☆ 昔のはなしを聞く楽しさ
ー昔の生活のはなしを聞くことは楽しい。夢中で聞けているとき、ああ今、自分の心に余裕があるんだななんて思う。
わたしが愛用している小さな木のタンスがある。引き出しが4つあって洋服を収納しているそれは、母が昔の職場で書類を入れていたタンスだという。
その頃スチールの棚は無かったのだろうか、書類さえも木のタンスに入っていたとは、なんという優雅な雰囲気なのだろう。
小さい頃、母の実家の倉庫を整理していたとき、大量の食器が出てきた。ご飯茶碗、お湯のみ、お箸におちょこ。戦時中に使われたのか、軍のヘルメット型のおちょこもあった。裏側がサクラの花になっていた。
昔のお葬式や結婚式など、大勢集まる時に使われたものだという。今のように外食できる場所はあまりなかったみたいだ。それぞれの家で、使い捨てではない、瀬戸物の食器が使われたようだ。
新しい靴をおろすのはお正月かお盆だけ、新しい下着ひとそろえがもらえる喜び。
新しい下駄を履く時はお釜の底の炭をつけてからという習わし、古い下駄は薪になる。
こたつに板を乗せるのはお食事の時だけ、普段はこたつ布団だけで猫も上に乗っていた。
その時代にいなかったはずなのに、なんだかとても懐かしい。生活で使われていた道具、手仕事の一つ一つがいとおしい。
じかに手で触れ、そのスピリットを感じるとき、本当にむねが熱くなるのだ ☆☆☆
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