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50でも夢を抱く
スウェーデンは文化事業をサポートする国の機関が充実しているとおもう。
私みたいな外国人でも、スウェーデンで活動をしていて、税金を納めている人なら申請できる。国の機関は2つに分けられている。
基本は、アーティスト個人申請できるものと、何かの協会に所属しているグループよう。
私は個人で会社を持っているので、両方申請できる。その中でもいろいろとカテゴリーがあるのでありがたいが、いじわるなことに締め切りがすべて9月の10日前後に集中している。
夏休み終わって、申請書を読む人が出勤してくることと、年内に結果を出さないと、来年度の計画に間に合わないからというのが主な理由だとおもう。
9月に入ってから申請書の申込みの締切に追われて、パソコンに向かう日々。
合計6こ。全て違う企画で違う機関だ。
そしてついに本日、全ての機関に目標の申請書を提出できた。
プロジェクトなので、数人とともに1日になんども連絡をしあい、数字が合わないだの、文を削除だの、意味が伝わらないだのと、もがいてもがいてまる2週間。
ことばの壁はやはり高い。
あと文の書き方が詩的すぎると指摘もされた。これはジャパニーズだからかな。。。
日本のコマーシャルの見過ぎだ。
もっとジャパネットを見習わねば。。。
スウェーデン語は助詞が難しすぎる。
på
i
för
av
att
om
どこにどれを入れていいのか混乱。
ett
en
の使いかたもイマイチわからない。よく子供達から訂正される。
私の父は大学病院で働いていた。
だから研究費の申請は常にやっていたらしいので、何をどう書いたら良いか、アドバイスを求めたら、
「慣れ」
だそうで、即効性はないアドバイスだった。
英語の論文とかもチョロチョロっと書いている父だったので、ちょっとはためになること教えてくれれば良いものを。。。もう少し早く書けたかもしれないのに。
と人のせいにしてしまいたくなる。
申請書にかく予算を考えていると不思議な感覚になる。予算が降りたら企画していることが実現するわけで、そうなったらいろんなプロフェッショナルな人、例えば音響さん、照明さん、映像のアーティストたちやミュージシャンと仕事ができるわけで、
子供のころ「大きくなったら何になりたいか、絵に描いてみましょう」といわれて、ピンクと水色でドレスをかいたり、たくさんの真っ赤なチューリップに囲まれて、わんこと戯れる絵を描いているような、ふわふわした気持ちになる。
大人になっても変わらない私。
あんたもう50だよっ、てブラックらうか半分が言ってるのが聞こえてきそうだけど、50だからって将来の夢を持ってはいけないと何誰が言ったんだ。
シッダールタもいっただろう、
修行は苦行じゃないって。
ナチュラルラーニングなんだって。
そう、50になっても、
大きくなったら何になりたいかなって考える。
結構な頻度で。
そしてうれしくなって、明日へのエネルギーになる。
楽器だって、もっとうまくなりたいって思ってるし、だから練習も長時間向き合える。
20代の時と違うのは、いまは自分のために自分と向き合ってる。
昔はキャリアだの、人より上手く演奏するみたいなまるで体育会系の競争主義。
その時代も今の私がある大事な時期だったので否定はしたくないが、
あん時はきつかったな。
聴きにきてくれてる人のことなんて考えてなかった。とにかくうまく、とにかくはやく演奏家としての地位を確率みたいな。。。周りもギスギスしていたし。
スウェーデンに留学が決まって、一年後に夏休みで日本に帰った時、母から
「あんた顔が優しくなった」と言われた時意味がわからなかったけど。写真を見返してみるとわかる。目尻が垂れただけだろうと思うけど。。。
いまも顔の優しさがキープできてるかはあやしいけど、なんてったってこの2週間、受験生みたいに必死になってスウェーデン語と戦っていたから。
慣れてくるのはいつのことだろう。とうちゃん
おしえてくれ!