後世への最大の遺物 - 哲楽者になろう
筆者が人生で何度か読み返している本に内村鑑三の「後世への最大遺物」というのがある。
薄い本だが簡単にまとめると、
「事業や金を後世に残すのは才能が必要だが、思想や高尚なる生涯は誰もが残せる最大遺物じゃね?」みたいな感じだ。
確かに何億円ものお金を稼ぐ者もいる一方で高いIQを持っていても貧乏をやっているアーティストもいるし、ハリーポッターの作者は生活保護を受けていたり芸術や学問など他の面で才能を持つ人でもお金や事業がうまくいくとは限らない。
エジソンは金儲け、テスラは発明が得意だったがGoogleの創業者やイーロンマスクに影響を与えたのはニコラ・テスラであって、金と事業を残したエジソンではなかった。
このような例はたくさんあって、その当時の事業やら商売なんかよりもその人の残した思想や言葉は数千年単位で残っていたりする。
さあ、ここで僕らの話に戻ろう。
思想や勇ましい生涯を遺すというと難しく感じる。
「いや、自分そんな素晴らしい人間じゃないっすよ」と言いたい気持ちはわかる。
という事で僕らができることで思想の中でも「個人的な楽しみ方」という思想を残す事が良いと筆者は考えている。
なぜなら人の楽しみ方は十人十色であって、「こう考えると楽しいよ」っていう思想が沢山あるほど一人一人が楽しいものを見つけやすくなると思うんだ。
ちょっと2つのパターンで考えてみよう。
自分のダメな部分を話すと「かわいそうですね。」と同情はされるかもしれないが心の底では「なんか支援しろってこと? もっとひどい奴いっぱいいるよ。」なんて思われてて人が去って行くかもしれない。
一方で「無職なんだけど今めっちゃ楽しいんだよね!だってさ...」と話していると「あれ、なんか羨ましいぞ!コイツこそ真の成功者か!?」とそいつが楽しい理由を知りたがる人は出てくるかもしれない。
「同情してくれ雰囲気」を出してる奴より楽しそうにしてる奴から話を聞きたくないかい?
つまり、辛いことを話せば人は離れ楽しいことを話せば人が寄ることがあるのだ。
楽しみなんてなんでもいい。
例えば筆者の場合は、、、
Bitteというお菓子を食べた後に袋を切ってコインを詰めてオカンに「これが噂のビットコインだよ」と言って渡してみるとか。。。
友達がいないなら水族館で自撮りをしてくれる仲間を探すとか。。。タイミングよく撮れるとセイウチと心が繋がった気がしたよね。
望遠レンズで盗撮した写真に勝手に落書きをして自己満足するとか。。。
楽しみなんてそんなもんで良いのよ。
考えてみれば僕らは物質的には1000年前よりも遥かに充実しているのだが、精神的にはそうでない人もいたりする。
平安時代なんて今よりトイレは汚ねえ、すぐ人は死ぬ、飯もまずい、女の歯が黒いという世界だが、万葉集とかで「雨の中にいる君マジ超カワイイ♪」みたいな詩を庶民が残していた。
すると1000年経ってその詩に影響を受けた新海誠さんとかが映画にしたり歌舞伎や落語として人を集めたりと、何百億円以上の価値を生み出しているので1000年前の視点とか観点が価値のある遺産になったりする。
なので「金も稼げないし仕事もできない。。。」なんてダメなことを数えるのではなく、自分が楽しくなる思想を探す旅に出ようじゃないの。
(↑普段写真を撮るので落書きしてみた。日本人はちっちゃいのが頑張るの好きだよね。)
聞いた話によれば5歳児くらいの子供は一日に数百回も笑うそうだが、大人は一日に10回くらいなのだそう。
で、子供を見てるとアルファベットが言えた程度でニコニコしてたり、空き缶の蓋を集めてコインに見立てて金持ち気分になったりと本当に自由な発想で楽しんでいる。
僕らが一日に数百回笑っていた頃は実は自分が楽しくなるためにはどうすれば良いかを考える天才だったのかもしれないね。だったら、大人になってもできると思わんかい?
「自分が楽しくなる事を考える者」を哲楽者と呼ぼう。
哲学者ってスゲぇぇええ難しいこと考えてるイメージで正直、学のない筆者はニーチェがどうとか生死がどうとか重いことを言われてもよく分からんし人生の笑顔の総量は増えない気がする。
ということで哲楽者として自分が楽しくなることや面白い視点を気楽に日々の中で見つけ出す方が笑顔の総量も増え、もしかしたら後世の人達が「おや、昔の人はこんなことを楽しんでいたのか!?」と幸せになるきっかけにしてくれるかもしれないぞ。
(↑先程のネコの絵で気づいた人もいるかもしれないが、舌をちょっと出して寝ているネコは可愛いのだ。)
「でも楽しむなんて余裕がないとできないでしょ?」
と思うかもしれない。
先の「後世への最大遺物」では「邪魔があるほど勇ましい生涯を遺すことができる。金がない、友がない、学問がないという方が面白い。」と書いてたりする。
よく芸人さんが自分に起きた嫌なことを笑い話にする姿を目にするのだが、僕らもどんなに不利な状況でも楽しい事を見つけ出せる勇ましい生き方をする事でより多くの人に勇気を与えられるのかもしれない。
ちなみにエジソンが電球に1万回も試行錯誤したという生き方は後にジェームズ・ダイソンに影響を与えていたりする。
金持ちで生まれた時から恵まれた奴が楽しい事を語るよりも、貧乏時代にハマっていた遊びを楽しそうに語る奴の方がなぜか惹かれないかい?
物語のヒーローというものは不遇から立ち上がる者であり、不遇を経験しているのは多くの人を楽しませるヒーローの素質があるからかもしれないぞ。
まとめ
ということでこれを読んだあなたにできることは、
・日々自分が楽しいと思える些細なことを見つけること。
・できればそれを誰かに面白おかしく伝えてみること。
だ。
現代では哲学という授業があるが未来では哲楽という楽しいことを教えあう環境があって欲しいな。
では。
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