ANA予約の電話はなぜ繋がらないか?その2〜傾向と対策〜
春先にこの記事を書いたら、いろんな反響があった。
昨日また同じようにANA予約センターに電話をかけて、さんざん待たされた後の悲劇とその顛末を備忘録として。
これは米国在住の友人たちにも確認済みだが、とにかくANAが一番電話が繋がりにくい。
JAL(日本航空)、AA(アメリカン航空)、UA(ユナイテッド航空)は、1時間近く待たされることはあるけれど、ANAは「ああ無情」の世界だ。
海外在住者でなくとも、マイレージを使って航空券を購入することはよくあることだし、これだけネットが盛んな時代、インターネットで対処できるケースもある。
しかし、マイレージで取れる予約枠が少なくなっているのか、空席はたくさんあるはずなのに、希望日程が取れなくて、どうしても予約センターに電話をしなくてはならない事態が発生する。
経緯について説明すると。
次回の日本帰国のチケット、往路便だけは予約が取れていた。
復路便については、空席待ち。
ANAの場合、出発日の2週間前まで往復で予約が取れていないと、すべての旅程が自動的にキャンセルされてしまう。
だからその前に一度、予約センターに電話を入れなくてはならない。
まず往路便を確定させて、復路便の日程は(希望日程でなくとも)確実に予約の取れる便をおさえておくことで、往復便の航空券を発券してもらう。
無償航空券に関するすべてのウェイティングは、2週間前に一度予約がキャンセルされてしまうので、その後はマニュアルでキャンセル待ちにしてもらうことが必要なのだ。
もう少し前に電話をするタイミングがあったとしても、2週間前ギリギリまでは、「空席待ちの予約が取れました」というメールが来るのを期待して、つい待ってしまうというのが現状。
そして、すべての予約がキャンセルされてしまう直前までに、なんとかして電話を入れなくてはならないという事態が発生するのだ。
今回、電話をかけ始めたのが、ニューヨーク時間、朝5時。
この時間だと、おそらく日本の予約センターに繋がるであろうという時間帯。
昨今の地震や台風の影響もあるのだろうか。
きっと予約センターの電話はパンク状態なのだろう。
1時間半待って、繋がらなかった。
朝の準備があるし、諦めて一旦電話を切った。
そして午前11時。
なぜ11時かというと、ANA予約センターはロサンゼルスで電話を受けているらしいので、西海岸時間の朝8時頃には早番の人が出てきているであろうという勝手な推測。
まず最初に自動音声が流れる。
「ただいまの待ち時間は、60分以上となっています」
これ、確か前回は「90分以上」と言われて3時間待ったから、おそらく2時間待ちだろうという予測はしていた。
しかし実際、電話口で2時間待つというのは、なかなかしんどいものである。
いつものように、待機中の自動音声を空で言えるぐらい覚えて、それでも諦めずに電話口に待って、2時間40分!
ようやく、自動音声から普通の呼び出し音に変わった!いける!
「大変お待たせいたしました」
いつもの爽やかなトーンで、オペレーターが登場。
名前や会員番号、必要な事情を伝えると、丁寧に対応してくれる。
「かしこまりました。そのように手続きさせていたきますので、少しお待ちください」
そして、悲劇が起こった。
「お待ちください」で待機中の音楽に変わると思いきや、いきなりブチッと電話が切れたのだ。
「えーーーーーーーーーーっ!」
信じられない。
私は焦りまくった。
2時間半待った(生活には1時間半と2時間半で4時間!)私の時間を返してほしい!
そんなことよりも、このままでは全予約が自動キャンセルされてしまう!
オペレーターがシステム上で予約確認までしてくれたけれど、まだ最後のコンファームと発券をしていない状態。
半狂乱になりながら、もう一度ANA予約センターに電話をする。
完璧に覚えてしまった自動音声が、また一番最初から流れるのを聞いて、マジで涙が出てきた。
2時間半待った末に、切られてしまうという、なんとも屈辱的な思いだった。
そして聞き慣れた自動音声が10数回繰り返された時、電話の割り込みが入った。
電話の呼び出しをスピーカーにしたままだったので、どうやって割り込みに切り替えて良いのか、咄嗟に頭がまわらなかった。
(まったくiPhoneを使いこなせていない自分の失態。)
そして私は、再び戦闘体制に入った。
予約センターの電話番号に最初から掛け直す。
何度もかけていると、音声ガイドに従って流れる曲を聞くだけでイライラしてしまう。
とはいえ、不測の事態、とにかく1から待つしかない。
聞き慣れた音声テープのセリフを何度も繰り返すこと十数分。
また割り込み電話の合図が入ってきた。
ここまで待ってまた1に戻るのも嫌だったので、割り込み電話を無視しようとした。
でも相手も何度かかけてくる。
思わず、割り込み電話を取るボタンを押した。
「こちら、ANAコールセンターです」
「えっ?! はい!」
「先ほど、お電話が切れてしまいました。大変失礼いたしました」
なんと!先方から電話をかけ直してくれたのだ。
これには、(良い意味で)めちゃくちゃ驚いた。
「ああ無情」だと凹んでいたけれど、まさしく「捨てる神あれば拾う神あり」。
電話さえ繋がれば、あとはさすがに教育の行き届いた素晴らしいカスタマーサービスの対応だった。
生憎、復路便は希望していた日程のフライトが確保できないけれど、「裏技?」で、ずっと先だけれど確実に予約できる日のフライトに変更することで、往路便をキャンセルされることがなくなった。
まずは、旅程を開始できるということだ。
あとは、滞在中にまた数時間を費やして、予約センターに電話をするという覚悟が必要だけれど、それは仕方がない。
一昨年、母が危篤という連絡を受けたのは、ニューヨーク時間の深夜1時頃だった。
貯蓄してきたマイレージはたくさんあったけれど、ANA予約センターにはとうてい電話は繋がらなかった。
アメリカンエクスプレスカードのコールセンターに電話をしたら、2分ぐらいで繋がって、その場で航空券をすべて手配してくれた。
もちろんマイレージでなくて、正規料金で購入したけれど、数時間後にはJFK空港を飛び立ち、翌日には日本に到着することができた。
結局のところ、やはりANAの問題はシステムにあるという結論。
いや、根本的に人手不足なのかもしれない。
電話の向こうで、どんな戦争が繰り広げられているか想像の域を出ないけれど。
なぜ他社とこんなに差があるのか、顧客目線に立っての改善を切にお願いします。
なんだかんだ言って、古巣のJALよりも、最近はANAに乗る回数が多いわけです。
(完)
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