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【シティリーグ入賞】ネイティオ軸闘ポンピッピ 解説

はじめに

こんにちは。みかんかん(@mikan_n_kanzume)と申します。普段は千葉~都内をメインに活動しています。主に自主大会に参加することが多いので、マッチした際はよろしくお願いします。

本記事は2/22(土)に行われたシティリーグにて使用し、ベスト8に入賞することができたリーリエのピッピ闘オーガポンを組み合わせたデッキの解説記事になります。

2/15,16に行われた福岡CLの結果を受け、元々シティリーグで使う予定だったデッキの立ち位置が悪くなってしまったため、急ピッチでデッキを作成しました。

本デッキ作成過程での思考から最終的に使用したリストの紹介、各対面における戦い方のポイントなどを記載しています。
デッキリストはかなりシンプルですが、それ故の強さがあり、動きに一貫性のある構築になったのでとても使いやすかったです。

ほぼ一から作ったデッキであるため、デッキの課題と改善案を織り交ぜながらデッキが作られていく過程を「構築検討」の章にまとめました。
この章だけでだいぶ文量が多くなってしまいましたが、自分の思考も合わせてまとめているのでお時間ある方は是非読んでみてください!
(デッキ解説以降の章から読み始めても分かる内容になっています。)

著者の経歴

2018年発売の「GXウルトラシャイニー」でポケモンカードを初めて購入し、2020年頃から本格的に競技者として参入しています。
(マスターカテゴリー)

これまでの公式大会の戦績としては、シティリーグ優勝4回、準優勝2回、ベスト8以上は複数回獲得しています。

自分でデッキを作成するのが好きで、標準から少し外れたデッキタイプやカード採用を好みます。

簡単な自己紹介は以上として、ここから本記事の本題に入ります。

CL福岡の結果を受けて

優勝デッキはミロカロス採用型のオーダイルであり、決勝トーナメントに進出したデッキの中での最大母数はミロカロスリキキリン(メタビート)という結果になりました。

上記のようなデッキタイプは決勝トーナメントに数人は残ると予想しつつも、最大母数にまで至るとは思ってもいませんでした。
1週間後にシティリーグを控えていたためCLの結果を取り入れつつデッキを調整する予定でしたが、使用予定だったデッキがメタビートに不利なほか、有利なデッキがあまり勝ち上がっておらず立ち位置が悪いと判断し、デッキを1から考察することにしました。
(使用予定だったデッキは既存のリストとだいぶ変わったネイティオドラパルトでした。)

CLの次の週のシティリーグはCLの結果を受けやすいため、上位入賞したデッキを意識する必要があります。

ポケカ飯さんのまとめブログから引用
CL福岡 ベスト64

・ポケカ飯のまとめブログ
https://pokekameshi.com

オーガポンバレットはCL前から話題となっていたデッキであり、様々なポケモンを使い分けることができるバレットの強みをはじめとし、アグロ性能の高さから環境で猛威を奮っています。
次点で、ずっと環境上位であるドラパルトタケルライコミロカロス(メタビート)と続いています。最低限これらのデッキに対しては明確なプランが存在するデッキを選択したいと思いました。

構築検討

オーガポンバレットについては水オーガポンの脅威はあるものの、元々使う予定だったネイティオドラパルトにリーリエのピッピ(+真珠)を採用することで比較的有利を取れていました。
立ち回りとしては盤面を作る際にベンチに置くドラメシヤラインを絞り、水オーガポンの技をドラメシヤに打たせることでネイティオ+ピッピの盤面を作って逆転するというものでした。
オーガポンバレットに対してはネイティオ+真珠ピッピの組み合わせが強いと言うことは分かっており、ピッピはドラパルトとタケルライコに対しても強いカードであるためネイティオ+ピッピの組み合わせを軸として構築を考えることにしました。

