春なのでさようなら(2015年3月24日)
高校時代の友人が数年前に東京に転勤になったのです。
そして、あっという間に3年が経って、この春に神戸に戻ることになりました。
本来は2年間の勤務のはずだったんですが1年延長になってついにこの春でおしまい。
高校の時の友人と、東京で再びまた簡単に会えるようになるなんて思いもしなくて。
もちろん何度か旅行にも行きましたが、なによりも、会社帰りにご飯に行ったり、休みの日にうちに遊びに来たりとか、まるで高校時代の頃のような楽しい時を、この歳になってまた過ごせるなんて夢のようでした。
高校で出会った友人なので、3年間しか一緒に過ごせてはいません。
でも卒業したあとに、それぞれの大学へ進学して、社会人になっても、神戸と京都、そして東京と離れても手紙やメールや、たまに会ったりなんかでずっとそれなりに仲良くはしていましたが、一緒の場所で過ごしていた3年間よりも、もう滅多に会うことのない時間の方がはるかに長くなっていました。
そしてもう同じ時代を過ごすようなことはないのだ、と思いながら暮らしていました。
それが、今になって、またいつでも会えるよーという状況になるなんてー!
本当にうれしかったです。クラスメイトとか、知り合いとか、まぁまぁ仲良しだった人ではなく、とても仲良しだった友達、要するに親友が東京に来ることになったのです。
彼女は優秀な人間であったので、東京へ転勤になったわけで、仕事もいつもとても大変そうで常に忙しそうでありましたが、それでも仕事帰りによくご飯を食べに行きました。
昔のことを、共通の思い出を話すのももちろん楽しいですが、そればかりではなく、現時点でのくだらない話を共有することが出来るのは本当に楽しいし、幸せなこと。
過去ばかりを振り返ることなく、今の話、そしてその先の話を出来るのはうれしい。
大人になってからも、誰かと友人であり続けるというのは、実はかなりのお互いの努力が必要で、それは怠っていては決して続かないもの、と私は思っています。
数年会っていなくても、会った瞬間に友人に戻るためには、ある程度の『心持ち』が必要であると。
彼氏や旦那さん、子供、そして親など、自分を取り巻く人間関係の種類はだんだん変わっていくものですが、それでも、もう「友人」は必要ないな、なんてことはないと思います。先述の人間関係以外に、「友人」がいるということは人生がさらに豊かになるはずなのです。
幸せの種類が増えると思います。だからこれからも私は努力を続けようと思います。ささやかながら。
高校時代はとうの昔に終わってしまったのですが、
高校時代をもう一度過ごせたような、そんな3年間でした。
春なので。
これからどこかで誰かと別れて、また新しい土地で新しい人生を進んでいく人がいると思いますが、その誰かは、きっといつまでも貴方のことを思ってくれているし、貴方も忘れないと思うし、そんな風に思う相手とはまた必ず会えると思うので。
いつかまた会いたいな、と思う人がいるのなら、そのような気持ちを持ち続ける努力をしてください。
人間関係を続けるのには、それなりの努力は必要です。
思うこと、だけでいいんだけど。
日頃のいろんなことに忙殺されて忘れてしまうこともあるよね。
仕方ないんだけど、それは今を生きているのならば当たり前のことだから。
ただ、思い出したときには、その瞬間の気持ちをどうか大切に。