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&Co.gei 事業メモ #01

今回、陶芸を再ブランディングし、販売していくサービスを立案し、まず最初にすべき事業コンセプトをまとめていきます。このシリーズは、サービスローンチまでメモとして、不定期ではありますが、連載していこうと思っています。


[&Co.gei]名称と想い

工芸の英語表記Kogeiを変化させた。[&Co.gei]という事業名称には、以下のような想いが込められています。

1."&Co.":共に 「共に~する」という意味の英語として、Companyという表現方法が使われることがあります。 数多くの有名企業でも使われている& Companyや& Co.には、会社という意味のCompanyではなく、「Collaboration(コラボレーション)」や「Community(コミュニティ)」といった意味も含んでいます。日本の陶芸家とアメリカの顧客をつなぐ架け橋となり、両者の協働によって新しい価値を生み出していきたいという思いを表現しています。
2."gei":「芸」という日本語に由来し、「art(芸術)」や「technique(技術)」といった意味を持っています。日本の陶芸が長い歴史の中で磨かれてきた芸術性と技術力の高さを表現すると同時に、「日本らしさ」のイメージも重ねています。

[&Co.gei]という名称は、日本の伝統的な陶芸の美しさを現代的な感覚で表現し海外市場に発信していくという事業コンセプトを端的に表しています。日本とアメリカ、伝統と革新をつなぐ架け橋として、日本の陶芸の魅力を広く伝えていきたいという私たちの決意が込められた名称です。


目的と価値提案

日本の陶芸作品を海外に紹介し、その美しさと品質の高さを広く知ってもらうことで、日本の伝統工芸の素晴らしさを世界に発信する。 職人の手によって一つ一つ丁寧に作られた陶芸品は、大量生産品にはない温かみと独特の風合いを持っている。この"手仕事の価値"を海外の顧客に伝え、日常生活に芸術性を取り入れる喜びを提供する。 海外の著名なインテリアショップや美術館への販路を開拓し、日本の陶芸品を高級工芸品としてブランディングする。
 
同時に、手ごろな価格帯の製品ラインナップも用意し、幅広い顧客層に向けて販売する。←ターゲットを絞る可能性があるため要検討項目
また、陶芸家との直接の交流機会を設けることで、作品に込められた想いや制作工程への理解を深めてもらう。ストーリー性のある商品は、顧客との情緒的な絆を生み、リピート購入やロイヤルカスタマー化につなげる。

事業の目的

1.日本の伝統的な陶芸の美しさと価値を、アメリカを中心とした海外市場に広く発信し、認知度と評価を高める。
2.職人の卓越した技術と感性が生み出す独自の製品を、海外の顧客に提供することで、日本の工芸文化の継承と発展に貢献する。
3.海外市場での販路拡大を通じて、参画する陶芸家や産地の経済的基盤を強化し、持続可能な事業モデルを構築する。

価値提案

1."手仕事の温もり":職人が一つ一つ手作りで制作する陶芸品は、大量生産品にはない温かみと個性を備えている。この手仕事の価値を訴求することで、顧客に特別な商品体験を提供する。
2."用と美の融合":日本の陶芸品は、実用性と芸術性を兼ね備えている。日常使いの器として機能しながら、その美しさと作り手の想いが使い手の生活を豊かに彩る。この二つの価値の融合が、日本の陶芸の独自性である。
3."ストーリーの共有":単なる商品としてではなく、作り手の思いやこだわり、制作工程の物語を伝えることで、顧客との情緒的なつながりを創出する。商品に込められたストーリーを共有し、顧客とブランドの間に共感と信頼を育む。
4."サステナブルな選択":日本の陶芸品は、長く使い続けることで味わいを増す。耐久性と経年変化の美しさを備えた製品は、使い捨て文化への反省から生まれた "サステナブル"な価値観に合致する。