アタッカー検討①

ネイティオ軸の強みはサブアタッカーを採用しやすい点にあります。例えば、ドラパルトがメインアタッカーの場合は相手のミロカロスがきついため、補完できるサブアタッカーを採用することで対応できます。
今回ドラパルトを諦めた理由は相手のミロカロスを対策する必要がある(ピン刺しのメタカードに依存してしまう)ことや、オーダイル等の逃げロックに弱くなってしまう(カースドボムや入れ替え札を多めに採用しにくい)ことでした。
そのため、ドラパルトの枠をミロカロスで詰まないアタッカーに変え、逃げロックに対抗できる構築を目指しました。

※以降の章ではデッキ作成の過程で作成した没案のリストをいくつか掲載しますが、コンセプトだけ分かるように60枚にしてリスト化しただけのものであるため、全く調整していませんのでその点はご留意ください。

構築案①

はじめに考えたのは、ひらめきチャレンジのヤドキングと組み合わせた形です。
ヤドキングであれば特性を持たない非ルールアタッカーであり、ジェットエネルギー+トライフロストによってオーダイルに強くでることができるため、求めたい条件に合致しています。

ピッピ+ヤドキング

小物相手にはトライフロストでテンポをとり、大物相手には真珠をつけたピッピで戦うというコンセプトです。ヤドキングデッキは終盤の手札干渉からアタッカー(ヤドキング)、わざマシン(キュレム等)、攻撃に必要な要素(エネルギーとスタジアム)を揃える要求が高いデッキだと感じており、そこを低要求のピッピでカバーできるため相性は良さそうに感じます。
個人的に序盤からスボミーを使う側に回るのが好きじゃないため、エヴォリューションで始動するヤドキングとして考えました。

回してみて分かったこととしては、ヤドキングのエヴォリューションが全く強くないということでした。ペパーは盤面を整える性能は高いですが、手札を増やせるカードではありません。
そのため、エヴォリューションの先にドローに繋がる要素がないとデッキが全然回りません。
ネイティオの特性を使うためにはエネルギーもあわせて必要であり、初ターンにペパーを使うと山札を掘れず、ヤドキングで攻撃するための要求がかなり高くなってしまったため没になりました。
(イキリンコを採用するなどやりようはあるかも)

ペパーに頼らず従来のヤドキングにピッピと真珠を厚めに採用するパターンも考えましたが、真珠の確定サーチがないことと、博士の研究で手札をリフレッシュしていくためポケモンの道具と相性が悪く、合わせて没となりました。

ただ、この構築からピッピジェットエネルギーの相性が良いということが判明し、逃げロックへの対抗策にもなるため、1つの要素として収穫がありました。

アタッカー検討②

ヤドキングが候補になった理由はアタッカーとして高い性能があり、メタビートに詰まずにジェットエネルギーを採用できるという点です。
メタビートに詰まないかつアタッカー性能が高くネイティオと相性が良い他のポケモンを探しましたが、そんな都合の良いポケモンは当然存在しませんでした。
メタビートという構築が非ルールポケモン以外に対して滅法強く、非ルールポケモンを主軸にすると安定感やパワーが落ちてしまうため、両立することはかなり難しいです。
ここで、求めている要素をもう一度振り返ってみます。

再掲

現状としてはミロカロス(メタビート)に詰まず、リザードンサーフゴーゾロアーク辺りに対して強いポケモンが求められています。
特に後者の3デッキについてはピッピが強いとは言えないため、補完関係にある強いアタッカーを探していました。しかし、前述した通り1匹で完結できるポケモンは存在しません。

様々な種類のアタッカーを採用してネイティオバレットのような形で組むことも考えましたが、採用するポケモンの種類を増やせば増やすほど安定感が落ちる他、ヒスイのヘビーボールというカードがなくなった今、ポケモンをピン刺しするタイプのバレットデッキを使うのはかなり怖いです。


そして、これまでは上記のポケモンたちを倒せる強いアタッカーという要素に固執して考えていましたが、この考え方が良くなかったということに気づきます。


理想のアタッカーは存在しないことが分かり別のアプローチを模索していく中で、他の要素で上記のポケモンたちに強く出ることができるポケモンを見つけました。


それが、闘オーガポンです。

アタッカーというには乏しいダメージしか出すことはできませんが、特性を持っているポケモンから技のダメージを受けないという特性を持っています。
そして、役割対象にしたいリザードン、サーフゴー、ゾロアークは全て特性を持っているポケモンであるため、闘オーガポンをアタッカー運用することで強く出ることができると考えました。

