神戸新聞杯の狙い馬探し~ザ・クリティカルホース~
神戸新聞杯は9月23日(日)に阪神競馬場で行われる菊花賞トライアルです。
ダービー馬ワグネリアンが秋の初戦を迎えますが主戦の福永騎手が落馬負傷で戦線離脱(頭蓋骨骨折など)。藤岡康太騎手に乗り替わります。
早速、神戸新聞杯のポイントを見ていきましょう。
【1】「ダービー不出走馬」を狙う時は、明確な基準があるので注意が必要
→近10年の当レース出走馬の前走別成績をご覧ください。
ダービー 複勝率38% 8.6.3.28
ラジオNIKKEI 複勝率30% 1.1.1.7
オープン特別 複勝率11% 0.0.1.8
準オープン 複勝率20% 1.0.0.4
1000万 複勝率17% 0.3.4.34
500万 複勝率00% 0.0.0.25
基本的には前走ダービーに出走していた馬が優勢です。それでも「ダービーに不出走だった馬」をどうしても狙いたい場合、取捨基準に明確なものが存在しますので留意したいところです。
その取捨基準とは…下記をご覧ください。
08年3着 オウケンブルース ▽
09年1着 イコピコ ▼
10年3着 ビッグウィーク ▽
11年3着 フレールジャック ▼
12年2着 ロードアクレイム ▼
12年3着 マウントシャスタ ▼
13年2着 マジェスティハ− ▽
13年3着 サトノノプレス ▽
15年3着 トーセンバジル
16年2着 ミッキーロケット ▽
これは、近10年の神戸新聞杯で3着以内に好走した30頭のうち「ダービー不出走」だった全10頭の顔ぶれです。
▽印=前走1000万で連対した馬、
▼印=前走でダービー以外の重賞に出走していた馬。
上記の全10頭中、9頭にどちらかの印が付きました。
つまり、どちらかの履歴を持つ馬なら「ダービーに不出走だった馬」でも神戸新聞杯で好走できるです。
3歳秋の重賞レースでは、よく「古馬混合1000万で好走した馬は通用する」と言われますが、神戸新聞杯も該当すると言えます。
また、前走で「ダービーには出走していなかったものの重賞には出走していた」いわゆる重賞級の馬なら、好走出来るとも言えます。
ですから逆に「ダービーに出走していないのに、前走1000万で連対できず or前走で重賞に出走せず」の馬では、勢いも格も足らず苦しいです。
ダービー不出走馬を狙う場合、まずはこの点を留意したいところです。
【2】「阪神芝外回り」で速い上がりを使った実績がある馬を狙いたい
→近10年の神戸新聞杯で4番人気以下で3着以内に好走した10頭の顔ぶれご覧ください。
09年3着◆(5番人気)セイウンワンダー
09年1着◆(7番人気)イコピコ
10年3着◆(5番人気)ビッグウィーク
12年2着◆(8番人気)ロードアクレイム
13年2着◆(7番人気)マジェスティハ−ツ
14年2着 (8番人気)サウンズオブアース
14年3着 (9番人気)ト−ホウジャッカル
15年3着◆(7番人気)ト−センバジル
16年2着◆(6番人気)ミッキーロケット
16年3着 (4番人気)レッドエルディスト
10頭のうち7頭に◆印が付きましたが、実は◆印の馬=神戸新聞杯を迎える前までに、阪神の芝外回りで最速上がりor準最速上がりを繰り出したことがあった馬です。その際の着順は不問。
キャリアの浅い3歳馬にとって、ほぼ未知の領域といえる「道中で脚を徹底的に溜めたうえで、究極の速い上がりを使いあう」流れになる神戸新聞杯。
いわば少し特殊な状況下のレースですから、今回と全く同じ「阪神外回りでの速い末脚比べレース」を経験した履歴が、そのままアドバンテージとなっているのでしょう。
【3】前走からの「距離短縮馬」が全滅
→近10年の前走距離別の成績をご覧ください。
2300m以下 複勝率17% 2.4.7.65
2400m 複勝率32% 8.6.3.36
2500m以上 複勝率 0% 0.0.0.17
前走2400m組が強いのは上記【1】で記した前走ダービー出走馬が強いデータそのままですが、注目は2500m以上の距離を前走で走ってきた馬が全くダメ、という点です。
2500m以上のレース=「スローからのよーいドンで速い末脚を競うレース」にはなりません。ひたすら持久力を競い合うタフな流れになる事が多く、神戸新聞杯の流れとは真逆ですから、神戸新聞杯に出走してきた時に末脚比べの流れに対応できず凡走、というパターンが多いのでしょう。
【4】前走「洋芝出走馬」がほぼ全滅
→近10年の前走場別の成績をご覧ください。下記のように、前走で札幌&函館の洋芝戦に出走していた馬がほぼ全滅しています。
札幌&函館 複勝率 4% 0.1.0.25
それ以外 複勝率32% 10.9.10.93
上記【3】に似た話になりますが、前走で要パワー洋芝の札幌&函館に出走してきた馬では、条件がその時とほぼ逆になる「野芝オンリー馬場でしかも速い末脚が必要な当レース」に対応するのはなかなか難しい事なのかもしれません。