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急変

12月5日の深夜から明けて6日の早朝にかけてみかんの様子が急に変わった。
落ち着きがなく、身の置き所がないといった様子でなかなか寝付けないようだった。
すると朝方4:00過ぎころ立て続けに排便があり、トイレのところでうずくまっていた。
最後に出た便はかなり緩くトイレに間に合っておらず、只事ではないことを感じさせた。
病院が開くのを待って電話をし、朝イチで受診した。
そこで再び肺に水が溜まっていることを告げられ、利尿剤の注射をした。
みかんは過去にないほど病院を嫌がり、全身から声を振り絞るように大声で鳴き、
抵抗した。
帰りの車の中では失禁をした。それほどに体が思うようにならないのだと感じた。

帰宅すると、寝室のベッドの上で痛みに、苦痛に耐えるような表情で座り続けていた。
そこから動かず、何も食べなくなった。

前日とは表情が変わったみかん
顔が尖ったように見える

大好きなおやつも全てそっぽを向いてしまう様子にいい知れない不安だけがわたしたちを支配した。
もう回復しないのでは、という絶望的な気持ちが涙になってあふれた。
口に出せない予感が次から次へと頭の中に浮かび、涙になった。
昨日まであんなに回復していたのに?
なんで?
あれがエンジェルタイムだったなんて絶対言わせない。
だけどあの劇的な元気ぶりはそうだったのかも・・
気持ちがぐちゃぐちゃだった。

そんな中、夫と「3人で写真を撮ろう」と
泣き腫らした顔で写真を撮った。

背景も何も考えず、ベッドの上で撮った3人の写真
みかんがカメラ目線

それから、そっとしておいてあげようとわたしたちは寝室を離れた。

何時間経ってもリビングには来ず、トイレにも行かずのみかん。
明日の仕事をパスさせてもらおうかと職場の人に電話をかけながらみかんの様子を見に行ったそのとき。
立ち上がってこちらに来ようとしたみかんが横に倒れ、首を投げて引きつけを起こした。

「ああ、もうだめだ」
心臓が破裂しそうだった。
スマホを投げ捨てて、みかんを呼び、夫を呼んだ。
「みかん、行かないで!わたしをおいていかないで!」
「みかんがいなくなったら生きていけない!」
と叫んだ。
みかんを精一杯撫でながら叫んだ。
みかんは戻ってきた。
けど・・・
わたしと夫は覚悟をしなければいけなかった。

その夜、夫とわたしは一睡もせずにみかんのそばにいた。
その間にもう一度引きつけを起こし、失禁した。
わたしたちはこれまでにないほど泣き続けた。
みかんのこれからを受け入れるための涙だったように思う。

朝方、みかんはお気に入りの居場所、リビングのソファへ向かった。

わたしたちは仕事をしばらく休むことに決めた。
最後の日々になることがわかっていた。


お気に入りの場所
12月7日の朝

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