【評価A】映画『シン・仮面ライダー』レビュー
はじめに
観てきました!
さっそく観て来ました庵野監督による最新作『シン・仮面ライダー』.
仮面ライダーについてほとんど知らない僕が,予備知識ゼロで観た感想を書いていきます.
ネタバレはガッツリあるのでご注意ください(感想概要まではネタバレ無しです).
あっ,ちなみに第一弾入場者特典のカードパック(2枚入)はコウモリオーグとハチオーグでした(どちらもノーマル).
う〜ん… 仮面ライダーが良かったなぁ笑
でもこういうの,童心をくすぐられていいですよね!
役名入りレアカードとやらはどんなものなのかも気になります!
感想概要
おもしろさの評価はAです.
S: 評価Aの中でも特に好きな作品
A: 何度も観返したくなった,原作も読みたくなる/読んだ作品
B: けっこう面白かった作品
C: まぁまぁ面白かった作品
D: 最終話まで観るのがやっとな作品
E: 途中で観るのをやめてしまった作品
ちなみに参考までに,他の庵野監督作品の評価は以下の通りです:
『シン・ウルトラマン』: B
『シン・エヴァンゲリオン』: A
『シン・ゴジラ』: A
さて本作品の全体的な感想ですが,最初から最後までずっと面白かったです.本作品は130分と長めの上映時間ですが,時間をすっかり忘れてしまうほどでした.
前作『シン・ウルトラマン』はおもしろさが右肩下がりで,期待していたほど迫力のある戦闘シーンがなかった印象でしたが,本作では戦闘シーンは十分でしたし,観ていて次の戦闘はどんな敵との戦いになるのかわくわくしました.
やっぱり映画館で観るからにはわくわくドキドキしながら観たいですよね.その点,本作品はわくわくの止まらない作品で非常に良かったです!
何より,そのおもしろさの片鱗は予告からして溢れ出ています.
こういうのでいいんだよ.こういうので(腕組み)
僕,こういう,余計な言葉を入れずにBGMだけでハラハラさせてくるような演出大好きです.…この気持ちわかります?
仮面ライダーファンの皆様の感想
そんなにちゃんと調べていないのですが,どうやら仮面ライダーファンの方々からすると,ちょっと不評のほうが大きいみたいですね.
庵野監督が仮面ライダー好きなのは伝わってきたけど映画の内容としてはイマイチ… みたいな意見を見かけました.
観るきっかけと期待値
庵野監督の作品ならば観る.以上.
と言いつつ実は『シン・ウルトラマン』は映画館では観てないんですよね笑
予告がめちゃんこかっこよかったので昨年から本作品は絶対に観ようと思っていました.
感想
浜辺美波さん可愛すぎませんかね?
あの,まず内容どうこうの前に,浜辺美波さんが可愛すぎる件について.
これだけで観に行く価値ありますね(間違いない).
僕は浜辺美波さんのファンということでもなかったですし,彼女が出演するからという理由で本作品を観に行ったわけでもありません.
もっとも,彼女が出演すること自体は知っていましたが,出演するんだ〜くらいの認識でした.
ですが,一言.
控えめに言って最高です!
演出の関係で顔アップのシーンとか多かったんですけど,めちゃくちゃ絵になっていて感心してしまいました.
ちなみに数年前から僕のいちばん好きな女優は浜辺美波さんです笑(4年くらい前,浜辺美波さんのこと言うほど可愛いか?とか吐かした知人のことは未だに許してない)
微妙だったところ(注意が必要なところ)
本作品,個人的には悪いところはほとんどなかったと思っています.ただ1点だけ注意が必要かなと思ったのはちょいグロだったというところです.
戦闘シーンでは,非現実だろと思わざるを得ないほどに血飛沫が飛びまくります.僕は実写系のグロ耐性はない方なので(手術シーンとか観たくない),結構びっくりしました.
血の色が薄めで血飛沫の量が異常なほど多いのはおそらくわざとで,現実味を帯びさせないためなのかなと思います.
それにしても,殴るたびに,かき氷に使う苺味のシロップみたいな液体が大量に飛散するのはちょっと嫌でした.
主人公・池松壮亮さん(本郷猛役)について
本作の主人公役に抜擢された池松壮亮さんの演技について賛否が分かれそうだなと思いました.
何を隠そう,僕も最初は棒読みっぽい演技が下手に思えてしまいました.というか今でも棒読みっぽい演技だとは思ってます.
しかし,物語が進むにつれて,本作の主人公はこれでいいのだと感じるようになりました.
仮面ライダーたる本作の主人公・本郷はとても不器用な,人間らしい人間なのです.
本郷はとてもまっすぐな性格で,とても優しい人間です(作中ではコミュ障とも言われていましたね).
悪を挫くためには人を殺めなければならないときもあると頭で理解していても,実際に手を下すことには躊躇があります.
