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【シティリーグ入賞】マシマシラ採用型サーナイトex 解説
はじめに
こんにちは。みかんかん(@mikan_n_kanzume)と申します。普段は千葉~都内をメインに活動しています。主に自主大会に参加することが多いので、マッチした際はよろしくお願いします。
本記事は4/28(日)に行われたシティリーグにて使用し、ベスト8に入賞することができたマシマシラを採用したサーナイトexデッキの解説記事になります。
結果は奮わなかったものの、今年の世界権利をかけた自身のシティリーグに持ち込み、構築とプレイングを煮詰めた満足のいくデッキが作れたので、備忘録の意味も込めて記事に残すことにしました。
シティリーグ S4
— 🍊みかんかん🍊 (@mikan_n_kanzume) April 28, 2024
サーナイト使用してベスト8でした。
今シーズンはCSP230で終了です。
世界権利まであと少しで逃したの辛いけど、切り替えてJCS頑張ります💪 pic.twitter.com/vB8Ra8rh6r
サーナイトexデッキに採用されているカードとマシマシラの相性がかなり良く、上手く使いこなすことで立ち回りの幅がかなり広がります。
玄人向けの構築にはなりましたが、マシマシラのポテンシャルを存分に活かした構築になったと思います。
他のカードとマシマシラを組み合わせた活用方法に焦点をあてた記事になっていますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです!
デッキリスト
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デッキコード:p2p2XS-wTDLJk-X3SyEy
採用カード
※基盤はよくあるサーナイトexデッキなので、特筆すべき点を抜粋して記載しています
・ラルトス(メモリースキップ)
ドラパルトexが増えた事によりHP60の種ポケモンは採用しにくい環境になりましたが、エヴォリューションにより即進化できるこのデッキでは大きな影響はありません。
マシマシラと合わせて使うことで1ターン作りながら30ダメージ稼げることが有効に働くシーンがあるため、採用しました。
vsドラパルト戦ではこのラルトスから乗ったキルリアに対してサーナイトexに進化させます。
・ハバタクカミ:2枚
特性が注目されがちなポケモンですが、技も強力で、バトル場に90ダメージ、ベンチにダメカンを2個ばら撒くことができます。
マシマシラと合わせて使うことで、1ターンに与えられるダメージ総数が140にまで上がります。
スタートしたいポケモンであり、アタッカーとして運用することも多いので2枚の採用です。
このカードの使い方が、本構築の強みになってきます。
・マシマシラ
本デッキの主人公です。
特性により、自分の場のダメカン3個を相手の場にのせ替えることができます。
フィールド上のダメカンを上手くコントロールすることで真価を発揮します。
基本悪エネルギーのサーチについてはペパーからの大地の器によって可能で、エネルギーの手張り権に余裕があるサーナイトexデッキとは性能面に限らず相性抜群です。
・改造ハンマー
このデッキに置いての役割は、レガシーエネルギー、ネオアッパーエネルギー、ミストエネルギーの破壊です。上手く使うことで強力なリターンを得ることができるため採用しました。
シンオウ神殿でない理由は「張り替えられないこと」と「サーチが可能なこと」にあります。
・カウンターキャッチャー:3枚
エヴォリューションからゆっくり展開して後半に捲っていくデッキタイプのため、有効的に使いやすいです。
このデッキでは敢えて倒さないで盤面に残しておくという選択肢を取る事が多いため、多めに採用しています。
・わざマシン デヴォリューション
相手の進化ポケモンを全て退化させるという、倫理に反する技を持っています。
サーナイトexデッキにおいてのデヴォリューションはアンフェアスタンプと合わせて相手を妨害するために使うことが多く、サイドを進めることに対しては有効的ではありませんでした。ですが、マシマシラでダメカンをのせ替えながら使うことによって、相手のポケモンを倒すことができるようになります。
マシマシラの使い方
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基本的な使い方は以下の2つです。
・アタッカーの打点補助
・フィールド上のダメカンコントロール
順を追って解説します。
アタッカーの打点補助
こちらが基本的な使い方になります。
フワンテの技"バルーンボム"と合わせることで、道具を付けていない状態でも210ダメージまで届くようになります。
