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奇をてらわなくていい
美容院へ行った。
前髪長めでサイドに流し、長さはミディアム。
鎖骨くらいの長さ。色は明るめの茶色にした。
少し前までオレンジの色で前髪は厚めに切っていたけど
最近は久しぶりに伸ばしていて長めの前髪が気に入っている。
私が30代くらいの頃、新人で入ってきた子が美大卒には珍しい女らしい格好をした子だった。当時のJJとかcancanに出てる感じ。(エビちゃんとかそこら辺の時代)
美大卒って結構奇抜な感じが多かったり、よくあるモテを意識してない変な格好や個性的な格好の子が多かった。
そういう人たちが来ることが多いクリエイティブの部署には彼女はかなり珍しく映った。わかりやすく女を意識しております!って感じでなんかすごく気になったのを覚えている。
そこから20年くらい経った今
私はかなり女性らしい素敵さが出る髪型を意識している。
これまでの私のヘアスタイルは
前髪がすごく短い時もあったし、the前髪って感じで厚めの前髪を作ってる時もあった。それぞれ似合うと言われた。若く幼く見える感じとか奇抜に見える感じ。今思うとわざわざ個性的に寄せる感じがあったのかもしれない。
その髪型を選んでいた時は、中身の自信のなさをわかりやすい枠にはめていた気がする。美大卒とかクリエイティブに所属してるからとか、みんなの中にあるわかりやすい枠のようなものに自らハマりにいっていた。
そこにハマっていればある意味自分を守ることができる。
低身長だし足が細いわけでもないのもあり、スーツとか、よくあるOLぽいスタイルは信じられないくらい似合わなかった。
20年くらい前ってほんとに画一的なファッションが多かったし、王道の量産型OLの中に入った途端似合わなすぎて自信喪失することが多々あった。
それに対してちょっと奇抜に見えるものって王道の女性らしさの土俵から外れる感じがある。真っ向勝負しないでいられる場所って感じがある。
奇抜なものに隠れて自分の女性らしさをなんとなく隠し煙に巻いていた。
でも最近はちょっと違う。
惹かれるものは女性らしいものになってきている。
わかりやすく美しいもの。
流行ってるものでもあるのかもしれない。
大体ピンタレストで髪型を選ぶ。外国人女性のヘアスタイルが好きで
主にそれをピン留めしている。
ゴージャスに見える前髪。大人っぽくて女性らしくてとても好き。
それを素直に自分でもやってみたい、そういう自分でも良いんだって思えるようになってきた。
わざと幼く可愛くいる必要はない。
自分が憧れる素敵だと思うものをやってもいい。
それで堂々とそこに存在していい。
わざと奇をてらわないでいい。
もっと素直にみんながやってるようなものを自分も素直にやっていい。
そう思うようになってから
美容院で「こういうのが可愛いと思っててこれにしたい」と
素直に言えるようになってきた。
奇をてらわずに美しいと思うものを
自分も望んでいい、望むことを許可できた。
相手からの許可ではなく、自分からの許可。
奇をてらわなくて
王道の美しさを選ぶ。
それでも個性は勝手に滲み出てしまって
結果勝手に奇をてらったように
見えちゃったりもするけど。
細部に自分の好きなものを取り入れて
自分らしいカタチに。
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