傷病手当金2~傷病手当金と退職~
はじめに
前回は傷病手当金の基本を書きました。今回は傷病手当金受給中に退職した場合について主に書いていきます。
傷病手当金受給している場合、在職(欠勤)のままか、退職になるのかの二パターンありますが、私の体感では退職になることが多いんではないかなーと思います。自主的に退職される方もいますし、会社としては休んでる間も保険料は払い続けなければならないので、それを嫌って休職→退職させる会社は多いです。だいぶ細かいことが多くなりそうです。
退職した後のお金のあれこれ
これにについてはまた別でしっかり書きたいんですが、ざっくりと書きます。今まで会社を通じて払っていたものを自分で払うようになります。保険や年金、税金などですね。この中で一番インパクトがあるのが国民健康保険です。今までの倍以上だと思ってください。もちろん状況によるので正確ではないんですけど、仕事して給与貰ってた時より入ってくるお金は少ないのに出てくお金はかなり多くなります。
年金については月1.7万前後ですが、免除制度もあるので厳しい場合は年金事務所に申請しましょう。もちろん将来貰う額は減りますが、背に腹は代えられないということもあります。
住民税については会社を通じて毎月払っていたものが、0~4回に分けて自分で払うようになります。回数が減る分1回の金額が増えます。
所得税は必要であれば確定申告をして払うもしくは還付を受ける必要があります。傷病手当金は非課税なので税の計算には使いません。
失業保険
前提として
傷病手当金を貰っている場合は、失業保険は貰えません。働けない状態のままでは受付すらして貰えません。通常失業保険が貰える期間は1年ですが、傷病手当金を貰っていると延長できるので、しっかり治療してからもらうようにしましょう。
一般的に失業保険という方が多いですが、求職者給付や基本手当などと言いますので、その文字が出てきたら同じだと思いましょう。
離職コード
理由離職が何になるのかは結構大事です。私の感覚ですが、結構いい加減というか会社からもらう離職票をもって失業保険の手続きに行き、事情を話すと離職理由が変わることが私の周りでも数回あります。なので少しでも違うなと思ったら一度手続きの際に相談してみてください。
ここから小難しく曖昧な話になります。すみません。
正社員の方が傷病で退職となる場合多くが以下のどれかになると思います。
①31・・・退職勧奨があって退職
②33・・・正当な理由のある自己都合
➂24・・・契約期間満了
④40・・・正当な理由がない自己都合
基本的に上の方が有利(言い方が適切かはわかりませんが)です。
まず意味がわからないのが24です。行政が出してるリーフレットの説明では契約期間の満了(労使の合意)と書いてありますが、正社員の場合期間満了がそもそもないわけですし、傷病で退職になる場合は合意がない場合も多いからです。当時労働局に問い合わせたことがありますが、休職期間が規則で決まっている場合、その期間を満了ということで24になるとの回答だったと記憶しています。???ですがとりあえず休職期間満了→退職の場合は24が正しいようです。
33と40の関係も微妙です。どちらも自己都合つまり自分から辞めたいと言ってやめる場合ですが、傷病でも必ずしも33になるわけではないようです。そこらへんは状況を見て判断だそうです。
調べたり聞いたりした話なので正直どこまで信憑性があるのかわかりません。また、会社やハローワーク次第というところもあるので、あくまで曖昧な私個人の見解として頂ければと思います。基本的には特定受給資格者や特定理由離職者は有利だと思っていてください。
特定受給資格者と特定理由離職者の場合は、国民健康保険料が安くなる場合があります。
国民年金の場合は離職理由に関係なく免除申請できます。
住民税も場合によっては安くなったと思います。
ちなみに国民健康保険料の減免が受けられる場合であっても先ほど言ったように傷病貰ってる間は失業保険の手続きができないので、離職理由が確定せず減免手続きはできないと思います。その場合は確定してからになると思います。
曖昧で意味わからんって感じだと思いますが、細かく覚える必要はなくてその状況になったらとにかく窓口で相談しましょうってことです。
求職
完治し次の就職先を探す場合、失業保険が申請できます。この時、離職理由や期間の延長をする場合ハローワークによっては働いても良いという医師の証明を求められる可能性がありますので、一度確認しておくことをおすすめします。傷病手当金を受給していたことがわかるものも求められますので、捨てずにとっておきましょう。
次の会社にバレるかどうか
これ意外と気にされる方いるんではないでしょうか。
①次の会社でも同じ傷病になり再度申請
②源泉徴収票の年収と在籍期間の乖離
➂再就職手当を申請
ぱっと思いつくのはこの3つでしょうか。①はほぼバレます。②は例えば正社員って言ってたのに在籍期間に対して給与が少ない→長期欠勤してた?くらいの感じでしょうか。これはタイミングによっては提出不要になります。➂は申請遅いと思われる程度であまり疑問に思われないかもしれません。離職から1年以上空いて就職した場合は、延長してないと申請できないので人によっては気付くかもしれません。
何かほかに可能性があるものがあれば教えて頂ければ嬉しいです。
とりあえず基本的にバレないと思ってよいと思います。そもそも病歴というのは個人情報なので会社が問い合わせて教えてもらえるものでもなく、これは傷病手当金の受給記録も同じです。
既往歴を会社から聞かれることもありますが、それにどう答えるかは本人次第です。そもそも聞いていいのかというのもありますが・・・。最近増えている精神疾患に関しては自分から言わない限り基本バレません。健康診断の結果は会社も見るので、それでわかるような病気は会社にもバレます。高血圧とか糖尿病とか。
さいごに
退職後多くの方は国保に加入されると思うので、その想定で書いています。健康保険の任意継続という手もありますし、人によってはあまり当てはまらないかもしれません。正直細かい話ですし、会社やハローワークの匙加減でだいぶ変わる微妙な話でもあります。辞めたら手続きで各窓口にはいくことになるのでその際に少しでも安くなる制度がないか聞きましょう。別に恥ずかしいことはありません。基本的に申請しないとそうならないものばかりですので、知ってるか知ってないかだけで数万円かわります。会社を辞めるとお金に余裕がないことが多いのでとても大きいです。
とりとめのない記事になってしまった気がします。先に退職についての記事を書いてその次に傷病手当金と絡めて書けばよかったです。
かなり個人個人で変わる話でもありますので、私も微力ながら相談にのることも可能です。直接私に連絡する機能もあるようなのでお困りの方は連絡してみてください。私で良ければ一緒に考えます!