従来のバレットデッキは相手のAに対して攻撃面で強いBで戦い、相手のCに対しては別の攻撃面で強いDで戦うというデッキです。

同様に、メタビートは相手のAに対して防御面で耐性があるBで戦い、相手のCに対しては別の防御面で耐性があるDで戦うというデッキです。


ピッピをアタッカーとして考察し始めたこの構築では別の攻撃面で強いポケモンを探していましたが、攻撃面防御面で見れる範囲を考えるとピッピと闘オーガポンはとても相性が良いということに気づきました。

環境デッキに対してピッピと闘ポンの立ち位置

さらに、闘オーガポンの技は相手にかかっている効果を計算しないため、メタビートに対する突破手段になります。

闘オーガポンが技を使うために必要なエネルギーは闘+無+無であるため、闘エネルギーを採用すればネイティオと合わせて運用することが可能であり、本構築に無理なく採用できます。

以上より、ネイティオでエネルギー供給をしつつデッキを回しながら、相手によってピッピ闘オーガポンを使い分けて戦うというコンセプトが決まりました。

構築案②

構築案①の反省を受け、エヴォリューションをするためドローにつながる要素を取り入れようとして生まれたデッキがこのドラパ偽装型闘ポンピッピです。

ドラパルトはいません

とりあえずで組んだ形であるため構築がかなり酷いのは一旦無視し、ピッピと闘オーガポンの組み合わせが強いならこれでも成立するよね?という自問も踏まえたリストです。
最終的にはドラパルトと炎エネルギーをピン刺ししてドラパルトでも攻撃できる選択肢を増やしたり、他にも色々な要素を入れて形になれば良いかなと思っていました。

さすがにふざけすぎじゃない?と思った人も多いと思いますが、さすがにふざけすぎでした。

反省点を挙げたらキリがないですが、ここで得た気づきの中で大きかったことは、リーリエのピッピが単体ではドラパルトに対してあまり強くないということと、初手でスタートしたいポケモンが欲しいということでした。

前者についてはドラパルトが強すぎると言った方が正しいと思いますが、こちらのパワーが低い故に相手に準備するターンを与えてしまうため、カースドボム+ナンジャモ+ファントムダイブの動きで盤面を壊されてしまいます。

後者についてはexポケモンでスタートすることがあまり好ましくなく、かといってネイティやドラメシヤもエヴォリューションで進化させたい対象であるため、スタートしたら嬉しいポケモンの採用を検討したいです。

課題解決にむけて①

デッキの軸は定まっているため、残りは課題と向き合いながら構築を完成させるフェーズです。
構築案②で作ったデッキを片手になんだこれと言いながら中身を改造していきます。

1つ目の課題は、結局ドラパルトが強いということでした。ピッピがドラパルトに強いタイミングはドラパルトが進化した後の話であり、1回目のファントムダイブで盤面を崩されてしまっては意味がありません。

相手のカースドボム+ファントムダイブに対して強く出る方法は大きく2つあります。
1つ目は相手が進化する前にたねポケモンを倒すこと、2つ目は相手のファントムダイブに耐性をつけることです。
前者については、1つ目の構築案にあったヤドキングのトライフロストなどが該当します。
ヤドキングは没になりましたが、他に似たような動きができるアタッカーを採用するとしても、同じような理由(安定感)で没になる未来が見えていました。そもそもアタッカーはピッピと闘オーガポンで充分という話に落ち着いたため、強アタッカーをここで再考するのは微妙です。そのため、後者の耐性面で強く出る方法を考えました。

現状のカードプールの中で、ファントムダイブに耐性をつけることができるカードに「ベラカス」が存在します。

特性によりベンチポケモンを相手の攻撃や技の効果から防ぐことができます。
エヴォリューション始動である本構築に採用しやすいカードではありますが、ベラカスだけでドラパルトに勝てるほど甘くはありません。相手のカースドボムによってファントムダイブの前に倒されてしまうため、役割を全うしにくいというのが現実です。

