音楽とのこれまで その3
毎日楽器が触れる!というモチベーションだけで、好きじゃなかった中学校を乗り切ったわたしは外国語の専門高校に入学。帰国子女も多く、自由な校風のもと、吹奏楽部と軽音部と弓道部を兼部するという部活漬けの日々を送りました。
一見楽しそうですが、この時期体調は悪く、ナルコレプシー(過眠症)に苦しんでいました。(当時はそれが病だと気がついていませんでした。)せっかく希望した学校に入れたのに、授業中椅子に座っていると頭痛がはじまり、身体が冷えて、舌がもつれるぐらい意識が朦朧してきて眠ってしまう。眠ってしまうというか、気を失う感じ。授業が終わる頃、友達に揺さぶってもらって起きる。そんな日々でした。
のちに考えてみてみると、食事はきちんと摂ってはいましたが、身体が今より痩せていて体内のタンパク質量が足りなかったこと、毎回大量に出血する月経量を補う鉄分が足りていなかったこと、甘いものが大好きでついついちょこちょこ食べてしまって、低血糖状態だったことが原因のようでした。(現在は一日2〜4回、粉末状のプロテインを飲んでいて、甘いものも食後だけ。空腹時に糖質・炭水化物から食べない、など、血糖値が急激に上がらないように気をつけています。)
そんなわけで座っているとほぼ寝てしまうので、結果、座り続けない放課後だけ元気!でもいつも寝てしまい、勉強が出来ず、わたしはなんてダメなやつなんだろう。体調の悪いまま自己肯定感を失くし、ずるずると高校2年生なっていました。
高校は小さな学校でしたが、何故か毎年一人は音大に進学する人がいる学校で、その当時も吹奏楽部の先輩と同級生に音楽大学に進学を希望している人がいました。この二人が初めて出会った音大希望者。専門的にレッスンを受けている二人の技術に心底憧れました。同時に、今までずっと付かず離れず音楽のそばにいたわたしは、自分が音楽のそばにいたくていたことにようやく気がついたのでした。
わたしも、音楽を専門的に学びたい!
それに...実技なら立ってるから寝ないし!
人生一番の決意で音楽を志すことを決めました。
YouTubeのサムネイルに使っている写真。大口開けて笑っているのが好きです笑
決めたからには急いでフルートの先生を探しました。まさか成り行きで始めたフルートで今からプロを目指すとは自分でも思っていませんでしたし、フルートがよかったからでもなく、自分が出来る楽器がそれしかなかったから!(なんて失礼な。)
高校2年生の秋、ようやくのスタートで中野久美子先生、中野富雄先生に弟子入りします。こんな突然やってきた無鉄砲な奴が、素晴らしい師に巡り合えたのは幸いという他ありません。
中野先生にまるで娘のよう手をかけて育てていただき、無事に武蔵野音楽大学に入学。はじめたのが遅かったので、持てる時間はフルでフルートに費やし、フルーティストとしての道を一歩一歩登って行きました。
(フル祭り!)時間をかけて向き合えば向き合うほど、フルートという楽器の面白さに魅了されていきました。
そしてその果てしない幸せな登山は今日も続いています。
✳︎この後、わたしは在学中からポップス路線へと、ガチガチのクラシックの学校に入った割にはやっぱり一風変わった進み方をしていくのですが、それはまたの機会に。フルーティストになったまでの経緯はこれでおしまいにします。
これまでシリーズ、最後までお読みいただきありがとうございます!