新型コロナウイルスと「アリとキリギリス」
外出規制5週目に突入したスペインで生活する拙者ですが、スペインの友人にコロナウイルスについて尋ねると
「まぁ、来年にはワクチンできて大丈夫っしょ」といった楽観的な意見が多かったりします。
個人的な意見としては我々がどう新型コロナウイルスと接するかは自動車の運転と似ていて、「信号や飛び出す人に注意をしつつもドライブを楽しむ」感覚で「接触や距離感に注意をした上で日常を楽しむ」事が重要なのかなという気がします。
楽観と悲観の話をすると童話の「アリとキリギリス」を思い出しますが、楽観視したキリギリスは冬がきたときにアリさんに助けを求めます。
もちろん、キリギリスが普段からアリに対して信用を得ていれば助けてもらうのは良いことだと思います。むしろお互いにできることとできないことを理解した上で助け合う関係の方が一人で生きていこうとするよりも良い社会でしょう。
ただ、楽観すぎる人が大多数だといつまでも感染は止まらないので、「まぁ、ワクチンができて普及して感染が抑えられるまで5年くらいかかると想定しよう」とした上で「じゃあどう日常を楽しくできるか」と考えた方が良いでしょう。
これを楽観的に「来年には良くなるからそれまでの辛抱」なんて考えていると、実際に2年3年と経過したときに備え始めるのが遅くなってしまいます。
結構、周りのスペイン人の見立てを聞くと「願望」と「想定」をごっちゃにしている気がしていて、「こうなってほしい」という気持ちはわかるのですが、「実際の可能性としてはこちらの方が高いのでは?」という想定が甘い気がしていたりします。
例えばハーバード大学は「新型コロナウイルスの世界的流行を抑えるためには、外出規制などの措置を、2022年まで断続的に続ける必要がある」と予測し第二波、三波などを考えると24年までは再び感染が広まる可能性があると述べています。
これは「願望」ではなく「想定」ですね。
ということではじめに「これは長期戦になる可能性もある」と想定して、「じゃあオフラインで活動が自粛されることは今後も続くから、オンラインで活動できることを増やしていこう」と準備をしていきながら、まるで自分はウイルスの影響や恐怖などないかのように毎日楽しく過ごすためのアイデアを考える方が良いのではないでしょうか。
もしそれで5年も10年も感染が続いたとしても「まぁ、でも今やってる楽しみをもっと広げよう」と捉える事ができますし、想定が外れて1年で終息したとしても「ラッキー!じゃあ今の活動に加えてオフラインの活動も増やせる!」といった具合に捉える事ができるのではないでしょうか。
なので個人的には室内で一人でも楽しめる工夫を考えながら、必要最低限の対策をした上でメディアが煽ろうとする不安からも一歩引いた視点で見ていこうかなと思っております。
まぁ、上がらない雨はないので気楽にいきましょう。
むしろ雨はチャンスかもしれないですので。
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