どうにかしてベラカスを強く使えないか考察を続けた結果、「ヒーローマント」に辿り着きます。

これによりベラカスのHPを170まで引き上げることができるため、1回のカースドボムでも気絶しないベラカスを作ることができます。
相手視点ではベラカスにカースドボムを2回使うコスパがかなり悪く、ベラカスに対してファントムダイブを当てると返しにピッピでカウンターできるという構造になっています。

また、ヒーローマントは闘オーガポンとも相性が良く、メタビートの影響で対策札を採用している相手に対してもHP310の闘オーガポンを押し付けると突破はかなり困難です。

ベラカスはダメカンばら撒きだけではなくベンチ狙撃に対しても有効であり、水オーガポンゾロアークヤドキングに対しても役割を持つことができるため、採用することに抵抗はありませんでした。

以上より、ドラパルト(+ベンチ狙撃)に抗う手段としてベラカス+ヒーローマントの採用が決まりました。

課題解決にむけて②

2つ目の課題は、スタートしたら嬉しいポケモンの採用についてです。
最初はクレッフィミミッキュを始めとした相手の動きを制限できるカードを考えていました。上記ポケモンでスタートしてエヴォリューションを使うことができると、相手の構築次第ではこちらの準備時間を稼ぐことができます。

本デッキではミミッキュをアタッカー運用することが可能であり、ミミッキュ+闘オーガポンの組み合わせにもなるため強そうではありましたが、ここでネックになってきたのは安定感です。
構築案②にベラカスを採用し、新しくたねポケモンまで採用することを考えると、必然的に抜けてくるのはドロンチラインになります。
こうなると構築案①の反省点を活かせず、エヴォリューション後の展開に課題が残りました。

そのため、ここで採用するポケモンについてはデッキを回してくれるポケモンが好ましいです。

これはすぐ「シャリタツ」に決まりました。

エヴリューションを打った後に進化させたポケモンでデッキを回すのではなく、シャリタツを場に出してデッキを回すためのサポートカードをサーチし、ネイティオで盤面を整える方針にすることで解決できるのではないかと考えました。

前述した通りネイティオでドローするためにはエネルギーが必要であり、ネイティオにアタッカーの育成とドローを一任させてしまうのは相手の手札干渉に対して弱くなりすぎてしまいます。
手札干渉後にエネルギーを引けても、アタッカーがいないとアタッカーが育たないからです。

上記課題に対しても、手札干渉を受けながらこちらのアタッカーが倒された際に、

シャリタツ死に出し→サポートカードサーチ
→ドローor盤面展開→ネイティオでエネ供給


という動きが可能となるため、ネイティオとの相性がかなり良いです。

ジェットエネルギーとも相性が良く、ペパーが手札になくシャリタツでスタートできなかったケースにおいても、後攻1ターン目にボールカードとジェットエネルギーがあればエヴォリューションまで辿り着ける可能性があります。

スタートしたら嬉しい、死に出ししても強いという点でシャリタツを多投し、本デッキの大枠が完成しました。

デッキ解説

ここまでの考察をもとにデッキを調整し、最終的に使用したリストが以下になります。

2/22(土)  シティリーグ ベスト8

デッキコード:kvvvfv-X3zO9r-kV5FkV

ポケモン:19枚

・シャリタツ:3枚
スタートしたら嬉しいのと、ピッピで技を使う時の打点にもなるため多めの採用です。2枚盤面に置くことも多々あります。

・ネイティ-ネイティオ:3枚ずつ
基本的に盤面にはネイティオを2体建てたいため3枚ずつ採用しました。それぞれ4枚目の採用も検討しましたが、ベラカスによってネイティオの生存率は高めなのでこの配分に落ち着きました。

