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3月20日週【中途採用市場動向】
企業動向
「人的資本調査2022」 分析レポートを発表
サマリー
●人材戦略の可視化と発信への経営トップの関与、5,001名以上企業では8割
●企業理念やパーパスの具体化、7割近くで実施
●社員のエンゲージメントレベルの把握と改善アクション、過半数が実施
●人材ポートフォリオ実現に向けた具体的計画「立てられていない」が4分の3
●企業価値向上へのストーリーの構築「未着手」が3割
●「インプットとアウトカムの設定と社外開示」できているのは2割
●社内環境整備方針の策定や具体的な取組み・社外開示できているのは3割
●「男性の賃金に対する女性の賃金比率」は7割、「情報・通信」がトップ
●男性の育児休業取得率、「金融」がトップで7割近く
●女性管理職の性別比率の現状、「サービス」がトップも3割に届かず
●人材戦略の中で重要視している指標「育成」がトップ
●全体的に取組みレベルに課題がある項目
(1)人材ポートフォリオの具体的計画と目標達成に向けた活動
調査した項目の中で「取組みレベルに課題がある3項目」の一つ目は、「人材ポートフォリオの具体的計画と目標達成に向けた活動」であり、全体の75%と4分の3もの企業で「人材ポートフォリオ実現に向けた具体的計画が立てられていない」ことが分かります。
(2)企業価値向上へのストーリーの構築
二つ目は「企業価値向上へのストーリーの構築」です。「ストーリーを構築していない」とする企業の割合は76%で4分の3に上っており、現状では目的達成に向けたストーリーを描くことなく、人的資本経営に取り組んでいる企業が多いことがうかがえます。
(3)人材戦略の実現に向けたインプットとアウトカムの設定と社外開示
三つ目は「人材戦略の実現に向けたインプット(人的資本投資)とアウトカム(達成すべき目標)の設定と社外開示」です。「インプットとアウトカムを定めていない」とする企業の割合は64%と6割以上に上っています。本項目は有価証券報告書における人的資本開示の対象となっていることから、上場企業は対応を急ピッチで進める必要があるといえます。
転職求人倍率レポート(2023年2月)
2023年2月の求人倍率は2.15倍(前月差-0.19pt/前年同月差+0.37pt)。
求人数は前月比103.5%、前年同月比139.2%。
転職希望者数は前月比112.6%、前年同月比115.5%。
業種別では、求人数が前月比で12業種(「その他」は除外)すべてで増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「エネルギー」(前月比109.8%)、次いで「金融」(前月比105.8%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「コンサルティング」(前年同月比155.2%)、次いで「レジャー・外食」(前年同月比151.6%)。
職種別では、求人数が前月比で11職種(「その他」は除外)のうち10職種で増加。
前月比で求人の増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前月比106.2%)、次いで「営業」(前月比105.3%)。
前年同月比で増加率が最も大きかったのは、「事務・アシスタント」(前年同月比171.4%)、次いで「営業」(前年同月比151.2%)。
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マイナビ、「企業の雇用施策に関するレポート(2023年版)
2023年度に中途採用者の賃金を上げる予定がある企業は7割超。賃上げによる人材獲得競争が活発化の様相
前年度より現従業員の賃上げを予定する企業は74.8%。教育訓練費を増やすとしたのは6割超えで、ともに大幅な増加
自社成長のため重要だと思うものは、「人材の長期定着」が「人材流動化の促進」を大きく上回る
定年延長の対応について、努力義務である70歳までの雇用延長に対応済みの企業が4割以上
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マイナビ、「中途採用状況調査 2023年版」を発表
2022年の中途採用人数は、前年が平均16.3人対し19.2人で約3名の増加。活発化する中途採用市場
募集開始から最短2カ月未満で採用となった職種が前年より増加。中途採用期間の短期
2023年の中途採用に積極的な企業は9割超。未経験者採用を積極的とする企業が前年より増加
優秀な人材と評価する要素は「主体性」。合否判断時に重視する要素は「問題解決力」
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【人材紹介会社ヘイズ】中国のCTOの年収は日本の2.6倍 - アジアと日本で開く、年収差と人材獲得への自信
ITマネジメント職では特にアジアとの給与差が歴然、給与が日本の2.6倍の職種も(当社実績ベース)
日本は82%の企業が昇給を実施も、昇給幅はアジア諸国と比較し小さい(調査)
日本の採用意欲はアジア最高ながら、採用の自信は最下位(調査)
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Z世代の採用や新入社員の受け入れで、「価値観の変化を感じる」と回答した企業が6割に迫る。「希望部署への配属を重視」「自身の成長を意識する学生が増加」の声/人事担当者アンケート
(1)Z世代の採用や新入社員の受け入れにおいて、「価値観の変化を感じる」と回答した企業が6割に迫る
(2)「キャリアの自律」への関心の高まりを受けて、14.4%の企業が人事制度を変更。変更を検討する企業も4割超
(3) 新入社員の受け入れ・人事制度で変更・変更の検討をしていることは「研修制度」が最多。次いで「給与体系」
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「2023年度新人研修に関する意識調査」 研修担当の悩み・課題は新入社員の「定着・離職防止」、「早期の戦力化」、内定時期からの研修実施が5割以上
