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異世界ファンタジーは善か悪か? という話

結論:みんな疲れてるんだよ……。善し悪し別として自由に書いたり、読ませたりさせたって(涙)

※この記事はマグネット! のみかんのエッセイを移動してきたものになります。



 とまあそれはいいとして。しょっぱなから、炎上しそうなネタを持ってきましたが。

 この日記を閲覧される方は忙しい方も多いと思うので毎回結論から書かせてもらおうと思います。うん、誰も読んでない気がするけどね、念の為の気遣いです。

 で、標題の件ですが。皆さんは異世界ファンタジー お好きですか? 少し古くなりますが、自分は「このすば」とか面白くてすごく好きでした。

 しかし最近web小説関連のエッセイや創作論的なサイトをサーフィンしていると、まあ叩かれてるわ、叩かれてるわ。いつから異世界転移、転生って悪の根源のようにいわれるようになったのでしょう……。挙げ句の果てに「あんなのが流行るのは、読者の読解力の低下のせいだ。いまの子供はAIより読解力がない」などと過激な言及されていたり。いやいや、一応義務教育はみな受けてるから、それは違うのではないでしょうか。

 多分。おそらくですね。あのジャンルの小説を読む人、書く人はきっと疲れてるんです。バリバリ働いてたときの自分がそうでしたから。

 ウン十年生きてきて、独身時代は週末10冊以上本を読んでいました。和書、洋書、新書、児童書、専門書、漫画、雑誌などなど。ジャンル問わず活字中毒してた自分ですが、平日はフルタイムで残業上等ですごい疲れたので、帰って夜寝る前に読むのはマンガの銀魂か、ラノベのフォーチュンクエストって決めてました。

 頭を使わず読め、楽しく面白い、笑いながら眠りにつける本。ゲームするには体力ないし。アニメ見るには時間が……。そんなときこそ異世界ファンタジー。さらにそれにエロが少し入ってれば男性にとっては最適の息抜き娯楽となるのではないでしょうか。

 ラノベを買う層というのは、10代の男女ほか、30代〜40代の男性も多いと聞きます。有休とって、気分転換に旅行に行きたくとも届けを出しにくい世の中なんです。せめて妄想でお手軽に異世界に行きたい。妄想を文字にして世界を旅した気持ちになりたい。そんなささやかな要求を満たすためにみな求めてるに違いないのです。だから読解力が低下してるわけでも、想像力が低下しているわけでもないのですきっと。こんな世の中が悪いのだよポイズン(古)。

 ではなぜあれほどあのジャンルは叩かれるのか。おそらく「ファンタジー」の分野に組み込んでしまったのがいけなかったような気がします。

 ●異世界ファンタジー=ゲームのRPG風で大衆の娯楽の為に書かれたエンターテイメント重視の物語

 ●ファンタジー=主に少年少女が現実でない世界を冒険して成長←ここ大切。していく物語。 

 こんな風に自分は理解してます。でもどちらもファンタジーと名前が入っちゃってます。もともとファンタジーは下の分類に属す物語を言ってたのですから、それを求めていた人たちのところに、成長もへったくれもない、上記のものが流れ込んでごちゃ混ぜになったら。古参のファンタジー好き(読者も、作者も)は頭を抱えるでしょう。

 しかもですよ。昨今のweb小説のコンクールではファンタジー小説をすごい求めてるけど、あれって完全に異世界ファンタジーオンリーを求めてますよね。それ以外のファンタジーは公募にでも出しとけくらいの勢いでほぼシカトされますよね。それがさらにファンタジー好きさんの怒りを勝っているような気がします。

 異世界ファンタジーの小説大賞。純粋なファンタジーの小説大賞。ってすみ分けがきちんとされるようになったらフラストレーションも少し解消するような気もしますけど。今web小説に求められているはエンターテイメント性らしいから。またこれについては深く考えて日記にしてみよう。

 それはそうと突然ですが。皆様この現代アートをご存知でしょうか?

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参照:『泉』(いずみ、Fontaine)、マルセル・デュシャンwikiのページより参照


 超有名ですね。これが最初にアート界に発表されたときはブーイングの嵐だったようです。でも今は……「芸術の概念や制度自体を問い直す作品として、現代アートの出発点」などと言われています。哲学専攻、美術史に造詣の深い旦那さんが言うに、今のweb小説界隈の話やイラストなど、あれこれ見たり聞いたりしてたら、これを思い出したのだそうです。べ、別に、異世界ファンタジーが便器と同じとは言ってないんだからね!


 しかし、それにしても。うーん。深い。(ゴクリ)

 

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九重 ゆめ(元 佐伯みかん)
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