・シガロコ-ベラカス:2枚ずつ
サイド落ちのケアと、相手次第では2面展開したいため2枚ずつ採用しました。
シガロコが1エネで30ダメージ出すことができるため、相手のスボミー単騎に対してジェットエネルギー(or緊急ボード)+シガロコによるリーサルが存在します。

・リーリエのピッピex:3枚
元々2枚の採用でしたが、サイド落ちが渋いためネストボールの枠を1枚現物に譲りました。
本構築では闘オーガポンを採用しているため、相手の大空洞にただ乗りして高火力を出すことも可能です。

・オーガポン いしずえのめんex:2枚
特定の相手に対しては2体押し付けたいため2枚の採用です。相手の抵抗力やダメージ軽減の効果を受けず、常に140ダメージ与えることができる点が魅力です。

・ガチグマex:1枚
終盤にはエネルギーが不要のアタッカーであり、本構築ではネイティオと合わせて中盤からアタッカー運用することが可能です。
最後の締めで使わない時はジェットエネルギーがないと次のターンガチグマが棒立ちしてしまう点には注意です。

グッズ:13枚

・なかよしポフィン:4枚
確定枠です。中盤雑に空撃ちすると、ポケモンをサーチできずにピッピの火力が足りなくなってしまう可能性があります。

・ネストボール-ハイパーボール:3枚-1枚
ネストボールは元々4枚でしたが、前述した通りピッピの現物を増やしたかったため泣く泣く削りました。進化先については基本的にエヴォリューションから乗せるため、ハイパーボールは1枚と控えめの採用です。

・夜のタンカ:2枚
アタッカーを使いまわせるだけでなく、エネルギーにもなるカードのため本構築と相性が良いです。3枚は過剰と感じ、2枚採用に落ち着きました。

・カウンターキャッチャー:2枚
元々は1枚ボスの司令でしたが、回していて引きたいタイミングが多く2枚に増やしました。
ボスの司令を不採用としたため、サイドの取り方には気をつける必要があります。

・大地の器:1枚
エネルギーの現物をできるだけ多くしたかったため、1枚と控えめの採用です。ピッピが攻撃する場合はエネルギーが2枚必要なため、大地の器1枚で攻撃を確約できることから2枚目の採用も検討したいです。

ポケモンのどうぐ:6枚

・リーリエのしんじゅ:2枚
本構築1番の壊れカードです。3枚目の採用も検討しましたが、枠の都合上2枚採用としました。
基本的に2回使いたいため、サイド落ちや初手の博士で巻き込むことを考えると3枚目の枠を作るべきだったと今は感じています。

・エヴォリューション:2枚
絶対に1回は使う
ということと、2回使うケースもあるため2枚の採用です。タウンデパートと合わせてエヴォリューションにつながる札は4枚あるため、ペパーがなくてもエヴォリューションの成功率はそこそこ高いです。

・緊急ボード:1枚
シャリタツに貼ることでバリューがかなり上がります。ジェットエネルギーも採用していることや、ネイティオによって事前にベンチのシャリタツにエネルギーをつけておくことが可能なため、1枚の採用としています。

・ヒーローマント
本構築のace spec枠です。ベラカスに貼ってカースドボム耐性をつけたり、闘オーガポンの耐久を上げたり、HP360のガチグマを作れたりと貼る先の選択肢は多めです。

サポート:8枚

・ペパー:4枚
初手の展開札(ポフィン+エヴォ)や中盤の展開札(ネスト+真珠)であり、最後の詰め筋(カウキャ)にもなる万能なカードです。この枠を削ってタウンデパートとドローサポートを増やすことも考えましたが、後攻1ターン目のバリューが高すぎるため4枚採用は必須だと感じています。

・博士の研究:2枚
元々は採用していなかったカードですが、7枚ドローは破格の性能すぎたため採用しました。
4枚採用して博士の研究で回す形にするとリソースを切りすぎてしまうため、2枚に落ち着きました。

・ナンジャモ:2枚
序盤のドローソース兼終盤の手札干渉札です。終盤のドロー性能が低いため博士の研究に枠を譲りましたが、ドローサポートの枚数が合計4枚は少なかったかなと感じています。