より正確には,バッタのオーグメンテーション(平たく言えば仮面ライダーの能力)により生存本能が刺激されたことで,理性の外で自身が他者を殺めてしまった事実に強烈な忌避感を覚えていました.
勧善懲悪型の物語にしては珍しく(?),人間らしい心の弱さを持った主人公です.
そんな主人公ですから,仮にめちゃくちゃ流暢にかっこいいセリフとか言われたら「そうはならんやろ」ってなるだけですよね.
したがって,池松さんの演技のように,ちょっと棒読みで言葉ひとつ一つがたどたどしいような感じの方が腑に落ちます.
とどのつまり,主人公役が池松さんで僕はよかったと思っています!
戦闘シーンについて
仮面ライダーといえば戦闘シーンが一つの大きな見どころですよね.
本作品の戦闘シーンは,質・量ともに良かったです.
どの戦闘シーンも初代の仮面ライダーだけあって,主に近接戦闘でした.かの有名なライダーキックは何度も観られましたし,いや〜堪らなかったですねぇ〜
本作のラスボスのチョウオーグとの戦闘シーンなんて,最後はお互いにプラーナ(魂,超パワーの源)を消費しまくったせいでめちゃくちゃ泥試合になってましたけど,それがまたいいんですよね.
確かにラストバトルにしては終わり方が派手ではなかったけれど,お互い死力を尽くしてジリ貧になって粘った方が勝つ──根性論なしには語りえぬ泥試合,僕は好きです.
人類補完計画で草
本作のショッカーは "Sustainable Happiness Organization with Computational Knowledge Embedded Remodeling" の頭文字をとってSHOCKERです.直訳で「計算知識埋込型改造による持続可能な幸福を目指す組織」といったところでしょうか.
(どうやら本作オリジナルのようですね.神を冠する "Godzilla" みたいに秀逸なネーミングセンスです)
SHOCKERは悪の組織であることには変わりないんですけど,一枚岩の悪というわけでもありません.
本作のラスボスにあたるチョウオーグは,全人類のプラーナ(魂)を全てプラーナ空間(正確な語は忘れました)に移動させて,人類をひとつにしようと企てます.なぜそんな思想を持つようになったのかは省きますが(ぜひ劇場でご確認を!),
これ,まんまエヴァの「人類補完計画」ですよね.
碇ゲンドウと同じ考え方です.
プラーナを抜き取られた人間は実質的に死んでしまいます.ならいっそ,プラーナを抜き取られたら溶解してLCLみたいな液体になったら面白かったのにとか思いました.
あとエヴァネタに関連して,本作でもシンエヴァで観たような線路上でのシーンがありました.1本の線路が2本に分岐しているところです.
エヴァのときはよく考えて観ていなかったのですが(ポスターにもなっていたのに笑),これってもしかして,主人公が大きな選択を迫られ決断したことのメタファーでしょうか.今度シンエヴァ観たときは注意してみようと思います.
『シン・ウルトラマン』との関係
本作では『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』に引き続き,竹野内豊さんが政府側の人間として再登場しました.「シン」シリーズではお馴染みのキャラということですね.
さらに本作では,斎藤工さんも政府側の人間として登場しました.
ただ,『シン・ウルトラマン』ではウルトラマンを身に宿した主人公でしたが,本作ではおそらく別人です.ウルトラマンでは神永という名でしたが,本作では滝という名でした(たしか).
それとも偽名ですかね…?
まぁどのみち,当たり前ですがウルトラマンは登場しません笑
さらにさらに,本作の敵キャラ「サソリオーグ」として長澤まさみさんも登場.
色っぽい衣装で妖艶なキャラを演じていましたが,仮面ライダーと戦うことなく公安(と自衛隊?)に瞬殺されてて笑いましたw
あれは特別出演というやつでしょうね.
あまりに一瞬のことだったため長澤まさみさんの無駄遣いだとか,この部分の戦闘シーンがちゃちかったとかいう批判がありますが,お門違いです.
(もうちょっと長澤まさみさんを観ていたかったケド)
浜辺美波さんが可愛いです
定期.
まさか,主人公もヒロインも…
死んでしまうとは…
めちゃくちゃ驚きました.
初代仮面ライダー・本郷の意志を継ぎ,その仮面の下に彼のプラーナを宿して,これからも悪と戦い続ける仮面ライダー2号・一文字.
とても痺れる物語の締め方でした.
日の落ちる干潟で佇む本郷.彼の死後,同じ場所で同じ時間に同じ構図で佇む一文字.この対比,かっこよかったです.
おわりに
仮面ライダーファンじゃないと微妙かもなんて言っている人もいる『シン・仮面ライダー』ですが,少なくとも僕は予備知識ゼロで観て非常に面白く感じました.
仮面ライダーについて全く知らなくとも,あの秀逸な予告動画を観て面白そうだと感じた人ならきっと満足できます!ぜひ劇場へ!
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