時記を語ります。連続サブスリー記録34回を更新中で、富士山岳ウルトラマラソン160㎞も毎年完走する鉄人にして、走る哲学の人です。三河屋幾朗がその魅力を対談でお聴きします。
ラジオ:第1回フランス人山岳ウルトラマラソンのエルワンさん
ラジオ:第2回フランス人山岳ウルトラマラソンのエルワンさん
ラジオ:第3回フランス人山岳ウルトラマラソンのエルワンさん
こちらに3篇の内容の要約をテキストでご用意しました。
「エルワン流 走る哲学」が光ります。
エルワンさんの奥様への手紙:「対談エルワンさん」の編集後記に代えて
※写真引用はエルワンさんHP「多摩川マラソン日記」より
エルワンさんの自己記録
5K :17分06秒 (2015.2.11 府中駅伝 )
10K :35分16秒 (2015.3.1 立川ハーフマラソンの通過ラップ )
ハーフ :1時間15分18秒 (2015.3.1立川ハーフマラソン )
30K :1時間52分37秒 (2015.11.22 つくばマラソンの通過ラップ )
フル :2時間41分34秒 (2015.11.22 つくばマラソン )
富士登山競走:3時間07分12秒(2015.7.24 )
100K :8時間07分47秒(2015.6.6柴又100K )
ハセツネ:9時間27分16秒(2014.10.12 )