ニチアサの話がしたい vol,131
■今週のキングオージャー
・総長!ヤンマ・ガスト!
アンタが!!オレたちの!!
総 長 だ ァ ア ア ア ア !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
何度見返してもそう泣きながら拳を突き上げたくなってしまう『王様戦隊キングオージャー』第2話。もう、第2話でこんなおもしろくていいの!?という感じだ。脳汁出まくり。キングオージャー、やっっっっっばい戦隊である。
前作『ドンブラザーズ』は巨匠・井上敏樹御大の熟練の技で作り上げられた、ごくシリアスなプロットに奇奇怪怪なシチュエーションと深く思い悩まない登場人物たちをブチ込んで加熱し、仕上げに切なく美しい詩情という名のミントの葉を乗せるような極上の脚本に驚きながら「いやはや、これはこれは参りました」と毎回感服していた感じだったが、それとは全く趣の違う『キングオージャー』のこの脳天直撃でアツい!カッコいい!面白い!という感じは97年代生まれの高野水登さんが脚本を手掛けられているところがかなり大きいような気がする。私自身、高野さんと同世代と呼べる範疇の年齢だが、『キングオージャー』を観ていると、少年時代(私の場合「少女」だが)や十代の頃に読み漁った漫画や繰り返しレンタルした映画、学校から走って帰って観たアニメ、徹夜で遊んだゲームたち、それらがくれた輝かしい冒険の日々が蘇ってくるようで、もう理屈ではなく自分のオタク細胞そのものが直に喜んでいるのが分かる。映像技術は最新だけれど、文体やディティールや盛り上げ方は昔馴染みの顔つきで、なんだか安心して「世界」に没入できる空気感が『キングオージャー』にはある。
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