スタジアム:2枚

・タウンデパート:2枚
スタジアムについては相手のジャミングタワーを割りたいという理由で採用しています。一番相性が良かったスタジアムとしてタウンデパートを選択しました。相手のジャミングタワーをどれだけ重く見るかで採用枚数を検討したいです。

エネルギー:12枚

・基本超エネルギー:8枚
枚数としては充分ですが、エネルギーが引けないと始まらないため気持ち多めに採用しました。
多めに採用することで、ネイティオが2体経った時にドローを伸ばしながら次の逃げエネ用に貼っておく余裕ができます。

・基本闘エネルギー:2枚
オーガポン用のカードですが、ピッピが技を使う要求エネルギーに無色が含まれているため採用しやすいです。
オーガポンを2面建てることを考えて2枚の採用です。

・ジェットエネルギー:2枚
ピッピやシャリタツと相性が良いカードですが、エネルギーの枚数は他の基本エネルギーで事足りているため2枚の採用です。
水オーガポンやマラカッチ、ワニノコの逃げロックに対しても有効です。

採用を検討したカード

・スピンロトム(ファンコール)
こちらのポケモンのHPが低いため、大空洞系のデッキはスピンロトムから攻撃に入ってくることが多いです。スピンロトムをピッピで取る動きが弱いため相手のスピンロトムを倒せるポケモンとして採用を検討しました。
その返しにこちらのスピンロトムを無視されてネイティオなどが狙われると盤面が弱くなってしまうため、カウンターキャッチャーを増やして相手のスピンロトムに構わない構築にすることでカバーできると判断し不採用としました。

・マシマシラ(アドレナブレイン)
闘オーガポンで詰めるプランを選択する際、相手の1進化exデッキに採用されているマシマシラがかなり重いです。140ダメージ→30回復→140ダメージで足りずに確定数をずらされる他、闘オーガポン自身も削られてしまいます。
vsメタビートでは闘オーガポンの殴り合いになりますが、ヒーローマントをつけたこちらのオーガポンが相手のオーガポンの攻撃2回とマシマシラの特性で倒されてしまうこともあり、闘オーガポンの場持ちを良くするために採用を検討しました。マシマシラを採用する際には基本悪エネルギーもセットで採用する必要があり、ばら撒きを防ぐベラカスとの相性が悪い点などもあり不採用としました。

・キチキギスex(さかてにとる)
こちらのポケモンは倒されてもサイドを1枚しか取られないため「さかてにとる」を多く使うことができ、ドローに課題がある構築であるため相性がかなり良いです。
その一方で、ネストボールをキチキギスに割く余裕がないことや、サイドを2枚取られるポケモンを盤面に置いてしまうとこの構築の強みが出ないことから不採用としました。

・ボタン
たねポケモンを回収することで擬似的な回復ソースになりつつ、ガチグマで攻撃した際の反動を解消するカードにもなります。
オーダイルなどの逃げロックをメインで戦ってくる相手に対して、ジェットエネルギーで2回解消しつつジェットエネルギーが2枚ついたポケモンを回収することで使い回すことができます。
ヒーローマント闘オーガポン、ヒーローマントガチグマなどと相性が良いカードではありますが、バトル場でダメージを受けて耐える都合上シャリタツと相性が悪く、ご都合カードになってしまったため不採用としました。デッキの最大値を上げるなら採用圏内だと思います。

デッキの回し方

後攻を選択します。エヴォリューションから入り、盤面を作ってから攻撃に転じます。

①闘オーガポンが刺さらない相手
盤面を作ることができたら真珠ピッピで戦ってサイドを進めていきます。サイドレースが優勢であれば相手の手札干渉で止まりにくい盤面作りを目指し、劣勢であれば最後に手札干渉と合わせてヒーローマントピッピ(orガチグマ)を押し付けて勝負します。

②闘オーガポンが刺さる相手
闘オーガポンだけで殴り勝てそうな相手であれば盤面に出す闘オーガポン以外のポケモンは3匹までに抑え、闘オーガポンを2回押し付ける盤面を目指していきます。
闘オーガポンだけで詰めることができない相手に対してはピッピもアタッカー運用する可能性があるため、ネイティオを1匹は建てておきたいです。

