35mmと1/35の記録メディア
MiniArtのフィギュアには実在のモデルが多い。
ドイツ兵のフランツ・グラッサーが1942年のベルゴロド(現在のロシアとウクライナの国境付近)で撮った写真の中に彼らは確かにそこにいた。
カメラを向けられた時には、まさか半世紀後にプラスチックの『ソヴィエトの村人』としてふたたび生を受けるとは想像だにしなかっただろう。
35mmフィルムの中にかつて確かにそこにいた人々の姿が1/35サイズに読み替えられてプラスチックという支持体に定着されている。
少女と話すドイツ兵がカメラマンのフランツ・グラッサー、その人であろう。1911年生まれ、戦前にはミュンヘンで写真家として働いていたという。 1942年に召集され、最初はオランダ、そしてロシア戦線に移動。1944年8月にウクライナ南部で所属部隊が壊滅して行方不明(1944年11月 捕虜収容所で死亡)
<1942年 フランツ・グラッサーの撮影したベルゴロドの村>
Part.1 Part.2 Part.3 Part.4 Part.5
(2023/7/26 Post に掲載)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?