ゴミを出さない生活:その2
前回の「その1」では、ゼロ・ウェイスト・ホーム「無駄なしの家」は案外ハードルは高くないことが、やってみて分かりました。本稿「その2」では核心部の「生ごみを消す」方法を綴ります。
燃やすゴミで一番多いのは生ゴミだった
夫婦二人でも1日で中くらいのボウルに一杯くらい出る生ゴミ。これが「消える」なら相当のゴミ減量が出来ることは想像に難くありません。
生ゴミがベランダで消える「森のしくみ」
私が住む東京都江東区は多くの自治体と同様にゴミの減量化を推進しています。区報に「生ごみの減量」に関して「あなたにもできる生ごみの減量」というお知らせがあって、生ごみ消滅型と堆肥化型を二つずつ紹介してくれました。私の選んだのは消滅型の「森のしくみ」です(下図参照)。
虫や臭いが心配?安心してください。虫も臭いも全く問題ありません。これには疑心暗鬼だったのですが、やってみて正直驚きました。さすがボランティアさん(江東区生ごみお宝倶楽部)の実績が活かされています。
区から生ごみ処理キットが届きました。2021年7月のことです。以下が届いたものと自分で用意したもの併せて全部です。
・ゴミペール35㍑ 2つ
・腐葉土20㍑ 2袋
・古Tシャツ
・ゴム紐
・ビニールシート2枚
・シャベル
指南書がこちら。この通りにやると難なく出来ました。
実際はこんな感じ
まず、腐葉土を広げて乾燥させます。湿って無い方が良いことは後々、移し替えしてよく分かりました。このシステムは消滅型で、このタイプはドライな方が良い。それに対して堆肥化型はウエットな方が良い、という違いです。
なので届いた腐葉土はシートにぶちまけて、2日間ほど夏の炎天下で乾燥させました。上下をシャベルで耕し耕し。それを片方のゴミペールに全部入れます。つまり空のゴミペールと、乾燥腐葉土のゴミペールが出来上がります。
実際の作業は、こうです
おおよそ夫婦二人で2日分の生ごみはこの分量です。
左が生ごみを入れるペールで、右が乾燥腐葉土。普段はに古Tシャツをゴムバンドで止めて空気が入る様にします。ここがポイント。蓋をするとうまくいきません。ほどよく乾燥です。もう左はだいぶ溜まっています。
勢いよく生ごみをぶちまけましょう。
生ごみをぶちまけたら、その上に右の乾燥腐葉土をサラ~っとかけていきます。サラ~っとね。
はい、おしまい。あとは古Tシャツをゴムバンドで止めて置いておくだけ。
簡単でしょ!
天地替えして熟成させる
生ごみペールがいっぱいになったら、もう一方の腐葉土のペールは空になりますから移し替えます。つまり天地替え(上下入れ替えること)をやって空気を入れます。
その際に、底の方が湿っていたりしますので、ビニールの上で乾燥させます。そう、乾燥させるのがこの消滅型のポイントなのです。
天地替えした際にビニールの上にばら撒いて干している図です。分解されたものの痕跡が見えます。まだ完全に分解されていないものや、完全に見えなくなっているもの、様々です。過去に我が家で何を食べたのか思い出せます。
天地替えしたら古Tシャツを被せてほったらかしでOK。1か月くらいで熟成されるので(寒い時期はもうちょっと)、熟成期間の生ごみ処理のために一回り小さいゴミペールが家に余っていたので、そちらで生ごみコンポストを続けました。
2021年8月に初めて5か月経ちました
その間に天地替えを数回やって、生ごみが消えていくのを確認しました。これはもう見えない微生物さんへの感謝しかありません。生ごみをパクパク食べて処理してくれている有難~い微生物さんたちに感謝して、日々シャベルでひっくり返しながら「がんばって」と一声かけて生ごみを放り込んでます。
なるほど「森のしくみ」と言うネーミング。ぴったりですね。
ではでは
三川屋幾朗@mikawaya1960
恩送りの公共メンター https://menta.work/plan/954
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参考: