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12月5日週【中途採用市場動向】
企業動向
「人事トレンドワード2022-2023」発表! 3大ワードはテレワーク・DX人材、あと1つは?
3大ワードには、2020年に新型コロナウイルス感染防止のための緊急事態での対策として一気に広がった「テレワーク」のほか、「DX人材」「人的資本経営」が選定された。
「人的資本経営」においては、同年は機関投資家や欧米先行という外圧によって急速に注目が集まった事から人事・経営が情報収集に追われた1年であり、「開示」元年ともなった。
開示後数年は、開示指標の経年変化や成長の度合い・独自性などが肝に。来年以降は、成果に関する企業間の差も出てくると考えられ、人事にとっては投資家対策より実質的な議論を進める必要が出てくるものと見る。同年はその分岐点に当たる年とも考えられ、選定に至ったという。
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11月の全国平均初年度年収は453.6万円、前年同月から1.5万円の減少に
11月の全国平均初年度年収は、453.6万円(前月455.1万円、前年同月453.6万円)で前月から1.5万円の減少、前年同月±0万円となった。
掲載求人の応募条件比率について、11月の未経験者求人の割合は67.0%で前月から微減している。
業種別の11月の平均初年度年収は、「IT・通信・インターネット」が529.3万円ともっとも高く、次いで「金融・保険」が495.7万円、「コンサルティング」が492.7万円となった。
未経験でもOKな求人に限定してみてみると、「IT・通信・インターネット」が474.3万円と最も高く、 次いで「不動産・建設・設備」が455.6万円、「金融・保険」が452.2万円となっている。
エリア別11月の平均初年度年収は、「関東」が最も高く466.8万円、次いで「九州・沖縄」が441.7万円、「近畿」が441.1万円となっている。
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【エンジニア採用のミスマッチに関する調査】「一人あたりのコスト感は501〜700万円」が最多回答に
84%がミスマッチを経験。入社者の退職を経験したのは全体の26.5%に上る
ミスマッチによる一人あたりのコスト感は「501〜700万円」が1位
ミスマッチ防止策として「適性検査の追加」をしたのが56%で最多。コーディング試験導入は自社作成・他社サービス利用あわせて48%となった
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<ヘッドハンターにアンケート>「即戦力人材不足」「DXに向けた投資」「アフターコロナの事業拡大」等を背景に、8割が「来年の転職市場は活性化する」と予測
■現在の採用市場は活況。ヘッドハンターの9割が、「企業の採用活動が活発である」と回答
半年前と比較した現在の企業の中途採用活動の状況をたずねたところ、32.7%のヘッドハンターが「活発になった」と回答しました。「変わらず、活発である」を含めると、95.0%のヘッドハンターが企業の中途採用活動が活発だと感じていることが分かりました。また78.4%のヘッドハンターが、1年前と比較して即戦力人材の採用難度が上がっていると回答し、そのうち約半数が全体的に採用難度が上がっていると感じていることが分かりました。多くの企業が活発に中途採用活動を行っているなか、即戦力人材の採用難度が上昇していることが分かります。
■1年前と比較し、人事だけでなく「採用する部門(現場)の責任者が主体的」に採用に関わる企業が増加
1年前と比較して、人事だけでなく、採用する部門(現場)の責任者が採用活動に主体的(直接的)に関わる企業が増加していることが分かりました。「増えた」と回答したヘッドハンターは34.4%で、「どちらかといえば、増えた」を含めると97.0%が、採用する部門(現場)の責任者が採用活動に主体的に関わる企業が増加していると感じています。
また、即戦力採用において、採用する部門(現場)の責任者が主体的に関わることが採用成功につながると思うと回答したヘッドハンターは97.1%となり、即戦力採用の難度が高まるなか、採用する部門(現場)の責任者が自ら率先して採用活動に関わることが重要になってきていることが分かります。
さらに、採用する部門(現場)が主体的に採用活動に関わる場合の、人事に求められる役割について質問したところ、経営と近い視点を持ち、採用マーケットを俯瞰したうえで採用戦略を描くことや、採用する部門(現場)を巻き込んだ採用を成功に導くためのプロジェクトマネジメントの役割が求められていることが分かりました。
■2023年の転職市場、8割が「活性化する」と予測。積極的な中途採用活動は継続
来年(年明け、2023年1月~3月)の企業の中途採用活動について質問したところ、80.4%のヘッドハンターが「活性化する」と予測していることが分かりました。その背景には、慢性的な即戦力人材不足や、コロナ禍からの回復や事業拡大、DX(デジタルトランスフォーメーション)に向けた投資等があるようです。一方、社会情勢等を背景に、「鈍化する」と回答したヘッドハンターが19.6%となりました。