勇気のお守りを付けたフワンテ(HP120)に対し、
サイコエンブレイス5回(100ダメ被弾)
→ アドレナブレインで10回復(90ダメ被弾)
→ サイコエンブレイス1回(110ダメ被弾)
と使うことで110ダメージ負ったフワンテを作ることができるため、アドレナブレインで好きなところに10ダメージ乗せながら330ダメージを出すことが可能になります。
よって、ゴージャスマントを使わずとも、現プールで最大HPを誇るイルカマンexを1撃で倒すことができる340ダメージまで届くようになります。
(エネルギーに1枚余裕があれば、アドレナブレインの回復量を30に増やすことで、最大出力は360ダメージまで至ります。)
サーナイトexの技"ミラクルフォース"とも相性が良く220ダメージまで届くようになるので、種のexポケモンやVポケモンに対してサーナイトexをアタッカーとして運用しやすくなります。
他にもサケブシッポの微妙に足りない打点を補ってくれたりと、至れり尽くせりです。
マシマシラの加点は後からでものせることが可能なため、上記HPラインのポケモンを敢えて倒さずにナンジャモやアンフェアスタンプ、カウンターキャッチャーなどに耐性を付け、次のターンに特性を使って倒しながらアタッカーで追撃することが可能です。
フィールド上のダメカンコントロール
本記事のメインのお話です。
マシマシラの特性を活かした立ち回りをいつくか紹介します。
①メモリースキップ+アドレナブレイン
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ラルトスの技"メモリースキップ"により、相手のバトルポケモンは次のターンに選ばれたを使うことができなくなります。
2進化exポケモン+ピジョットexのデッキに対して有効に働くことがあります。
メモリースキップでバトル場のポケモンの技を封じながら、マシマシラの特性でピジョットexに対してダメカンを2~3個乗せます。
次のターンにマシマシラの特性で再度ピジョットexにダメカンを3個乗せながらデヴォリューションを使うことで、ポッポを倒しながら相手の場のポケモンを全て退化させることができます。
メモリースキップが刺さって相手の動きを1ターン止めることができれば、リターンがかなり大きいです。
ですが、ピジョットexが居る都合上、逃げられて新しいアタッカーで攻撃されるケースもあります。
その際こちらのポケモンが倒されてはしまいますが、アタッカーとして2進化exポケモンを2体用意する必要があるため、相手に更にリソースを使わせた上でデヴォリューションを決めることができます。
入れ替え札をフトゥー博士のシナリオに任せている構築が多いため、刺さりやすい環境にあると思います。
・おまけ(没案)
メモリースキップで止める試合において、アドレナブレインで移すダメカンはサーナイトexの特性によりのったものになるため、使える回数が有限(エネルギーの枚数分)になります。
ですが、メモリースキップのラルトスを2体採用することで、
1ターン目
サイコエンブレイス(20乗る)
→ アドレナブレイン(20移す)
→ メモリースキップ
2ターン目
逃げる(エネルギーをトラッシュに落とす)
→ サイコエンブレイス(20乗る)
→ アドレナブレイン(20移す)
→ メモリースキップ
…以降繰り返し
のように、2体のラルトスを逃がしてくるくる使い回すことができます。
これにより、無限サイコエンブレイスアドレナブレインメモリースキップ編に突入します。
(言いたかっただけ)
動きが面白いだけで有効に使えそうなシーンは思いつかなかったので、没になりました。
上手く使えそうな方がいたら、是非試してみてください。
②たたりとばす+アドレナブレイン
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ハバタクカミの特性"あんやのはばたき"でバトル場のポケモンの特性を止めながら、技"たたりとばす"でダメカンをばら撒き、マシマシラの特性でダメカンの総量を補助します。
サーナイトexのデッキに採用されているサケブシッポの対策として、マナフィが場に出てくることが多いです。
マナフィに対して、マシマシラの特性+たたりとばすの効果でダメカンを5個のせることができるため、次のターンにマシマシラの特性で倒すことができます。
自分の番の最中に倒すことで、すごいつりざおによる復帰を阻止してベンチに攻撃を通すことができます。
2進化exのデッキに対しては、ベンチの進化前のポケモン2匹に対して30-20とばら撒くことで、片方が中間進化してきたとしても、次のターンに進化してきた方を呼びながら進化してこなかった方に50のせることで、2匹同時に倒すことができます。