基本的にこの2パターンを相手に合わせて選択します。
次の章では環境デッキに対しての立ち回りや意識するポイントを簡単にまとめます。

各対面の戦い方

オーガポンバレット、ドラパルト、タケルライコについては対面練習ができていますが、他の対面については時間の都合上練習できていません。
そのため、「もしあたっていたら自分ならこうしただろう」という想定で書いていることをご了承ください。
CL福岡ベスト64の分布を元に、上位8デッキまでまとめました。

・vsオーガポンバレット
エヴォリューションからネイティオとベラカスを建て、相手のげきりゅうポンプからベンチポケモンを守ることを優先します。ベンチ狙撃をされなければ真珠ピッピでサイドレースを優勢に進めることができるため、盤面作りが大優先です。
優先順位としては、ベラカス1体目→ネイティオ1体目→ネイティオ2体目→ベラカス2体目で考えていました。
テラパゴスのクラウンオパールについてはガチグマで突破が可能ですが、相手のピカチュウの特性が重たいため、最後にピカチュウで詰められないようにサイドを2枚残してカウンターキャッチャーから勝ち切る動きを目指します。
(ボスの司令を採用すればサイドを進めても平気)

・vsドラパルト
ネイティとシガロコのHPが50しかなく、どちらもサマヨールのカースドボムでやられてしまうのでエヴォリューションで早期進化を目指します。
ヒーローマントについてはベラカスかピッピに貼って相手のカースドボム+ファントムダイブの耐性を上げます。(ネイティオに貼る選択肢もありますがそこまでは練習できていません)
ベラカスが2体建てられればヒーローマントはピッピに貼り、1体であればベラカスを守るためにベラカスに貼っていました。
相手の盤面にカースドボムラインが2つある時はヨノワール×2でネイティオが2匹倒されて盤面のネイティオが消える可能性があります。ネイティオが2体しか建てられていない時はベラカスと合わせて真珠ピッピを2体作っておきたいです。相手の最大値を考慮し、詰まない盤面作りを心がけます。

・vsタケルライコ
相手の1回目の攻撃の返しにサイドを2枚進めるか、相手がジャミングタワーを貼ってきた返しに貼り返すことができないとサイドレースで負けてしまいます。それができれば順当に殴り勝つことができるため、継続してアタッカーを準備できるように立ち回ります。
ヒーローマントガチグマを倒すためには相手の要求エネルギーが6枚になるため、遅れてしまっても手札干渉から勝機は見出せます。
真珠のサイド落ちもかなり響くマッチアップであるため、タケルライコを重く見るならスタジアムと真珠の枚数を増やしたいです。
ネイティオが闘抵抗のため、コジオの逃げロックで詰む可能性がある点には注意です。
(意識のしすぎは良くないですが、ほぼ勝ち盤面の時にはジェットエネルギーを温存しておく等)

・vsミロカロス(メタビート)
相手のリストにマシマシラが入っているとかなり厳しい対面です。闘オーガポンの殴り合いになり、こちらのヒーローマント闘オーガポンは相手の闘オーガポン+キリンリキの攻撃を10耐えることができるため、その差で勝ちを目指します。キリンリキが攻撃してきたら真珠ピッピで返しましょう。
また、シガロコが相手の闘オーガポンに対して弱点で60ダメージ出すこともできるため、頭の片隅に入れておきたいです。
(闘オーガポンと合わせて10足りないのが惜しい)

・vsリザードン
大空洞型であれば闘オーガポンがテラパゴスに突破されてしまいますが、そのためには相手もベンチを並べる必要があるため真珠ピッピで返し、再度闘オーガポンを押し付ける展開に持っていきたいです。
ピジョット型であれば入っていても非ルールのイーユイくらいだと思うので、闘オーガポン2体で詰めに行きます。

