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言葉の役割

タモリさんがずいぶん前に言ってたことを今になっても場面場面で思い出す。
よくテレビで見聞きするこの言葉。
「お前バカだねぇ」
タモリさん曰く、「発言する人によって相手への言葉の伝わり方が変わるので、本当に愛情を込めていった言葉でも自分が言うと傷つけちゃうんだよね。だから相当気を使うよ。」
タケシさんやトコロさんが言うとポジティブなんだけど、タモリさんが言うと同じ言葉でも傷つけてしまう。

最近詩を読んでいる。そこに
「詩は無言の叫び」
と書いてあってどきっとした。シリア出身のファライ バイラクダル氏の本だ。シリアで90年代人々の自由な発言や平等を声をあげて立ち上がった詩人が、政府から14年間牢獄に入れられ残虐な体罰の中詩を書き続け、今現在はスウェーデンで「国境のない文化人」として団体に守られて住んでいる。
彼は牢獄で書き留めておく紙もないので、ずっと繰り返し繰り返し覚えて20年越しにスウェーデンで出版に至った。言葉というのは本当に色々な役割がある。
そして言わない、書かないのもそれはそれで強い発信方法だ。発言しないから意思がないのではない。

かつて「Noと言えない日本人」とバカにされた私たち日本人だけど、
外国に住んでいるからわかる。みんなに言いたい。
そんなに物事を白と黒でわけてごらんなさい。「Noと言えない」んじゃなくて「言わない」んだよ。「YESも言わないんだよ」。日本のみんなももっと自信持とうよ。この曖昧さこそが、世界戦争にならないようにブレーキをかけてるんじゃないかとさえ思う。

SNSがあるからこんな世の中になったとかもう言わないでおこうよ。個人個人が発言に責任持とうよ。
傷つけてしまったらそれを間違いだと判断する知識を持ち、謝る勇気そして受け止める勇気をもとうよ。

日本のテレビコマーシャルを見てると、白髪を隠すヘヤーカラー、顔のシミを綺麗に隠すコンシーラーなど、女性がこのまま何もしないと恥ずかしいですよという潜在意識を根強くしている上に、しないと女性じゃないみたいな扱われ方。白髪でもいいじゃないか。自分らしくそのままで。それを受け入れる社会になればいいのに。
ハゲた人が隠す努力をしてなんぼ見たいな風潮も嫌だ。ハゲた男性はかっこいいんだよ。白髪の女性も綺麗だしかっこいいんだ。
もっと世の中が、人はその人のありのままでいいと、そして受け入れる社会になるようにしようよ。そして個人個人が自分に問いただし、良し悪しが判断ができるようにしたい。

タモリさんはとても素晴らしい人だと思う。
とても繊細な人なんだろうなと思う。
自分を客観的に見れる人ってそういないな。

今日からがんばろう。





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