また、来年(年明け、2023年1月~3月)の求職者の転職活動については、「活性化する」と回答したヘッドハンターは88.8%となり、転職市場は企業側・求職者側ともに活性化することが予測されます。
フリーターを中途採用の対象にしている企業の割合は? レバレジーズの調査
正社員の中途採用でフリーターは採用対象者に入るか聞いたところ、65%が「採用対象者として考えている」と回答した。
フリーターが採用対象者に入ると回答した企業に、フリーターを正社員として採用したことがあるか尋ねると、採用したことがあるとの回答が計84.7%に上る。
過去にフリーターを採用したことがあるが現在は採用を実施していないと回答した企業に、その理由を聞いたところ、「新型コロナウイルスの影響により採用人数を絞っているから」と「短期離職が多かったから」がいずれも38.2%で最多だった。
正社員の中途採用におけるフリーターの採用状況を従業員規模別に見ると、会社規模が大きいほど、過去の経歴よりもポテンシャルに重点を置いた採用を行っている傾向にある。
フリーターの採用を始めた目的を複数回答で尋ねたところ、「採用数を確保したいから」(53.6%)が最多、「早急に人員確保を行いたいから」(39.7%)が続き、人手不足を補うための理由が上位に並ぶ。
一方、「人件費を抑えたいから」(28.9%)や「採用コストを抑えたいから」(28.4%)などコストに関わる回答は、約3割だった。
フリーターの採用手法を見ると、最も多いのは求人広告(56.7%)であり、以下、ハローワーク(51.5%)、人材紹介(42.3%)が続く。
求職者動向
『エン転職』1万人アンケート(2022年12月) 「冬ボーナスの納得度」調査
★ 半数がボーナス支給額の評価に「納得していない」と回答。支給額決定に影響している評価、トップは「業績評価」。
★ 「納得している」理由トップは「ボーナス支給額の決定方法が明確なため」。「納得していない」理由トップは「自身の成果が適正に評価されていないため」。
★ 評価面談で査定がアップした方のアピールの工夫、トップ3は「成果に繋げた行動を具体的に伝える」「細かい報連相で上司の信頼獲得をしておく」「実績を数値化して伝える」
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【6割が「現在も影響を受けている」と回答】Withコロナ時代における仕事への影響、転職への意識調査
仕事で受けているコロナの影響について質問したところ、60%の方がコロナ禍で一定以上の影響を受けたと回答しました。
44%の方は「現在もコロナ禍の影響を大きく受けている」と回答。「以前と変わらない」と感じているのは15%に留まっています。
コロナの影響を実感した場面について質問したところ、特に多かった回答は業績の悪化(95名)と給料の変化(87名)でした。
テレワークへの移行(73名)、人員不足(71名)、仕事が忙しくなった(70名)などの回答も多いです。
コロナ禍による働き方の変化は、売上や収入などの金銭面にも実際の業務にも大きな影響を及ぼしています。
「業績の好転」を挙げている方や「仕事が暇になった」とする回答もあり、業界や職種によって明暗が分かれているようです。
Withコロナ時代の働き方について質問したところ、回答者の31%が「今の職場では働けない」と回答しています。
「不満が全くない」と回答したのは14%(43名)。86%の方が職場に対して何らかの不満を持っている結果になりました。
もっとも多かった不満は「収入」で59%(177名)。約6割の回答者が収入に不満を感じながら働いています。
コロナ禍による多忙で職場の空気がギスギスしている状況を不満に思う回答も複数ありました。
転職への意識に関する質問では、72%(215名)の回答者が「転職したい」と考えた経験があると回答しています。
「転職したい」と考えた経験のある215名に転職のきっかけについて質問したところ、約6割の133名が職場への不満がある点と同じく「収入の低さ」を挙げています。
「人間関係」「仕事の内容」の項目も、職場への不満に関する設問で上位を占めていました。
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【調査リリース】「リスキリング」に関する意識調査
リスキリングの目的について、約4割が「業務スキル向上、業務効率化のため」と回答。次いで「現職でのキャリアアップのため(昇格、異動)」と「転職のため」がそれぞれ約2割を占めた。
学習時間について、6割以上の方が「月に20時間未満」と回答。一方で、1割以上が「月に60時間以上」と回答。
4割以上の方が「終業後」に学習時間を確保していると回答。
リスキリングにこれまでかけた費用総額は、約6割の方が「3万円未満」と回答。「20万円未満」で約9割を占める。
約6割が、リスキリングで学んだことを「非常に/ある程度活用できている」と回答。一方で2割近くが「全く活用できていない」と回答。
リスキリングをする上での課題はバラついており、最も多い回答は「効率的な学習方法がわからない(約3割)」。
リスキリングを支援するサポートについて、最多は「学習効果の改善」で約4人に1人。「リスキリングの目的、目標の整理」や「学習内容、スケジュール策定」がそれぞれ約2割。約1割が「コーチング」との回答も。