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ベンチに50のせる
1進化exポケモンのデッキや2進化exポケモンのデッキで盤面のポケモンを全て進化してきた時は打点が届かなくなりますが、ダメカンをばらまいてデヴォリューションを使うことで、盤面のアタッカーを一掃することができます。
また、進化元が高HPのVstarポケモンに対してはデヴォリューションが有効に働きませんが、ダメージを的確に撒くことで、サーナイトexで突破可能なHPラインに持っていくことができます。
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50削ったやつに20のせる
マシマシラの30はVstarにのせる
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このターンにもマシマシラで30のせる
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のように、使い方は無限大です。
※あくまでダメカンの撒き方の例なので、参考画像がリザードン、サーフゴーであることに意味はないです。
ハバタクカミの特性を活かしたテクニック
・vsパオジアン編
セグレイブをバトル場に呼びながら90ダメージ、ベンチのセビエに50与えます。
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ハバタクカミの特性によりバトル場のセグレイブの特性は止まっているため、セグレイブを逃がすためにはベンチのセビエを進化させて特性を使用するか、プライムキャッチャーを使う必要があります。
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ベンチのセビエを進化させる場合は90削れたセグレイブと50削れたセグレイブが盤面にでき上がるため、次のターンに50削れたセグレイブに対してアドレナブレインで3個ダメカンをのせながらデヴォリューションを使うことで2匹同時にセグレイブを倒すことができます。
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セビエを進化されずに逃げられてしまった場合でも、削ったセビエにアドレナブレインで3個ダメカンをのせることで倒せるため、同様の盤面を形成することが可能です。
・vsビーダル軸のデッキ編
ビーダルをバトル場に呼びながら90ダメージ与えます。
ハバタクカミの特性によりバトル場のビーダルの特性は止まっているため、手札干渉を合わせることで相手の要求を上げて、逃がされなければ1ターン作ることができます。
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次のターンに90削れたビーダルに対してアドレナブレインで3個ダメカンをのせることでビーダルを倒すことができます。
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さらに攻撃をする権利まで残っているので、フワンテやサーナイトexなどで追撃することが可能です。
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さっきのターンの削りも有効
上手く決まれば相手にサイドを1枚も取られずに、こちらだけ3枚進めることができます。
③暇な時にアドレナブレイン
タイトルそのままですが、マナフィやシャリタツのような進化しない低HPのポケモンが居たら、暇な時にダメカンをのせていれば特性だけで倒してサイドをとる事ができます。
これが単純でかなり強く、後半からの捲りを求められるサーナイトexデッキにとって、特性だけでサイドを1枚進めることができるのは貴重なサイドプランになります。
総括
ここまでで解説してきた立ち回りについて、
「本当にそんなコンボ決まるの?」
「そんなちょこちょこ殴ってて勝てるの?」
と疑問を抱いた方も多いのではないでしょうか。
実際にその通りで、運要素が絡む以前に上記の立ち回り"だけ"で勝率を確保するのは厳しいです。
それは、アタッカーの打点補助を除いて、全てこの構築のサブプランでしかないからです。
「相手はピジョットリザードンだ!メモリースキップ+デヴォリューションを決めるぞ!」
なんて初手から動いても、勝てる試合も勝てなくなってしまいます。
大事なのは、
お守りフワンテどーん!💣
お守りフワンテどーん!💣
マントフワンテどかーーん!💣
のメインプランに対し、上記のサブプランが存在しているということです。
現環境のサーナイトexデッキは、勇気のお守り+フワンテによる高火力を押し付けたり、ロストなどの小物に対してはハバタクカミの特性を押し付ける動きがメインの動きとなります。