・vsサーフゴー

相手の闘オーガポンの突破手段がハッサムノココッチexであることが多く、相手の構築に合わせて盤面を絞りながら闘オーガポンで戦います。
マシマシラが採用されているケースではサーフゴーやノココッチexに対して闘オーガポンで攻撃した返しに30返されると次の攻撃を耐えられてしまうため、その場合は真珠ピッピで倒しにいきます。
ガチガチバンドやフルメタルラボなどのダメージ軽減カードが入っていることもありますが、闘オーガポンに対しては無力です。

・vsゾロアーク
相手の闘オーガポンの突破手段がヒヒダルマ、入っていてもホップのウッウくらいだと思うので、闘オーガポン2体で詰めに行きます。ヒヒダルマのバックドラフトを警戒してトラッシュにはあまりエネルギーを落とさないようにしましょう。
闘オーガポン自体がテラスタルポケモンのため、2体目をベンチに置いてもヒヒダルマのヒダルマキャノンのベンチ狙撃が効きません。

・vsブースター
相手の大空洞にただ乗り
し、高打点のピッピで殴り合います。大空洞が貼られたらスタジアムを貼り替えないようにし、打点を維持できるようにしておきます。
闘オーガポンが1匹しか置けていない時に狙われると大空洞の効果が切れてベンチをトラッシュしなければならないため、闘オーガポンを2匹置くか、たねポケモンを大事にしながら戦います。

本構築の課題

この構築の強みは、デッキがバレていないというところにあります。やることが分かっていると相手に簡単に対応されてしまい、前述した立ち回りが通せなくなってしまいます。
(練習ではデッキバレしている友人に初見じゃそんなことできないだろみたいな立ち回りで破壊されてました)

この記事では本構築がやられて嫌なことは明記しませんが、想像以上にたくさんあります。
デッキ自体のコンセプトは悪くなかったと思いますが、現状では欠陥だらけとも言えるため、この構築はまだ未完成だと思っています。

これだけ穴がある構築でもシティリーグの決勝トーナメントに残れるくらいにはコンセプトが強かったので、この穴を埋めることができればもっと強いデッキになると思います。

当日のマッチアップ

予選
⭕️ タケルライコ
⭕️ ミライドン
⭕️ ドラパルト
⭕️ 宝石バレット
⭕️ ブリジュラス
❌ デッキを隠すため即投了(ブリジュラス)

5勝1敗で2位通過

決勝トーナメント
❌ タケルライコ

迎えたシティリーグでは5連勝してトーナメントに上がるも、初戦で負けてしまいベスト8でした。

トナメ初戦では超エネルギーがずっと引けず、大地の器がサイドに落ちていたこともあり攻撃できないままサイドを5枚先行されてしまい、なす術なく負けてしまいました。
タケルライコ戦は展開次第で有利対面だと認識していたためこのような負け方になってしまったのは残念でしたが、デッキの完成度の差で負けてしまったと痛感しています。

結果はベスト8止まりでしたが、他の対面については事前に想定していたプランを通して勝つことができました。
初手のエヴォリューションでネイティオ(+ベラカス)しか建てなかった時に相手の思考がバグっている感じがあったため、初見殺し性能は高かったと思います。デッキ内容が割れていない以上、されて嫌なこと(前述した欠陥ポイント)はほとんどされなかったです。

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございました!
環境との向き合い方や構築を組む時の思考など、少しでも参考になっていれば嬉しいです。

久しぶりにデッキを一から考えたので結果を残したかったですが、完璧なデッキで臨めなかったことに後悔が残ってしまいました。
リーリエのピッピと闘オーガポンの組み合わせは開拓の余地がまだ無限に残っていると思いますので、この記事を読んでデッキを完成させてくれる方が生まれたらいいなと思っています。

僕も考察は続けます。多分。

本記事の内容について質問等がありましたらTwitter(X)にて回答いたしますので、お気軽にご連絡ください(@mikan_n_kanzume)
また、Twitter(X)上でのポストを、いいね、リポストで拡散していただけると嬉しいです!

それでは👋



スペシャルサンクス
いつも変なデッキの壁役をしてくれるKuku

それ全然完成してないよ…

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