高倉健さんが愛した喫茶店『花の木』
先日、ギャラリー京都寺町菜の花へ『黒田泰蔵の白磁』展を観に行きました。
ギャラリーを出たあと、
丸太町駅から地下鉄で鞍馬口へ足を延ばしました。
ずっと行ってみたかった喫茶店【花の木】へ。
こちらの喫茶店は１９６６年の開店当時から
高倉健さんが撮影の合間によく珈琲を飲みに立ち寄ったお店なのだそうです。
私が持っている京都特集の雑誌に、この喫茶店が紹介されていて
写真を見ると雰囲気がものすごく私好みだし
是非とも訪れてみたいと思っていました。
地下鉄鞍馬口駅から北へ歩いて、大きな交差点を右に曲がると
うっかり通り過ぎてしまうぐらい小さな間口の喫茶店です。
赤と黒のテントが目印。
中に入ると
壁際に丸いテーブルと椅子が置かれてあって
常連らしい70代ぐらいのおじさんグループと、若い男の子の一人客が先客でいました。
店内は白熱灯を使ってるのか？いい感じに薄暗く
濃い木調の内装が落ち着きます。
どこに座ろうかなぁ……とポツネンとしながらも
雑誌で見た『くつろぐ健さんのポートレート』が掛かった壁際の席の空いてるのが目に入り
いや。べつに健さんを狙って来たわけじゃないですよ……
たまたま！入り口から順に空いている席に座ったまでです……風を装って
健さんのポートレートの下に座りました。
珈琲を注文。
雑誌の写真（健さんのポートレートとも？）と同じ蒼い花模様のカップに入った珈琲は、苦味の強い美味しい珈琲でした。
お店には、健さんにまつわる書籍や雑誌が置かれてあって
自由に読むことができるようです。
お店のインテリアがとにかく素敵で（素敵を気取ってないところもいい！）
テーブルは金色、カウンターをほんのりと照らす銅細工のランプ。
耳を澄ますと聞こえる振り子時計の振り子の音。
あとになって気づいたけど
私の座った席は
おそらくオーナーが健さんを偲んで、健さんがいつも座っていた指定席に
額装したポートレートを飾っているのではと……（気づくのが遅い）。
その健さんお気に入りの特等席に座って
健さんがお店にプレゼントしたという俳優ジャン・ギャバンの大きなパネル（カウンター奥に飾ってある）を
苦い珈琲を飲みながら眺めてきました。
会ったことはもちろんないですけど
いかにも高倉健さんらしい、雰囲気のある喫茶店でした。
近所だったら毎日通いたい。
↓こちらに喫茶店【花の木】の素敵な写真がたくさん載ってます。