海外競合ブランド調査

海外ブランドの主要な競合先としては、以下のような企業が挙げられるが、ターゲットを変えていき、競合とならないように今後戦っていきたい。

1.Royal Copenhagen(デンマーク) 1775年創業の老舗陶磁器ブランド。ブルーフルーテッドシリーズなどの高級磁器を製造販売。欧米での知名度が高い。
2.Wedgwood(イギリス) 1759年創業の名門陶磁器メーカー。上品な装飾が特徴の高級食器を展開。英国王室御用達としても知られる。
3.Herend(ハンガリー) 1826年創業の陶磁器ブランド。手描きの繊細な絵柄が魅力。ビクトリア女王やダイアナ妃も愛用したと言われている。
4.Lenox(アメリカ) 1889年創業の高級陶磁器ブランド。アメリカの歴代大統領も公式晩餐会で使用。上質な素材と装飾が特徴。

これらの競合ブランドは、いずれも100年以上の歴史を持ち、高い品質と格式を売りにしている。一方、日本の陶芸は、その繊細さと職人技が生み出す独特の美しさが特長。 また、ジャポニズムの影響もあり、海外では日本の伝統工芸に対する一定の認知度と人気がある。これらの強みを活かしながら、競合ブランドとの差別化を図っていくことが重要だと考えています。

競合国内サービス調査

日本の工芸や陶芸品を海外で販売しているサービスとしては、以下のようなものがあるが、これらのサービスともターゲットや思想を分けることで、競合とならないように展開していきたい。

1.Japan Objects 日本の伝統工芸品を世界中に向けてオンラインで販売しているECサイト。陶磁器、漆器、木工品、ガラス製品など、幅広いジャンルの工芸品を取り扱っています。職人へのインタビュー記事なども掲載し、ストーリー性のある商品紹介を行っています。
2.Shokunin 日本の伝統的な工芸品を、海外の顧客向けにキュレーションして販売するオンラインショップ。陶器、漆器、織物など、厳選された職人の作品を取り扱っています。各商品には詳細な説明とともに、制作工程の動画なども掲載されています。
3.Minne 日本の手作り作品を販売するオンラインマーケットプレイス。陶芸品をはじめとする工芸品も多数出品されており、海外の買い手も利用可能です。作家との直接のやりとりを通じて、オーダーメイド品の制作も可能です。
4.Japan Brand Collection 経済産業省が主導する、日本の工芸品を海外に紹介するプロジェクト。オンラインでの情報発信と、海外での展示販売会の開催を通じて、日本の工芸品の魅力を伝えています。陶磁器や漆器など、様々なジャンルの工芸品を取り上げています。

これらのサービスは、日本の工芸品の魅力を海外に発信し、グローバルな市場での販路拡大を支援しています。オンラインでの情報発信と販売に加えて、展示会やポップアップストアの開催など、オフラインでの活動も行っているサービスもあります。 いずれも、職人の想いや制作工程のストーリーを丁寧に伝えることで、日本の工芸品の背景にある文化的な価値を訴求しています。これらのサイトの分析を行い、事前に失敗や成功事例を参考にしていく。


市場規模について

近年、アメリカにおいて日本の文化や商品に対する関心が高まっています。特に、ミニマリズムサステナビリティといったトレンドとの親和性から、日本の工芸品は注目を集めつつあります。オンラインでの販売チャネルの拡大も、市場の成長を後押ししていると考えられます。

また、日本の工芸品は、大量生産品とは異なる独自の価値を持つニッチ市場として位置づけられます。一点一点手作りで制作される工芸品は、希少性と芸術性が高く、富裕層を中心に根強い人気があります。販売単価は比較的高額ですが、リピーター率も高い印象です。

市場規模そのものは大きくないものの、高い付加価値と成長性を有していると信じています。


職人の想いと顧客のライフスタイルをつなぐ架け橋となることで、日本の陶芸文化の新たな可能性を切り拓いていきたいと考えています。

伝統と革新、手仕事とサステナビリティといった要素を融合させ、他にはない独自の価値を提供することで、ニッチながらも確かな市場を開拓していけるものと確信しています。


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