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「美しい春画」を見て、ハスラーアキラの詩を読み返す。裸で平和を考えようや

このテキスト、先に書いた春画展レビューの1段落でしたが、「ハスラーアキラの話が唐突やで」と指摘されたので、この段落を別の投稿に分けました。

ハスラーアキラの「売男日記」の一節を胸に、春画を見よ

美しい春画展」に出品された上品な春画に横溢するのが、エロよりも「平和な感じ」であることに、心がホッとしているのに気づいた。
だいたい、普段隠してる「実」や「具」を、安心してほっぽり出せるシチュエーションが、平和でなければ、なんなのか。

そういうことを書いた一節どっかにあったな、と本棚を探してみたら。セックスワーカー&アーティストのハスラーアキラのエッセイだった。

相手にナイフや銃を向ける前に、
少しだけ、この間したセックスについて想いを巡らせてみよう。
その時感じた快楽、皮膚に感じた温度を思い出してみよう。
思い出せないときは、その手を降ろして、
快楽を求めに街に出かけよう、ぼくが待っている。

「売男日記」(オオタファインアーツ 2000年)

街で「ぼく」に出会えない人には、細見美術館で春画が待っている。裸を見ながら、愉しい時の肌の温度を思い出しながら、平和について考えようや。

ハスラーアキラのsexポジティブなメッセージに、当時は馴染めない気持ちもあったが、今は私も大人になりました。


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