ですが、
・トラッシュにエネルギーを落とせなかった
・使いたいアタッカーが引けなかった
・ポケモンの道具が引けなかった
・サーナイトexが引けなかった
などなど、様々な理由でメインの動きを通せないことがあります。
これは、カードゲームである以上全てのデッキで起こりうる事象です。
その際、サーナイトexデッキはラルトスやハバタクカミによって相手の攻撃や特性を止めることで、相手の動きを制限することができます。
この「相手の動きを止めるターン」が、マシマシラによって「攻めへの布石を打つターン」へと昇華するわけです。
これがこの構築の1番強いところでもあり難しいところで、メインのアグロプランと的確に組み合わせることで、如何なる試合も勝ち筋を追うことができるようになります。
改造ハンマーの使い方
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個人的に現環境でイチオシの1枚なので解説枠を作りました。
役割対象は、採用理由の所でも記載した
・レガシーエネルギー
・ネオアッパーエネルギー
・ミストエネルギー
になります。
順を追って使い方を解説します。
・レガシーエネルギー編
主にルギアデッキを想定しています。
レガシーエネルギーが付いたテツノカイナexが早期から攻撃してきた際、返しに倒すことができないとそのままゲームエンドになってしまう可能性があり、無視できない存在です。
ですが、レガシーエネルギーを改造ハンマーで割ることでテツノカイナexを腐らせることができます。
レガシーエネルギーを失ったテツノカイナexはもう攻撃することができないため、倒さずに相手のノイズとして盤面に残しながら、アーケオスを狙うことができます。
(ハマナのバックアップや基本エネルギー採用などの例外はありますが、採用率から考慮していません)
また、ふしぎなアメを採用していないため、エヴォリューションを使えなかった時にテツノカイナexに攻撃されてしまうとどうすることもできませんでしたが、ペパー1枚から止めることが可能になります。
不意に来るレガシーエネルギーを採用した他のデッキに対しても有効に働きます。
・ネオアッパーエネルギー編
主にドラパルトデッキを想定しています。
ドラパルト+ピジョットで組まれている構築は、エネルギーの加速手段をメロコやピン刺しのネイティオに頼っていることが多く、序盤のエネルギー加速が安定しません。
そのため、ネオアッパーエネルギーの採用が多く見られます。(環境初期で使いやすいというのもあると思いますが)
ネオアッパーエネルギーでの攻撃に対して、改造ハンマーで割りながら後ろの基本エネルギーが付いたドロンチやピジョットexを倒すことで、相手の動きをかなり遅らせることができます。
リザードンexとは違いエネルギー加速を自身で行うことができないため、1ターンにエネルギーを2枚破壊する(改造ハンマー+倒す)ことが有効に働くことが多いです。
・ミストエネルギー編
デヴォリューションケアで貼られたミストエネルギーに対して使います。
ペパーによって「改造ハンマー」と「デヴォリューション」の2枚をサーチすることが可能なため、動きの再現性が高いです。
また、エネルギー破壊や退化などの妨害は手札干渉と合わせて使うことでより強力に働きますが、本構築には「アンフェアスタンプ」が採用されているため、サポート権を使用してまで上記2枚のカードをサーチしても、手札干渉が可能な点で相性の良い組み合わせとなっています。
これらが、採用理由のところで記載した
・張り替えられないこと
・サーチが可能なこと
の「改造ハンマー」における強みになります。
他にも似た役割として「シンオウ神殿」が挙げられますが、レガシーエネルギーやネオアッパーエネルギーは1枚しか採用できないこと、デヴォリューションを使うタイミングでミストエネルギーの効果を消すことができれば良いため、スタジアムとして効果を持続させる価値は低いです。
過去のプールに存在した、「頂への雪道」のような絶対に割りたいスタジアムも存在しないため、サーナイトexデッキに採用する特殊エネルギーに対するメタカードは、「改造ハンマー」が最適だと思っています。
おわりに
ここまで読んでいただきありがとうございました。少しでも参考になったという方がいれば嬉しいです!
マシマシラの特性を上手く扱うには慣れが必要ですが、ハマった時のパワーはとんでもなく高いです。私自身も完璧には扱えていませんが、この構築を使用し始めてから盤面の見え方が大きく変わりました。
とても強くてとても楽しい構築なので、ぜひ使ってみてください!
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