胎内記憶教育と私
これは、2022年2月、胎内記憶教育協会の認定講師養成講座に申し込んだ際に、課題として提出した作文です。(写真は2017年、娘が5か月の頃)
「1週間前に子どもを亡くしました」
行政のオンライン助産師相談の冒頭、
突然こう切り出されて私は
言葉を失いました。
行政のオンライン相談は、依頼した方の事前情報が一切ないので、どんなお悩みで相談を依頼したのかは、画面を明けてみるまでわからないのです。
何の心構えもしていなかった私は
「そうですか、それは辛かったですね」
と返すのがやっとでした。
しばらくして、画面越しの女性は堰を切ったかのように泣き崩れました。
彼女が泣いている間、私は頷くことしかできませんでした。
こういうときに支援者として、どういう言葉をかけていいのかもわからず、ただただ自分の無力さを感じた時間。
この相談を終えZoomを閉じた後、私はすぐに胎内記憶教育のホームページを開き、基礎講座に申し込みました。
胎内記憶を学び、この方のように苦しんでいるママに寄り添いたいと思ったからです。
胎内記憶については、池川明先生の講演会や著書を通して以前から知っており、いつか学んでみたいと思っていたので、彼女が私の背中を押してくれたんだと感じます。
いつか胎内記憶を学んでみたい
と思っていたのは、
子育てに不安を抱えるママに
「あなたはお子さんから選ばれたのだから、そのままで大丈夫」
というメッセージを心から届けたいと思ったからです。
私は、地域の開業助産師として、オンライン相談以外にも、赤ちゃん訪問や親子向けの教室を開催しているのですが、
そこでは、漠然とした不安感を抱える産後のママにたくさん出会います。
「母親としてちゃんとできてないのではないだろうか?」
「この月齢で今やるべきことをきちんと全部やれているだろうか?」
など毎日不安で、常にスマホで正解探しをしています。
また、周りと比べて
できていないところを見つけては
「もっと頑張らなきゃダメだ」
と自分を追い詰めています。
このように一生懸命子育てするママたちに
自分らしい子育てを見つけて子育ても自分も好きになってもらいたい、そんな想いで日々活動しています。
「子育てをしている今のあなたで大丈夫」
「そのままでいいんだよ」
「どんなママでも今のままでお子さんにとっては世界一だよ」
「愛する我が子に選ばれた自分に自信を持って」
というメッセージをより深く説得力をもって伝えていきたい!
そう思ったのも講師を目指すことにした理由のひとつです
実は、私自身も5歳の娘(2022年当時)の母親をしています。
結婚して10年目にやっと授かりました。
ずっと不妊治療をしていて、4回の流産を経験し、5回目の妊娠で出産。
やっと妊娠を継続できた喜びもつかの間、
妊娠中は妊娠糖尿病、妊娠高血圧症、胎児機能発育不全など様々な合併症に見舞われ決して順調とはいえない日々。
分娩もトラブル続きで思い描いていたバースプランも叶わず、
「こんなはずじゃなかった」の連続でした。
産後も「助産師だから何とかなる」
と思っていたところ、
実際の子育ては想像以上に大変で、
泣き止まない娘を抱えて一緒に泣いて過ごしたこともありました。
気になることがあれば、夜な夜なスマホで同じキーワードを検索する日々。
助産師なのに
思うような子育てが全くできず、
肉体的にも精神的にも限界で
「いつになったら楽になるんだろう」
と毎日思いつめていて、
今思えば、産後うつだったと思います。
そんなときにたくさんの子育て支援者の方に助けて頂き、少しずつ自分らしい子育てを取り戻していくことができました。
この経験から、
「地域で子育てを支援する側になりたい」
「私のように苦しむママに寄り添いたい」
「お世話になった方に恩返しがしたい」
と思うようになり、
娘が1歳の頃から地域の助産師として活動を始めました。
今ではこれを強く感じます。
胎内記憶教育の基礎講座を受講し、
これらの辛く苦しい経験は
すべて私のためだったのだということに気づきました。
私が助産師としてより多くのママに寄り添うために、全て必要な経験だったのだのです。
当時は辛くてたまりませんでしたが、
今ではこんなハードコースを用意してくれた娘に感謝の気持ちでいっぱいです。
基礎講座を受けて、妊娠・出産・産後に限らず、これまでの半生は全て魂の望み通り順調だったのだということが腑に落ちました。
こうして、胎内記憶の認定講師の道に
進むことも私の魂が望んでいるからだと
強く感じています。
そして、胎内記憶教育を
より深く学んだ先に、もっと自分らしい生き方が見えてくると確信しています。
2022年2月末
この後に私は晴れて
胎内記憶教育協会の
認定講師になりました。
そんな私がオンラインで
「胎内記憶おはなし会」を
開催します!
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