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これからもたくさん遊びましょうね、だって。

もうなんか会社のかわいい年下の男の子のBくんの話しか書くことがない。
日記だからそうなるだろうな。
今の私のいちばんの悩み事だから。

仕方ない。

最近、腕時計を買いました。ずっと使っていたやつが遅れだしたので。
やむにやまれず。でも満足するものを見つけたの。
わりと買うのに苦労するやつ。
結構、男子が好きなやつ。

でもカジュアル過ぎるのでベルトを換えようと思うんですよ。
この時計の話を会社の何人かのメンズともしていて、ベルト交換するといい感じになるよねーって。
まぁたびたび盛り上がってたんです。

「いつ換えるんですか、はやく換えましょうよ」ってな。
顔を合わせるたびに言うんですよね、会社のかわいい年下の男の子のBくんは。
買ったばかりですし、まだ買いに行く暇もなくてさ、と答えていたんです。
それから3週間くらいかな、とりあえず適当に一回換えてみるかとアマゾンで怪しげなベルトを買ったんです。やっすーいやつ。マケプレだしな、信用度はない。
でもいいんです、とりあえずやってみようと思って。

そしてね。
その日、いつものように(いつものようなんです、わりと)Bくんと一緒に帰ってたんですよ、仕事の帰り道。
どうでもいい話をずっとしてたんですが、突然また
「はやくベルト換えましょうよー」って言うの。なんやねん、おまえは。
君の時計なんか。
まぁいいや。
「うん、だから今日アマゾンで買ってみたよ、ベルト」って答えたの。満足すると思うじゃん?やっと私がベルト換える気になったんだからさ。
そしたらさー。あいつ。
「え?」
って。めっちゃびっくりした顔で見つめてくるの。え、じゃねぇわ。
「え、なんで買っちゃったんですか」って。

予想外のお答え。びっくりするわ、こっちが。

「え、なんでですかー。僕、●●さんの時計のベルト一緒に見に行こうと思ってたのにー」

は?
ハァ?

「え、なんで?そうなの?」
「はい、僕もその時計欲しいんで。時計見に行きたいし」
「……え、私と見に行くの?」
「はい。行きましょうよ」
「え」
「もうお金払っちゃったんですか」
「うん、クレカでね。安いやつだけど」
「えーなんでですかーなんで買っちゃったんですかー」
「換えるって言ってたじゃん」
「見に行きましょうよ、一緒に」

…そうなんだ。
私と一緒にベルト見に行きたかったんだ。(それもおかしいけどな)
でもそうならば。もっと前に私に言うべきじゃないか?
なんで自分と絶対にベルトを選びに行けると思ってたのかこの子は。
途中までは平気でずかずかと心の中に土足で踏み込んでくるくせに、肝心なところで立ち止まって相手からドアを開けてもらおうとするタイプなのか。面倒くさい子だな。

でもその前にね。
仕事帰りに新宿伊勢丹に行ってバームクーヘン買いたいとか言うし、
そのあとは都庁に夜景見に行きましょうって言うし、
来月は野球を見に行くんだけど(これはずっと前に私から誘っていたやつ)
そのあとにいつか時計のベルトを買いに行くんだって。
たくさん遊びましょうね、これからって。たくさん楽しい思い出を作って行きましょーって。なんやおまえ、死ぬんか。もうすぐ死ぬ人の言葉だろそれ。
本当に。なんでそんなに私と遊びたがるんだろう。付き合ってもいないのにね。

私は君のことを5割くらいしか信用してないんだよね。
いつも適当なことばかり、調子のいいことばかり言ってんじゃんって言ったらさ。
「そうですか、約束破ったことあります?ないですよね」って抜かしてたけど。
そういうことじゃないんだよな。

おまえ、結婚してんじゃん。

それがすべてだよ。
ちょっと前に仕事帰りに新宿御苑の夜桜のイベントに一緒に行ったんだけど。
そこで花みくじを引いたんだよ。
そしたら彼のくじには一番最初に「不実」って書いてあったの。
笑うしかないよね。「不誠実」ではなく「不実」わぁ。
花みくじには大きな紙で作られた花がついてたの、かわいいの。
それを見ながら「これ持って帰ったら怒られるなぁー」とか抜かしてんの。アホだろ。
だから私は自分の分と彼の分、2つ持って帰ってたんだよ。
今も小さな花瓶に無造作に入れているの。それ見ていろんなことを思っている。

一緒にのんきに遊びに行ってる私も悪いですか。
そんなことは重々承知しています。
だからここに書いてるんじゃん。
めそめそと。日々生きてるんだよ、困ったなぁって思いながら。

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