今年も。
前回、母親失格な事件からすでに一ヶ月以上。もう二度と会えないと思っていた娘に実はそれから数日後には会うことになりました。なんと、彼女の方からその週末日曜の朝に訪ねてきました。家人はちょうど外出中でインターホンがなりモニターに彼女の姿が見えた時には心臓が爆発するんじゃ無いかと思うほど慌ててしまいます。来た…!?
彼女は基本的に親には連絡をしてこないし、LINEの返信もしないし既読すらつけない、のだけど、連絡してくるケースがあるのをこの時改めて思い知らされます。玄関先に現れた彼女が口にしたのは
「ケータイ水没した」
この一年で間違いなく4度目のケータイ事件です。うち一回は紛失で友達の家に忘れていたのが見つかり、それを(なぜか)警察で確保されていてことなきを得ましたが、それ以外はもういろんな事情すぎて書けない…。そして水没は二度目で今回は洗濯機にかけたとのこと。
SIMは利用できるはずだから、うちに古い使ってないデバイスがないかと訪ねてきました。つい先月に機種交換した家人のが運良くあります。が、実は家人の携帯もどういう偶然かその日の朝から充電できなくなるという不具合が起きており対応を考えているところでした。(コロナ対策で防水機能あるからと外出のたびに石鹸水で水洗いしていたのが原因です。間抜け…)
でも「娘が来た」のだから「そうか大変だね」と言って娘最優先で古いデバイスを差し出すのです。(そして家人は新機種を購入しました…)一通りの設定を家人が手伝い、まずはLINEと電話ができるようにしました。母はお腹空いてないか、お菓子あるよ、なんか食べて帰る?と食べ物の心配をするしかできません。「お腹空いてない」と返事した癖に出したお菓子は一袋全部完食、昼食に作った素麺は無言でもりもり食べてそそくさと帰って行きました。
もう「成人し大学も卒業したのだから一切口出ししない」と決めました。いつでも娘のことは信じていたし、ただ心配していただけなのに、なかなかそれを伝えるのが難しかった。多分、何かを伝えられることすら邪魔くさいのだとようやく頭でも感覚でも理解しました。そう思われる程度の母親にしかなれなかった。
でも母の日が近づいて思い出したことがあります。自分から連絡しない彼女が連絡してくるタイミングがあります。毎年、誕生日と母の日は忘れたことがない彼女です。今年はもう忘れてるかもと期待はしなかったけど。そして、今年も母の日にLINEでスタバのクーポンが届きました。
だけど複雑。嬉しいけど複雑。去年まではとても嬉しかったのだけど、今年はとても複雑。彼女にとっては自分が諦めた母へのせめてものご機嫌とり…なのかな。忘れられてたらもっと憂鬱になっていたと思うから、メッセージをもらったことを少しだけ喜んでサラリと前を向うと思います。娘を可愛いと思う私の気持ちは、彼女にどう思われようと変わらないのだから。