クレしんの映画を見てみたいと思った
自語りです。
『クレヨンしんちゃんの映画は面白い』と聞く事が多い。
これだけ息の長いアニメかつ毎年映画をやっていればネタ切れにならないのか?とも思うが、毎年毎年『今年も良かった・面白かった』と伝え聞く気がする。
ところが私はクレヨンしんちゃんの映画を一本も通して観たことがない。途切れ途切れでしか見たことがなく、それもテレビのロードショーでだ。
長い話になるが私がクレヨンしんちゃんの映画を今まで見てこなかった理由と、なぜ観ようと思ったかを語っていくのでこれを開いたならば最後までお付き合い願いたい。
私の生まれた場所は映画館まで車で一時間半は掛かるクソ田舎だ。しかも映画館の駐車場は少し時間を逃せばすぐ満車になり、近隣にパーキングも無くそうなれば諦めて引き返すしかないような場所に建っていた。
公共交通機関だと自宅からバスを乗り継ぎ2時間、小人でさえ往復5000円程の運賃がかかり、かつ本数も少ない。
しかも家は一次産業の担い手で休みなく働く両親祖父母、子供は手伝って当たり前の地域で映画館に行っている暇もなかった。
自分で映画館に行けるようになるまでに観た事のある映画と言えば、『千と千尋の神隠し』『相棒』『ハリーポッターとアズカバンの囚人』だったと思う。
ロードショーで見なかったの?と聞かれることがある。答えは見れなかったが正しい。
前述の通り私の生まれ育った家は田舎であり、長男教が根強く女は家事手伝い。といった家庭だった。私も漏れなく家事手伝いに家業の手伝いをしていたため、子供向けアニメの放送時間は台所に立っているか倉庫で作業をしていた。
8人分の洗い物はサッとは終わらないし風呂は後がつっかえると急かされ自分のタイミングなどないし、家業はその人数の食い扶持を稼ぐためにも周りの家の倍はやらねばなかったので終わりが見えるなんてことはまあ無かった。
なのでテレビを見る頃にはもう終盤だったりする。そうなれば『もういいや、これは子供向けのアニメだし、お姉ちゃんの私は見るものじゃない』と自分に言い聞かせる他なかった。
ただこの経験が多かったので序盤を見ていなくてもなんとなく話を掴む能力には長けたと思う。
その結果、
『クレヨンしんちゃんの映画は子供向けであり、早く大人になるなら見てはいけないもの』
というのが刷り込まれたわけです。
正直いまでも子供向けアニメという思い込みは抜けない。面白いと教えてくれる人たちでさえ本当に観たのは子供の頃の話だと思っているし、思い出補正の掛かった感想だと思っている節がある。
それは妬ましさと、羨ましさなのも理解している。あの頃ちゃんと見られていれば先入観なくスっと視聴出来ていたのかもしれない。
念の為言っておくが、人それぞれ好きな物はあると思うので子供向けアニメ・女児男児向け番組を見ている人を否定するわけでは決して無い。
そういったコンテンツを見ている自分が嫌だった、大人になる為には避けねばならないと思い込んでいた。
じゃあ今回見てみようと思い至った理由だけど、ここまで引っ張っておいてすまない『なんとなく』だ。
フォロワーから、夫から、推しから面白いよと言われ続けたのでようやっと重い腰が上がった状態。なんとなく調べてみたら無料期間があるサブスクがあったのでそれを利用して見ようかなと思っている。
作品本数が多いのであらすじを眺めて選んでいるのだけど、なるほど子供向けと言いつつ大人が作っているのだなと皆が面白いと言うのがなんだか腑に落ちたところもある。
『ヘンダーランド』『オトナ帝国』『黄金のスパイ大作戦』『ロボとーちゃん』『新婚旅行ハリケーン』は見たいと思う。
とりあえず自分を納得させる為に長々書いてみたけど、いいからサッサと見なよ。って感想になった。なんで私こんなに子供向けアニメって避けてきたんだろう。別に好きに見りゃ良いじゃんね。