新入社員研修に関する課題感:
課題に感じている・悩んでいることの上位は、「自社への定着・早期離職を防ぐこと(34.7%)」や「業務に必要なスキルや知識・マインドの習得(33.0%)」、「研修で得たことを配属後に活かすこと(32.5%)」でした。
新人研修の目的:
「会社の基本情報やルールの理解(64.2%)」、「社会人としての意識の醸成(52.1%)」など、社会人として働くうえでのマナーやマインドに関する項目に加え、「基礎的な社会人スキルの習得(59.6%)」、「専門的なスキルの習得(40.7%)」なども上位の回答でした。
研修で習得して欲しいこと:
「業務に必要なスキルや知識を早期に習得すること」が最も高い47.3%でした。
スキル習得を目的とした研修の内容・形式:
70.6%が「セルフマネジメント」、「プレゼンテーション」といったビジネススキルをテーマとした内容を実施していると回答しました。一方、「情報セキュリティ」、「DX(デジタルフォーメーション)の基礎」といったIT関連のテーマも51.8%が実施していることがわかりました。
研修の形式について、「対面形式」の実施が76.4%でした。一方、「オンライン形式」も59.9%が実施しており、オンラインと対面の両方を実施していると回答した割合も44.5%と約半数でした。
研修提供時期:
内定者の時期から教育機会の提供をしているという企業は、50.7%で、「自社へ定着させるため、内定辞退や早期離職を防ぐため」という目的が44.5%でした。
転職サービスMS Career、「経理・財務の転職市場2023」を発表 平均決定年収は「524.8万円」
・経理・財務の転職の平均決定年収は524.8万円
・転職決定時の平均年齢は37歳
・転職時、6割が簿記2級保持
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求職者動向
転職サービス「doda」が“最新版”「転職理由ランキング2022」を発表 前回調査に引き続き、「給与」「昇給」に対する不満が大きな転職理由に
■転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」。人間関係に関する理由が、前回から順位を上げ、トップ10にランクイン。
転職理由の1位は「給与が低い・昇給が見込めない」(32.8%)となりました。続いて、2位は「昇進・キャリアアップが望めない」(25.2%)と、前回と傾向は変わらず昇給・昇進に関する理由が上位を占める結果となりました。
トップ10には、3位(前回4位)に「社内の雰囲気が悪い」(23.4%)、4位(前回10位)に「尊敬できる人がいない」(22.9%)、7位(前回12位)に「人間関係が悪い/うまくいかない」(20.9%)と、人間関係に関する理由がランクインし、いずれも前回から順位を上げています。
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【中途採用の面接実態に関する調査】7割以上が「面接設定が遅い」と感じた経験あり、そのうち約9割は、「志望度が低下した」と回答
転職活動中に、7割以上が「応募後の面接設定が遅いと感じたことがある」と回答
「Q1.あなたは、転職活動を実施する中で、応募後の面接設定が遅いと感じたことはありますか。」(n=111)と質問したところ、「かなりある」が21.6%、「ややある」が51.4%という回答となりました。
面接設定が遅いと感じる応募から面接設定までの期間、「10日~2週間未満」が40.7%
Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q2.面接設定の対応が遅いと感じた企業の、応募から面接設定に至るまでの期間を教えてください。」(n=81)と質問したところ、「10日~2週間未満」が40.7%、「5日~1週間未満」が22.2%という回答となりました。
86.4%が「応募後の面接設定が遅かったために、高かった志望度が下がった」と回答
Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q3.あなたは、志望度が高い企業だったのにもかかわらず、応募後の面接設定が遅かったために、志望度が下がった経験はありますか。」(n=81)と質問したところ、「かなりある」が22.2%、「ややある」が64.2%という回答となりました。
応募後の面接設定が遅いと感じた企業への行動変容、「他社の選考に注力するようになった」が48.1%で最多
Q1で「かなりある」「ややある」と回答した方に、「Q4.応募後の面接設定が遅いと感じた企業に対して、具体的にどのような行動変容が起きましたか。(複数回答)」(n=81)と質問したところ、「他社の選考に注力するようになった」が48.1%、「窓口へ問い合わせを行った」が40.7%、「再度応募した」が38.3%という回答となりました。
7割以上が、「応募後の面接設定が遅いことが、企業に対する疑心や不安を感じる原因になる」と回答
「Q6.あなたは、応募後の面接設定が遅いことが、企業に対する疑心や不安を感じる原因になると思いますか。」(n=111)と質問したところ、「非常にそう思う」が19.8%、「ややそう思う」が54.1%という回答となりました。
応募後の面接設定が遅いことで生じる疑心や不安、「応募されたことが認識されていないのではないか」が62.2%で最多
Q6で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した方に、「Q7.あなたが、応募後の面接設定が遅いことで生じる疑心や不安を教えてください。(複数回答)」(n=82)と質問したところ、「応募されたことが認識されていないのではないか」が62.2%、「面接前に不合格とされてしまったのではないか」が48.8%、「自分が企業から求められていないのではないか」が41.5%という回答となりました。
75.7%が「応募後の面接設定が早い企業の志望度は上がる」と回答
「Q9.あなたは、応募後の面接設定が早い企業に対しての志望度は上がりますか。」(n=111)と質問したところ、「非常に上がる」が19.8%、「やや上がる」が55.9%という回答となりました。